異文化探訪記


Thursday, 28 June,2001    ドイツ北東部・歴史物語15日間旅日記その3
第3日目 5月24日(木)  ハンブルグ→ブレーメン
 
[ハンブルグ]
 7:00起床、朝食、8:00荷物出し、9:00出発でアウトバーンを約1時間半西西南方向に走る。現政権がやめたがっている原子力発電所が元気に稼働していた。尚本日よりキリスト昇天祭で4連休になるという。
 
[ブレーメン]
 グリム童話に出てくる「ブレーメンの音楽隊」の動物たち(馬、犬、猫、鶏)が目指したこの町は、貿易都市としての活気を、北ドイツらしいしっとりとした静けさに包んでいる。内陸のヴェーザー川に古くから貿易港を開き、1358年ハンザ同盟に加盟して栄えた。現在もコンテナの積み替えなどハンブルグに次ぐドイツ第2の貿易港で、自由独立のハンザ都市の伝統を受け継ぎ、人口65万人であるが、河口の町ブレーメルハーフェンと2つの町だけでドイツ最小の州を形成している。川と濠に囲まれた町の中心部のマルクト広場で下車し、以後市内を歩き回ることになった。まず今回唯一の経験であったゲートのある有料公衆トイレ(0.5DM)に入り、次いでガイドのシュミットさんに迎えられた。
 
(マルクト広場)
 ハンザ都市時代から人々の生活の中心の場であり、いつも賑わいを見せている所である。市庁舎、大聖堂、昔のギルドハウスで現在はシュッティングと称する商業取引所など、美しい歴史的建造物に囲まれており、椅子・テーブルが出ていてコーヒーを飲みながら市民がくつろいでいる。その直ぐ脇を市電が音もなくすり抜けてゆくのは日本では見慣れない光景で、正直な所ひやっとする。広場には自由と市民権の象徴である巨大なローラント(伝説上の英雄)の立像が500年以上もこの町を守り続けている。それが又ハンザ都市ブレーメンの象徴ともなっている。このように各都市がそれぞれ特色を強調しているのが面白い。
 
(市庁舎)
 15世紀初めに建てられたゴシック様式の建物で、正面は後の17世紀初頭にルネッサンス様式で増築され、緑色の屋根と繊細で豪華なファサードが目を引く。中を覗いてみると、第2次世界大戦で敗戦し、東西分割されてから統一するまでの歴史展を行っていた。統一してから既に10年経過し、ようやく傷口にも触れる余裕ができたのであろう。
 建物の左横の奥にブレーメンの音楽隊の像がひっそりと立っていた。馬の上に犬、その上に猫、その又上に鶏が乗っており、くすんだ色の銅像なのであまり目立たず、うっかりすると見過ごしてしまう。
 市庁舎の左奥に聖母教会があり、丁度キリスト昇天祭のミサだか礼拝だかが終了した所であったが、堂内は案外こざっぱりしていた。
 
(ベットヒャー通り)
 シュッティングの裏にある煉瓦作りの洗練された通りで、1924年から31年にかけてコーヒー商人のロゼリウスが中世の町並みを再現しようと作った長さ100mあまりの狭い通りである。入り口には頭上に大きな四角の金のレリーフ彫刻が輝いており、様々な建築様式で芸術性の高い建物が並び、骨董・陶芸品の店、カフェー、ギャラリーなど個性的でセンスのよい店が並んでいる。ロゼリウスの家やパウラ・モーダーゾーン・ベッカーの家は美術館になっており、近くに高い所にマイセン磁器でできたカリヨンの鐘を備えたグロッケンシュピールがあり、12時の時報と共に鐘の音楽が演奏され、近くの壁が開いて人形劇が行われた。又アトランティスハウスは現在ホリデイインであり、ロビンソンクルーソーの家の主人公の父はブレーメンの出身であるとのことであった。
 
(ヴェーザー川)
 も一つの名物市街地シュノーア地区へ行く途中ヴェーザー川に出た。このあたりはマルティーニ船着き場というようであるが、やはり川の港は漠然としていて、ブレーメン港というイメージは定かでない。
 
(シュノーア地区)
 ブレーメンに残る最古の住宅地域で、シュノーアとは「ひも」を意味し、ひものような狭い路地の両側に、15世紀から19世紀に建てられた家並みが続き、かつての漁師町は今やギャラリーや骨董店の集まる洒落た町の一角に変貌している。夜になるとレストランやカフェが活気づくそうである。又地区で一番小さい家とかホテルとかがあり、覗き見できる。更に聖ヨハネ教会という教会も近くにある。
 昼食はこの地区のベックス・インでカレーうどんのようなものであった。
 
(聖ペトリ大聖堂)
 午後は自由行動になったので、又マルクト広場に戻り、聖ペトリ大聖堂に入った。入場料1.5DMであった。その前に大聖堂の脇にビスマルクの騎馬像があった。鋭く天を突く2本の尖塔が特徴的な大聖堂は、11世紀にロマネスク様式で建造されたが、16世紀にゴシック式に改築されて現在に至っている。ここでハンブルグでは登れなかった塔に登れるということで、約260段の螺旋形階段を息をきらせながら登ってみた。屋上に出てみると、なるほど眺めはよいが、窓には外側に細かい編み目状の鉄網が施されており、残念ながら外部の写真は撮れなかった。大聖堂の内部もそれほどの特徴は見られなかった。
 
(ブレーメン市街)
 大聖堂からゼーゲ通りを通って北東方向に中央駅の方向に歩く。今日からキリスト昇天祭で4連休となり、市内の店は殆ど休業であった。濠に出る前の歩道上に「豚飼いの像」が無造作に置かれており、記念写真を撮った。濠を横切る所から左後ろを見ると、見事な風車があった。昔の粉挽きに使われたのかも知れない。
 ブレーメン中央駅に入ってホームに出て見る。本日は珍しく気温が25度を超えているらしいので、ホームの日陰で風通しのよいベンチでしばらく休んだ。ただこの駅の乗降はそれ程多くはなく、しばらくするとホームにいるのは我々二人だけになる。尚駅の地下通路からエレベータで上がれるのは便利で、自転車で乗り降りしている人もある。勿論改札口はない。
 その直ぐ脇に海外博物館があり、あまり時間がないので入ろうか入るまいか迷って結局入らなかったが、入った人の話ではなかなかよかったとのことであった。折角来たのであるからこのようなものには迷わず入っておくべきだった。
 17:00に駅前からバスで一旦ゴールデン・チューリップホテルに入りチェックインする。
 
(夕食)
 19:00に再びホテルを出てバスでマルクト広場まで行き、市庁舎地下のラーツケラーで夕食をとる。ここはワインの貯蔵量の多さで知られる老舗のドイツ料理店で、本当はソーセージでも食べたかったが、白身魚料理なので、白ワインを味わった。夕食後再びバスでやや郊外のホテルに戻った。本日の歩行数は8,800歩であった。

| Prev | Index | Next |

| ホーム | プロフィール | コラム | 歴史道楽 | 異文化探訪記 | What's New | リンク集 | フォトギャラリー |
| 掲示板 | | | フォト・シチリア・マルタ | フォト・ミャンマー | フォト・英国 | フォト・アメリカ西海岸周遊 |


kazuotani@nifty.ne.jpメールはこちらまで。