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’98年7月7日(火)
早朝7時15分、日本旅行カウンターに集合する。と言っても、他の旅行者は I 氏ただ一人だけ。パリ帰りで疲れ切った感じの大原さんから、準決勝フランスvsクロアチアのチケットを受け取る。三位決定戦と決勝戦の分は、パリで手に入る可能性があるとの事。望みが残った。
時差の関係で昼のフランクフルトに到着。’88年の欧州選手権以来10年振りのドイツ。懐かしく感じる。ここで入国審査を受け、乗り換えてシャルル・ド・ゴール空港に向かう。個人旅行なので、総て自分で判断しなければならない。緊張の連続である。
あっと言う間にシャルル・ド・ゴールに到着。手荷物を受け取って外に出た。出迎えの係員から、ホテルまでの道筋と簡単な説明を受けて、それで終わりだ。後は完全な個人旅行となった。
リムジン・バスでホテルに到着。チェックインを英語でなんとか切り抜けて、部屋に入った。予想通り質素な造り。湯沸しのポットもない。しかしやれやれだ。とにかく眠ろう。明日は明日だ。
’98年7月8日(水)
空港バスでパリ市内に出て、オペラ座周辺を散策。念のため日本旅行のパリ支店に顔を出す。チケットの情報を確認する。スーパーでポットを買い込んでから、ルフトハンザのリコンファームを済ませて、メトロとRERを乗り継いで一旦ホテルに戻る。少し仮眠してから、RERでサン・ドゥニのスタッド・ドゥ・フランスに向かった。
準決勝は地元フランスvsダークホース・クロアチア。大観衆の声援を受けて、フランスが果敢に攻め込む。クロアチアはスーケルを残して、しっかりと守備を固め、カウンターを狙った。ジダン対ボバンの10番対決はジダンの優勢に進むが、0−0で前半を終了。フランス優勢だが、クロアチアのペースであるとも言える。
後半開始直後に、クロアチアがスーケルのゴールで先制。少し早過ぎる時間でのリードは、フランスの反撃の呼び水となった。間髪入れずにDFテュラムが同点弾。こうなるとフランスのペース。その後守備の中心ブランが退場となり、フランスは10人の劣勢を強いられた。しかし再びテュラムが貴重な逆転弾を決めて、ブラジルとの決勝戦に駒を進めた。
’98年7月9日(木)
午前中ノートルダム寺院周辺を散策。開店早々の日本旅行パリ支店に再度訪問して、残り2ゲームのチケットを奪取する。これで安心して、ルーヴル美術館を巡った。
’98年7月10日(金)
朝からRERでディズニーランドに出掛ける。そんなに混んでおらず、ビッグサンダーマウンテン、スターツアーズ、スペースマウンテン、インディージョーンズ等、乗り物三昧。カリブの海賊などは待ち時間無しで、ハードな1日となった。これで娘にオーランドでの借りを返した。
’98年7月11日(土)
午前中ヴェルサイユ宮殿を散策。ボバンとロベカルのバッタ品のユニフォームを2着400フランに値切って購入。午後からエッフェル塔、凱旋門、シャンゼリゼと回る。
夜パルク・ド・プランスでオランダvsクロアチアの三位決定戦。オランダが攻め込むが何故か集中カに欠けた。最初のチャンスをクライファートが外したのが痛かった。クロアチアのGKラディッチが乗ってしまい、その後悉くオランダのプレーが裏目に出た。
クロアチアはしっかりとしたゲームプランを確実に実行し、プロシネツキとスーケルのゴールで2得点。ゼンデンの1得点に止まったオランダを下し、価値ある銅メダルを獲得した。地力はオランダが上だったが、ゲームを制したのは明らかにクロアチアだった。
深夜メトロ・RERを乗り継いでホテルに戻る。ゲートを突破し、バーを乗り越え、インターフォンに怒鳴り、タクシーに泣き付いての大冒険となった。無事戻れたのが不思議なくらいだった。
’98年7月12日(日)
午前中サクレクール寺院周辺を散策。のみの市を物色してから、午後サンドゥニ大聖堂を見学。その後スタジアム周辺をうろつく。
決勝戦のチケットは、2人と1人と2箇所で別々だった。母娘と父が入場ゲートも別々になった。
地元フランスvs前回優勝国ブラジルという、理想の組合せとなった決勝戦。予想に反してブラジルの調子が悪く、序盤からフランスのペースとなった。前半優勢の中、コーナーからジダンが2本、豪快なヘッドを叩き込む。
後半デサイーが退場となるが、却って守備の意識が高まり、ブラジルに付け入る隙を与えなかった。終了寸前カウンターから、プティが決定的な3点目をもぎ取り、3−0で完勝した。
満員の大歓声の中、キャプテン・デシャンが黄金のワールドカップを高々と差し上げた。
’98年7月13日(月)
シャルル・ド・ゴールで最後の大仕事、チェックインをなんとか済ませ、雨の中フランスを離れる。デュッセルドルフ、フランクフルトと乗り継いで日本に向かう。
添乗員なしのツアーは確かにしんどかったが、面白みも多かった。なにせゲームのチケットの見込みが、無いままでの出発だったのだ。
出たとこ勝負そのものを楽しむ事。これが今回のメインテーマだった。しかも悲壮な決意と共に出るのではなく、NOT SPECIALで。
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