6月11日、みんなに惜しまれつつおっちゃんが他界した。
入院してから約二月、急すぎる。
おっちゃんは癌だった。入院してすぐ奥さんから知らされた。予感はあったんだけど信じたくなかった。
去年、あっちが痛いこっちが痛いと言ってる時、まさか想像もしていなかったので「おっちゃんそれ癌ですよ」なんてからかっていた。
「そうかぁ、癌かぁ」なんて言いながら笑って元気に働いていた。俺はなんて無神経だったのだろう。病院に行けともっと強く勧めていれば・・・。
おっちゃんは一番側で応援してくれていた人だ。
「今度舞台を企画するんですよ」「楽しみだなぁ」
「上演許可がおりましたよ」「よかったね」
「共演者が揃いました」「がんばってよ」
「今度映画作るんです」「いよいよだね」
「やっと完成しました」「どこで上映するの?見に行くよ」
いつも側にいて相談に乗ってもらったり、俺の為にあちこちで頭下げてくれたり、他人なのに何でここまでしてくれるんだろう。
最後に会ったのは先週の金曜日。意識がないのか呼びかけても起きてくれない。抗がん剤を投薬していたのに髪も抜けてないし、身体だってまだまだがっちりしている。
これを乗り切ればまた話ができると思っていた。そう願っていた。
叶わなかった。
たくさん「ありがとう」を言わなきゃいけないのに、意識があるとき「もう帰るの、もう少しいてよ」と言われたのに「またゆっくり来ますから」と帰ってしまった俺。それが最後の会話になるとは思ってもみなかった。
おっちゃんがいたから今の俺がいる。そう言っても過言ではない。
「おっちゃんありがと」。
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