異文化探訪記


Wednesday, 27 June,2001    ドイツ北東部・歴史物語15日間旅日記その2
第2日目 5月23日(水) ハンブルグ→リューベック→ハンブルグ
 
[ハンブルグ]
 6:40起床、7:15朝食をとる。最近のドイツのホテルの朝食はアメリカ式のブュッフェ・スタイルで、飲み物、各種食べ物から果物まで何でもあり、うっかりすると食べ過ぎてしまう。ハンブルグに限らずどこでも大体似たようなもので、昔のコンチネンタル・スタイルとは程遠いが、ドイツ人客はまだ昔のパンとコーヒーだけのままの人もみかけた。乾燥肉やソーセージはなかなか美味しい。又朝は早くレストランは6:00から開いているので便利である。
 出発まで間があるので、5分足らず西に歩いた所にあるアルスター湖に行き、写真を撮った。アルスター湖は街の中心に横たわる広さ184haの巨大な人工湖で、横断する二本の橋(ケネディ橋とロンバルト橋)を境に、南の小さい内アルスターと北の大きい外アルスターに分かれており、ホテルは外アルスターの真ん中辺の東側になる。緑に囲まれた湖では白鳥がのんびりと羽根を休めており、まことにすがすがしい絶景であった。又近くには何の木か葉が真っ赤な木がぽつんと立っていた。
 尚ハンブルグは13世紀に始まるハンザ同盟に加盟していた交易都市で自由と独立を誇り、今でも「自由ハンザ都市ハンブルグ」を正式名称として1市で1州を成しており、ドイツ最大の港町である。
 昨夜のガイド・ミチコさんを乗せて9:00ホテル発アウトバーンを約1時間東北にリューベックに向かう。途中解説があり、ドイツは現在16州からなり、この中でベルリン、ハンブルグ、ブレーメンは都市が州でもある。東西統一して現在の人口は約8000万人であり、今や経済的、人工的、地理的に欧州最大の国となっている。
 
[リューベック]
 ユーラシア旅行社は、定員50人の大型バスを用意してくれるので、1人で2席となるのでゆっくりと快適である。又毎日前・中・後と座席を交代して公平を期している。ただし二人のビデオ狂が最前列にがんばり過ぎて不興を買っていた。
 リューベックは州第二の都市で人口は21万であるが、ハンザ同盟時代には盟主として繁栄した商都である。旧市街の入り口であるホルステン門の前(西側広場前)で下車して以後は徒歩で旧市街を歩いたが、どこの街も大体このスタイルであった。
 
(ホルステン門)
 円錐形の帽子をかぶった煉瓦造りの双塔の門で、1477年に建てられたもので、現在内部は郷土史の博物館になっているという。丁度西からでは逆光で写真が撮りにくかったが、東側に入ると名物の旧市街入り口の門が綺麗に撮影できる。又門の南側にトラーヴェ川沿いに連なる煉瓦建ての建物は、リューネブルグからの塩を保管している倉庫だそうである。
 
(マルクト広場)
 ホルステン門から東にトラーヴェ川を渡って5分も歩かないうちに、、右に聖ペトリ教会の尖塔を見ながら左側にマルクト広場がある。あまり広くはなく又大してはやっているようではなかったが、市場が開催されていた。この広場の東から北にかけて市庁舎があり、その北側にサンクトマリエン教会がある。
 
(市庁舎)
 1226年に建てられた尖塔をいくつも並べたゴシック様式の建物で、一部にルネッサンス様式が混合している。広場に面する部分は黒光りする煉瓦造りで、雄牛の血を混ぜて造ったものと言われている。ハンザ同盟の盟主として1356年初のハンザ会議を開催したが、1669年解散した。
 
(サンクトマリエン教会)
 聖母教会ともいう。北ドイツで最も美しいといわれる赤煉瓦のゴシック様式の教会で、1250年から100年の歳月をかけて築かれたという。丁度在来のスラブ人をキリスト教化した時期に当たる。教会の外側にはかわいらしい熊のような悪魔の像が腰掛けている。第二次大戦で爆撃されて落ちた鐘がそのまま保存されている。又ここで活躍したオルガンの名手ブックスフーデに憧れてバッハが頻繁に足を運んだ所である。バッハの記念碑、「死の舞踏」のステンドグラス、幸運のネズミの彫刻、まるで貸金庫のような倉庫があったり、巨大な天文時計があったり、話題の多い教会である。
 東側のブライテ通りに出ると、市庁舎の裏側には「戦争の家」という看板がかかっていたが、どうやら16世紀のドイツ農民戦争時代の城だったらしい。
 
(聖霊病院/養老院)
 ブライテ通りを北に歩いてゆくと、数分で聖ヤコブ教会の先に大きな聖霊病院がある。ここは1280年建造のもので、現在は老人ホームとなっていて内部を見学できる。個室はベッドが殆どのスペースを占める程狭い。しかしロビーの壁画は素晴らしい。
 
