異文化探訪記


Friday, 28 November,2003    伊豆大島旅日記(その2)
 
[2003年11月28日(金)]
 大島で観光するには、自転車や自動車を借りるか、タクシーやバスを利用するかのいずれかである。坂道が多いので自転車で遠距離は無理、道路をよく知らないので自動車やタクシーは敬遠し、便数は少ないがバスを利用することとした。大島一周も考えたが、たまたま清水君が貝の博物館であるパレ・ラメールへ行くというので歩いてついてゆくこととした。
パレ・ラメール
 椿園から御神火スカイラインを下って行くと、直ぐ近くに三原山の溶岩流せき止めの施設が見えた。又大島火山博物館や大島内燃力発電所の裏を通ってパレ・ラメールに着く。正式には大島町貝類博物館といい、フランス語を直訳すれば海の宮殿となる。館内には日本の貝、世界の貝が、約4,000種、50,000個展示されており、美しい色のものや珍しい形のもの、小さいものから大きいものまで、口では言い表せない素晴らしい展示で、デジカメで存分に撮影してきた。更に伊東深水をはじめ島の絵画も展示されていた。そういえば今年の9月アドリア海のポレッチで見かけたような素晴らしい大きな貝も展示されていた。
大島内燃力発電所
 たまたまパレ・ラメールから大島火山博物館へ行く途中、発電所の向かいに東電の大島事務所があり、つい昔のくせで立ち寄って発電所の概要を伺おうとしたら、所長の中村親夫氏が出てきて大島事務所の概要というパンフレットをくれた。この発電所はディーゼル・エンジンで発電機を廻す内燃力発電所で13,400kwの容量があり、最大電力が12,000kwになったので更に2,000kwの増量を計画しているとのことであった。尚平成2年から14年にかけて、大島の世帯数は4,500から4,900に増えているが、人口は10,300人から9,400人位に漸減しており、平成12年で産業分類も花卉類を主とする第1次産業が9.1%、建設業を種とする第2次産業が16.7%、観光を主体とする第3次産業が74.1%と過半を占めている。尚大島は東西9km、南北15km、周囲52km、面積は91.06kuで、伊豆七島中最大であり、大部分は玄武岩質で形成されているとの情報が記載されていた。
伊豆大島火山博物館
 発電所の少し南に、バス通りから階段を上がると火山博物館がある。内部は残念ながら写真撮影禁止であった。防災展示室では1986年の三原山の噴火を迫力ある大型モニターのマルチ画面で再現していた。火山展示室1では世界の火山紀行で世界各地の火山の様子を展示していて、なるほどそうだったのかと思う所が多かった。又大島の20mに及ぶ地層断面のはぎ取り標本も廊下に展示されていた。火山展示室2では火山の百科として、火山はどうして出来るのか、噴火はどのようにして起こるのか、火山の中はどうなっているのかなどを解き明かしている。更にコンピュータ・グラフィクスによる三原山探検のマグマツアーズがあり、別料金であるがワイド・スコープ映画で火山島・伊豆大島があり、巨大な画面一杯に展開される轟音と真っ赤な噴火の迫力は筆舌に尽くしがたいものがあった。
波浮港・踊子の里
 火山博物館前から東海バス波浮港ライン11:53に乗り、12:24波浮港に到着した。途中150万年もの昔から繰り返された噴火で出来た長さ1000mにも及ぶ溶岩層の見事な地層切断面が見られた。例によって他にお客がいないので、写真撮影中バスは徐行してくれた。波浮港は大島の南にあり、川端康成の「伊豆の踊子」で有名である。港には漁船が一杯あったが、魚釣り客も大勢いた。海辺の歌碑を眺めてから、踊子通りの寿司屋で昼食をとり、少し階段を登って踊子の里として旅芸人一座が演芸をみせたという旧港屋旅館に入る。中にはまるで実物のような人形が沢山あったが、管理人は見当たらない。更に大分階段を登った先に、お客様の接待に踊子を呼んだと言われる旧甚の丸邸に入ってみる。ここにも誰もいない。あちこち散歩してから14:40波浮港発のバスで15:13元町港に戻る。
為朝館跡
 折角元町をぶらつくついでに、保元の乱に敗れて流罪となった源為朝の住居跡を覗いてみる。更に元町の中心部を眺めながら、ゆっくりと歩いて椿園に帰る。天気が悪くなって三原山は見えなくなり、竹芝への船も出なくなったようで、どうやって帰るかが問題になってきた。椿園でゆっくり温泉に浸かり、18時より夕食を楽しみ、明日は明日の風が吹くと割り切って早めに就寝した。

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