マレーシアの民族と宗教
☆民族と宗教の概要
*マレーシアは多民族で構成される複合国家で、マレー系59%(1980年)、中国系32.1%、インド系8.2%、その他0.7%で、半島と東マレーシアの30種族を超える先住民族も入っており、複雑な民族構成である。
*1980年の調査では、イスラム教53%、仏教、儒教、道教29%、ヒンドゥー教7%、キリスト教7%、伝統的民族宗教2%、その他3%で、イスラム教が国教となっている。
☆マレー人とイスラム教:プロトマレー系と新マレー系
*言語学的にはマラヨ・ポリネシア語族に属する。
*プロトマレー系民族は、約3、4千年前に中国雲南省周辺の山岳地帯から南下してきた。*新マレー系は、その後南下してきた同系統の民族であるが、移動過程で中国人、タイ人、インド人、、アラビア人などと混血し、各種宗教の影響を受けたが、現在は殆どイスラム教徒になっている。
*イスラム教の信仰の中心は六信五行の実践にある。六信とは「アッラー、天使、経典、予言者、来世、運命」を信じること、五行とは「信仰の告白、礼拝、断食、喜捨、巡礼」を行うことである。
☆中国系の人々と仏教: 19世紀前半のスズ鉱山開発
*15世紀頃から東南アジアへの中国人の移住は行われていた。
* 19世紀に入り、イギリスがスズ鉱山開発のため、中国系労働者を積極的に導入した為19世紀前半から100年間に中国系住民は5倍に増え、マレー系の人口に近づいた。、
* 中国系住民の出身地は南部が多く、福建、広東、潮州、客家、海南、福州などである。* KLの前身はスズ産業で形成され、1891年の人口43,800人中79%は中国系であった。* 中国系では、仏教55.8%,儒教、道教で38.5%,キリスト教3.3%で、その他「福徳正神」や「関帝」など伝統的信仰もあって多様である。
☆インド人とヒンドゥー教: ゴム産業を支えたタミール人
* マレーシアの基層文化には、古いインド文明の痕跡がいろいろな所に残されている。
* 第2波は19世紀末から20世紀にかけて、欧州の自動車産業の勃興からゴムの需要が高まり、マレーシアのゴム産業が活況を呈するようになり、イギリス植民地政府は南インドから低賃金労働者タミール人を動員してゴム園で働かせた。
*他に都市部にも下級官吏、金貸し、商人としてインド人がやってきた。
*インド人の殆どはヒンドゥー教であるが、イスラム教徒、シーク教徒も若干混じっている。又本国のカーストをそのままマレーシアの生活でも固く守っている。
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