異文化探訪記


Wednesday, 22 January,2003    麗しの雲南ハイライト9日間(その1)
 2002年12月25日(水)〜2003年1月2日(木)の間、ユーラシア旅行社のツアーで、中国の西南部雲南省の昆明→景洪→麗江→大理→昆明と一巡してきた。かなりハードなコースではあったが、いろいろと見所は多く、今後急速に観光化が進むと思われるので、具体的な旅行記に入る前に、雲南省とか昆明他各地の独特の様相を纏めて旅行記の前提とする。
 
 まず第一に雲南省という名前はかなり有名だが、その地理に詳しい人は少ないであろう。中国の西南部にあり、緯度的には大体台湾と同じくらいである。面積は日本全体より僅かに広い程度であるが、形状は一寸蝶に似た感じである。雲南の東側は北に貴州省、南に広西チワン族自治区と接しており、北側は大半が四川省と接しており、その西の一部はチベット自治区とも接している。雲南の南側はベトナム、ラオスと接しており、続いて西側は全面的にミャンマーと国境を接している。従ってこれら各地と種々の形で相互影響が認められる。
 
 人口は約4000万人と言われるが、少数民族の宝庫と呼ばれ、中国内55の少数民族のうち、25の民族が雲南に暮らしている。最大のイ族が423万人、ぺ−族が141万人、ハニ族が130万人、タイ族が108万人と続き、ナシ族は28.6万人だが、トンパ文字という象形文字を持ち、独特の生活習慣を伝統として尊重している。勿論今では漢族が圧倒的であるが、それでも主な観光地では未だに少数民族が中心のように見える。
 
 雲南は一般に高原山岳地帯であるが、標高は南が低く、西に、北に行くほど高くなる。例えば南の景洪は標高500mで熱帯地方に属する。東の昆明は1895mで春城と呼ばれるが、たまたま我々の行った日には小雪が降った。西の大理は2100mで、その北の麗江は2400mである。万年雪の標高5596mある玉龍雪山の麓にある。昼夜の温度差が大きく、一般に高地で空気が薄いので、一寸した坂道を上り下りすると息が切れてしまう。
 
 勿論、この雲南には他の地に見られぬものが沢山ある。例えば南には熱帯植物園があり、東の昆明の郊外にはトルコのカッパドキアのような奇岩の石林地区があり、北部には長江やメコン川の上流が見られ、沢山の蝶や孔雀の放し飼いが見られたりする。更に少数民族が伝統の音楽をそれぞれの根拠地で披露している。
 
 この地域の文化は5000年位前に照葉樹林文化として日本に伝わったということであるが、確かに形態的には認められるが、歴史の遺産として明確な形では残されていない。一部遊牧形式だったが、比較的早くから農耕民族として土地にへばりついてきた様子が見られる。その意味でずるがしこい中国人というイメージは全くなく、土地を愛し、自然と共に生きて行く少数民族の生き方にほほえましさを覚える。むしろ伝統をかたくなに守ろうとする彼等の生き方に、我々自身の問題としても考えさせられるものがある。
 
 紀元前3世紀には「さんずい」に「真」と書いた「テン」という国が出来、その後南詔国、大理国となり、13世紀モンゴル軍に滅ぼされるまで独立国であった。従って漢民族を中心とする諸王朝が征服していた地域とはひと味違い、雲南にはむしろ東南アジア的雰囲気がある。
 
 食事は勿論所謂中国料理であり、しかし日本人向けに少し辛みを取り薄味にしているらしく、ぴりっとした四川風の美味しさもなく、ラオスで味わった餅米の美味しさにも出会さなかった。単調であるばかりでなく、わざわざ我々夫婦の為に開いてくれた元日の誕生祝いの席では、疲労と重なってうかつにもここ何年も経験していない粗相をしてしまった。
 
                      [つづく]  
 
 

| Prev | Index | Next |

| ホーム | プロフィール | コラム | 歴史道楽 | 異文化探訪記 | What's New | リンク集 | フォトギャラリー |
| 掲示板 | | | フォト・シチリア・マルタ | フォト・ミャンマー | フォト・英国 | フォト・アメリカ西海岸周遊 |


kazuotani@nifty.ne.jpメールはこちらまで。