最終更新日:H19年4月15日




 4月13日   空へと帰るあなた (For You)
どんなに遠くでも、その存在を知らせるSAKURA。
太くて頼れる木には、似つかわしい程の繊細な花びら。
手のひらに簡単に乗ってしまうほど、小さい。
向こうの景色が見えてしまうほど、薄い。
一枚はこんなにも無力なのに・・・。
たくさん集まると、こんなにも目立つ・・・。
強くて、たくましくて、そしてそれは・・・心を潤す。
 
どうしてだろう?
あなたを見ると、心が安らぐ。
どうしてだろう?
あなたを見ると、笑顔になる。
どうしてだろう?
あなたを見ると、天からの涙を・・・きらってしまう。
 
天よ・・・どうか、泣かないで。
この幸せを消さないでと・・・。
私は、あなたの命乞いをしてしまう。
 
だけど、あなたは教えてくれた。
あなたにも、強さがあるのだと。
自分の意志で、命を伸ばす事も出来るのだと・・・私に教えてくれた。
 
だって、ほら?見てっ!
1枚になったあなたは、ヒラヒラと舞って・・・。
そして、行き先は、地?
ううん、あなたは、違った。
あなたは、地へは行かずに、空へと昇っていった。
 
あなたの命を救ったのは、風。
あなたを、青空へと、運んでくれた。
見るはずもないあなたを、私は地上から離れたこの高所で、見るの。
それも、上から下に堕ちるSAKURAじゃなくて、下から上に登るSAKURAを・・・。
私は、あなたに見とれていた。
ビデオの巻き戻しでしか見れないシーンを、私はナマで見ているんだもん。
私が、まるで、ビデオの中にいるみたい。
私が・・・一旦停止してしまった。
 
呆然と立ち尽くす私の瞳とあなたの薄ピンクの花びらが、重なり合う。
「そんなに、みつめないで。」
あなたのそんな声が聞こえた気がした。
私の熱い視線を受けながら、あなたはそのまま、鳥たちとたわむれながら、とても楽しそうに、天へと登っていった・・・。
 
私に、命の強さと、自然の強さを、まざまざと見せつけながら・・・。
 
 


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