(船主組合の家)
 ブライテ通りを少し戻ると船主組合の家がある。1535年に船員の為の宿泊所兼レストランとして作られたもので、内部には船の模型が飾られ、シーフードが美味しいそうであるが、外から眺めただけであった。
 
(ニーダー・エッガー)
 市庁舎の通りを挟んだ東側にある菓子屋で、名物マルチパンやアーモンド菓子を作って売っている。 この種のものにはあまり興味はないが、早くもお土産に買い込んでいる人がいたようである。
 
(昼食)
 市庁舎のレストランであるラーツケラーで昼食をとる。今回のツアーではラーツケラーでの食事が度々であったが、美味しさの面ではまあまあという所である。サラダ、カレイのムニエル、イチゴムースでビールは6.75DMで、あとから考えると高い方であった。尚1マルクは約60円見当であった。
 
(ブッデンブロークハウス)
 昼食後ブライテ通りを僅か北に行った所にあるトーマス・マン兄弟記念館を外から眺める。ここはトーマス・マンの生家であり、その小説「ブッデンブローク家の人々」の舞台となったところで、入り口の上部に説明の書かれた碑が刻まれている。現在は銀行になっている。
 これでリューベックの観光を終わり、歩いて運河横の駐車場よりバスに乗り、13:50リューベック発でアウトバーンを戻り、14:50ハンブルグに戻った。
 
[ハンブルグ]
 人口は110万人で、歴史的にはフランク王国時代831年カール大帝によりハンブルグに司教区が置かれたという。
 
(市庁舎)
 1886年から97年にかけて築かれた重厚な石造りの建物で、イタリア及びドイツ・ルネッサンス式の混合様式で、州庁舎でもあり、バッキンガム宮殿より6室多い647室あり、中央にそそり立つ塔の高さは112mで、緑の屋根と共に華麗な装飾がひときわ目を引く。前の広場はお祭り開催中で賑わい、中庭には美しい装飾の大きな噴水もあり、中空の四角い箱形の建物の裏側は証券取引所になっている。
 ここからバスで西南方向の聖ミヒャエル教会に向かう途中、作曲家ブラームスの生家跡を車窓から眺めたとノートに記録されているが、写真も撮らずバスから眺めただけでは後日明確な印象に残らない。
 
(聖ミヒャエル教会)
 北ドイツを代表するバロック様式の建築物の一つで、18世紀半ばにたてられたが火事で焼け落ち、20世紀の初めに復元された。市のシンボル的存在で、高さ132mの尖塔を持ち、その展望台からハンブルグの街や港が一望できるということであったが、時間がなくて登れず残念であった。
 内部は白壁と金色の装飾が素晴らしく、オルガンを演奏していたが、パイプオルガンは3台もあり、大きなものはパイプの数が6665本ということであった。又宗教改革のマルチン・ルターの像もあった。
 
(ハンブルグ港)
 折角ハンブルグに来たのに港が見られないのかと思っていたら、バスで西の方に迂回し、夜の歓楽街と称するレーパーバーンを車窓から眺めた。「世界で最も罪深い1マイル」と言われ、主として船員相手にディスコ、キャバレー、カジノ、ストリップ劇場などあらゆる風俗店が並んでいると言うが、余程暗くなって灯火がともる頃にならないと感じがでない。
 ここから南東に下り、北海から110km内陸に入った北エルベ川岸のハンブルグ港第六桟橋に出てしばらく散歩する。ここは遊覧船の乗り場である。海岸の港湾と違って川岸の港というのは何となく焦点がぼけているような感じがするが、それでもハンブルグはドイツは勿論ヨーロッパ随一の荷揚げ港で、12世紀末からの歴史的な港だそうである。そうだ川岸では磯の香りがしないのが物足りない原因の一つだと感づく。
 港から又バスで街の中心部に戻り、中央駅の近くで下車し、駅の西側を北に向かって歩き、駅より少し北にある市立美術館に入る。
 
(市立美術館)
 中世の宗教画から現代絵画まで、幅広いコレクションで知られるドイツ屈指の美術館である。たまたま個人所蔵作品の特別展示もあったが、ロマン派や最近はやりのムンクの作品などもあった。ガイドブックで推奨している中世絵画の最高傑作の一つである、マイスター・ベトラムの「グラボーの祭壇」は、祭壇特有の金色の絵画と彫刻のあいのこのようなもので、ばっちりとデジカメで記録してきた。
 かなりの時間美術館で過ごしてから、アルスター湖の近くを通ってホテル・クラウンプラザに戻る。ハンブルグとしてはほんの一部を廻っただけであるが、観光は一応終了ということになった。
 
(夕食)
 夕食は19:30よりホテルのレストランで取る。チキンスープ、チキン胸肉、ベリー煮込み、と比較的あっさりしている。尚今回は例の口蹄疫問題で牛肉は食べられず、ドイツで昔よく食べたカルプ・シュニッツェルなどはメニューになく、肉では鶏と豚、あとは魚という次第であった。本日の歩行数は10,400歩であった。
 
 

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