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 15   自然保護
 
国際自然保護連合(IUCN) (International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)という団体がある。
本部はスイス国グラン市にあり1948年に設立した団体だ。
貴団体の目的と活動は自然及び天然資源の保全に関わる国家、政府機関、国内及び国際的非政府機関の連合体として、国連機関や世界自然保護基金(WWF)等の援助・協力のもと、全地球的な野生生物の保護、自然環境・天然資源の保全の分野で専門家による調査研究を行い、関係各方面への勧告・助言、開発途上地域に対する支援等を実施している。
特に、ワシントン条約とラムサール条約とは、関係が深い。
ワシントン条約については、附属書改正提案に対する評価を行ったり、アフリカ象の附属書 I から II への格下げを巡り、原産国間の対話を促進している(アフリカ象の附属書 II への格下げを巡っては、自国の個体群の附属書 II への格下げを主張または支持する南アフリカ、ジンバブエ、ナミビア等の南部アフリカ諸国とアフリカ象を種として附属書 I に留めようとするケニア等の対立があり、これが問題を複雑にする大きな要素になっていた)。また、ラムサール条約(湿地の保全に関する条約)においては、事務局業務を行っている。IUCNが作成する「絶滅のおそれのある生物リスト(レッドリスト)」は、専門家データとして評価されている。
 
などである。
 
過去の主要な実績としては、世界遺産条約(世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約)、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)、ボン条約(移動性野生動植物の保全に関する条約)、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)など自然保護関係の国際条約の企画立案があるが、最近の代表的な仕事は1992年の地球サミットで採択された、生物多様性条約の原案作成である。
また、国際自然保護連合は、世界各国の政府・法人・個人が保護している地域に対して、以下のようなカテゴリー化を行っている。これらのカテゴリーは、保護された自然区域の管理の度合いを示すものである。
 
厳正保護地域(Ia): 特出したもしくは代表的な生態系や、地理的なもしくは生理学的な特徴あるいは種を有し、原則として科学的研究あるいは環境観察のために開かれている土地あるいは海域。
原生自然地域(Ib): 手つかずもしくはそれに近い状態で保たれていて、その自然の性格と作用を保ち、恒久的あるいは重要な棲息を持たず、その自然状態を保つために保護され運営されている広大な土地あるいは海域。
国立公園(II) :以下を意図した土地あるいは海域の自然地域。 1.現在のそして未来の世代のために一つあるいはそれ以上の生態系の完全環境を保護すること 1.私的利用もしくは地域の保護目的に反目する土地所有を排除すること 1.精神的な、学術的な、教育的な、レクリエーション的なそして訪問などの機会ための土台が提供されていて、それが環境的にそして文化的に矛盾していないこと。
天然記念物(III) :その独自の希少性、代表的なもしくは美的な特性、もしくは文化的重要性によって、一つあるいはそれ以上の特出したもしくは独特の価値を持つ、明確な自然のもしくは自然文化の特徴を含む地域。
種と生息地管理地域(IV) :生息動物の保持を確認するためあるいは特定の種の要求を満たすため、運営目的のために精力的な介在に属する土地もしくは海域。
景観保護地域(V): 人間と自然の何代にもわたる交流が、重要で美的な、環境的な、文化的な価値を伴いそして多くは高度に生物学的な多様性を伴った、他では見られないような特徴を持った地域を作り出した海岸や海域を伴った土地。この伝統的交流の完全保護がかかる地域の保護、維持、発展に非常に重要であること。
資源保護地域(VI) :自然生産の持続的流れとコミュニティーの要求を満たすをことを同時に提供している一方で、長期の保護を確保し、生物学的多様性を維持することで運営している、主に手つかずの自然形態を含む地域。
 
何故、こんな堅苦しい文章から始まったかというと最近、自然保護区から採取されてきたクリプトコリネが日本で出回っているからだ。
名前はCryptocoryne ×timahensis。このクリプトコリネはシンガポールのブキットティマ自然保護区内で自生している種である為もちろん採取は禁止されているし、国外へ持ち込むなんてとんでもないのである。
それが今、日本で出回っているようだ。この種は自分を含めてクリプト愛好家なら実は喉から手が出るほど欲しいクリプトコリネである。さてどうしたもんやら…結論は簡単、自分はそこまでしてクリプトコリネの栽培を楽しみたいなんて思わない。というか楽しめない。
私事だが今回のCryptocoryne × timahensisの件で思い出した事がある。
自分は大学を卒業するとき、あるアジア地域(結構マニアックな地域)の自然環境について卒業論文としてまとめた。(しょぼい論文である)
この地域は未だに手付かずの自然が残りこれからの自然環境保全のモデル的地域だ。
自分は論文の最後にその地域の自然環境の大切さについてこう書いた。
 
確かこんな感じ
…人間は自然環境を破壊して今の社会を形成してきた。
しかし現在人間は破壊した環境をどうにか元の形に戻そうとしているが果たしてそれは可能なのか。
このまま自然環境破壊が進むと不可能になる。
それは人間が自然環境を復元できる能力を忘れてしまうおせれがあるからだ。
仮に地球上の自然がすべて壊滅的状況に陥って人間の生活が危ぶまれることが起きたとしよう。
破壊された自然環境を科学的に分析した資料や映像が残っていたとしてもそれを復元させることは不可能に近いと思われる。
なので現存している破壊されていない自然環境を残すということは復活へのモデル的存在であり道標になるのではないだろうか…
要するに自分の見解は現在自然保護区として指定されている地域は上記のような場所であって非常に大事だということだ。
なので手を出したり手を加えたりしてはいけないはずである。
 
自分はそういうことも念頭において今回近いうちに市場に出回ると思われるCryptocoryne ×timahensisには一切手を出すのはよそうと思っている。
とりあえず正規のルートやヨーロッパからの増殖株が入荷するまで気長に待つとしよう。
参考資料:国際自然保護連合(IUCN)のHP http://www.mofaj/gaiko/kankyo/kikan/iucn.html
 
 
追記:この文面は管理人の率直な意見であり批判などを目的にした意図はないということをご理解ください。
このようなことはクリプトだけでなくアピストを含めた現地採取の動植物を購入する上で自分も気づかないうちにそういった物を手に入れてしまう場合があります。
なので慎重かつ冷静に扱う問題と思います。
 
再追記:参考程度にJan D. Bastmeijer氏から頂いたメールも掲載しておきます。
 
Hi ○○,
 
Nice to hear you. I know that growing Cryptocoryne is very popular in Japan and that many species are collected from the wild.
But as you know, C. timahensis is a very threatened species because it grows only in two small ponds. For that reason it should not be collected for the trade. And it is also a red list species in Singapore.
Try to propagate it for your friends and don't stimulate any import from Singapore.
In Europe we have a stable collection and we can supply our friends if necessary. It would be much better for the Cryptocoryne in nature that you also in Japan exchange cultivated material in stead of wild collected plants.
 
Good luck with growing your plants,
 
Jan
 
 
この文の記載年月日:2005.3
再追記年月日:2007.9


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