コラム

消化器内科の医師によるコラムです。
2    よいこの画像診断             兼任講師 若杉 聡  2002年08月30日  
  こどもを見ていると気がつくことがある。こどもというのは、無力で、不完全である。ささいなことで泣き出すこともあれば、やってはいけないことを平気でやったりする。しかし、こどもの目を見るとみな純粋で、未来に不安や疑問を感じないようにも見える。
 ふりかえってみると、大人も不完全である。ただこどもにくらべてやや能力が発達しているだけで、実際完全な大人など皆無である。
 われわれ、画像診断をやる者がおちいりがちなのは、自分が下した診断が正しいと信じきってしまうことである。実際に診断された症例の手術結果をみると、術前イメージしていたものとはるかに異なることなど日常茶飯事である。
 画像診断をやる医師は、神様からみれば幼稚な赤ん坊のようなものかもしれない。でも赤ん坊であるのは仕方がないにしても、よい赤ん坊でありたいと思う。一生懸命、能力を最大限つかって診断し、その診断が誤っているかどうかを追跡してみよう。そして間違ったことがわかったら、それを素直に反省し、詳細にその誤診の原因を検討し、次に生かすようにしよう。赤ん坊が悪さをしてしかられたら、素直に反省するように。
 おとなからみたら、子供はみな(大人にくらべて)不完全だが、親が愛情こめてしかると素直に言うことをきくはずだ。おとなはそのとき子供を「よいこだね」とほめるはずだ。わたしも、画像診断をやる「よいこ」でありたいと思う。
 
 よいこの画像診断のコーナーでお見せする症例は、昭和大学医学部6年生の学生実習向けに作られた教材である。学生さんはわれわれ医師にくらべてもちろん不完全であるが、みな純粋で一生懸命である。わたくしは、その素直で一生懸命なところが大好きで、彼らに親しみをこめてこの教材に「よいこの画像診断」という名を敢えてつけさせていただいている。
 みなさんこの「よいこの画像診断」で一緒に勉強しましょう。
 
略歴 若杉 聡  昭和37年2月22日  東京都生まれ 
 
  昭和63年 3月  秋田大学医学部卒業
  昭和63年 5月  昭和大学豊洲病院消化器科前期助手
  平成 5年12月  昭和大学員外助手(藤が丘病院消化器内科)
  平成 8年 7月  昭和大学藤が丘病院消化器内科助手
  平成13年 6月  昭和大学藤が丘病院消化器内科講師
  平成15年 5月  昭和大学藤が丘病院消化器内科兼任講師
  平成15年 6月  佐々木病院内科部長(横浜市鶴見区)
 
 主な学会
  日本消化器内視鏡学会専門医、指導医
  日本超音波医学会認定専門医、指導医
  日本消化器病学会専門医
  日本内科学会認定医、施設指導医
  日本医師会認定産業医

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更新日:2007/11/11

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