日本の古代、特に古事記、日本書紀以前の歴史に関しては、すべて否定するのが建前のようになっているが、そんな筈はないというのが私の素朴な疑問であった。たとえ神話の形をとろうとも、記紀以前にも何等かの歴史があったのは確かであり、問題は正しい歴史は何かということに尽きる。
米国は日本占領中、日本人の民族意識を抹消するため、古事記、日本書紀を否定した津田史学を正史とし、正しい史学を30項目の検閲・禁止令で統制した。以来国内左派主導で悪日、侮日の日本敵視教育が続けられている。
高橋史郎氏(明星大教授)は3年間米国で占領政策に隠された日本人洗脳計画の策謀を発見して下記資料を発表している。
高橋史郎著 「検証、戦後教育」 モラロジー研究所
高橋史郎、ハリー・レイ共著 「占領下の教育と検閲」 日本教育新聞出版局
上記文献の中に占領軍の政策を説明するものとして次のような言葉がある。
「一国の人々を抹殺するための最初の段階は、その記憶を失わせることである。その国民の図書・その文化・その歴史を消し去った上で、誰かに新しい本を書かせ新しい文化を作らせ、新しい歴史を発明させることだ。そうすれば間もなく、その国民は国の現状についても、その過去についても忘れ始めることになるであろう。」
この言葉自体は、チェコ人でありながら1968年のソ連のチェコへの軍事介入とその後の粛正で追放されたミラン・クンデラ著「笑いと忘却の書」集英社から引用されたもので、このような歴史改竄は日本だけの問題ではない。そういえばお隣の韓国でも北朝鮮でも盛んに歴史改竄をやっているし、先月満州で見たように、中国も一方的に歴史を改竄して反日宣伝に余念なく、一体これを無視して日中友好など冗談も程々にしてほしいと思う。
南原次男著 「日本の建国史−戦後隠された古代史」自由社 によれば、古代史の解明には「文献学」「考古学」と共に「戦史学」が重要である。米軍と津田氏が否定した4世紀以前の時代は戦争の時代である。大和王朝による国内の統一戦、朝鮮との40年間の戦い、そのうち特に好太王との大激戦があった。従って4世紀を、そして古事記・日本書紀の正否を判断するには、応神以前の戦史の研究が歴史解明に不可欠である。外征以前に国内の統一は絶対必要であるという戦争の原則の諸条件を説明すれば、4世紀の倭と朝鮮との戦争以前に、明確に日本統一の時期の解明が出来る。
景行天皇、日本武尊、神功皇后の時代は正に日本国内統一の時期であった。殆ど戦争の知識のない津田氏は、誠に幼稚な、歴史上あったことも、ありうべからざる事として否定している。更に戦史に不慣れな史学者たちは、厳重な教育制限の下で応神以前は研究せず、応神以後だけ研究を進めてきた。ここに間違いの根源があり、今こそ国内統一や朝鮮への外征時の戦史を研究する必要がある。
大化以前の古代史は津田史学の呪縛で全く解明出来ず混乱に陥っている。そこで記紀否定の津田史学に真っ向から挑戦し、その誤りを解明し、その呪縛の鎖を断ち切り、古代日本の全体像に迫り、古代史を正すものであるとしているのが南原氏の著作である。
同氏の経歴が、陸軍士官学校出であり、大東亜戦争に従軍し、戦後賀陽恒憲氏関係会社役員、自衛隊幕僚勤務を経て、会社経営20年、引退後早大文学部聴講生として在籍8年日本古代史を専攻したという。津田左右吉も早稲田の先生だったことを思うと、面白い巡り合わせだと感じる。
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