10月のある日。
仕事仲間から、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の安くなる券を頂いた。
私とマーちゃん(よく出てくるマーちゃん。彼女は・・・母です。)と二人で、ハロウィーン仕様のUSJを堪能しようと、張り切っていた。
だけど、それを聞きつけた、私の姉と2歳の姉の息子もなぜか、張り切って・・・。
当日、大雨だったのに、決行だよっ!!
しぶしぶ、出発した私たち4人。
到着しても、相変わらずどしゃぶり。
テンションは、下がりつつも駐車場がすいているのを見ると、さすがにこんな天候じゃ人も少ないみたいで、ちょっとラッキーと思う私。
車から降りて、ロックをかけようとするけど、姉とその息子が降りてこない。
「何、してんの?」
と覗いたら・・・。
二人ともカッパを着て、準備中。
「よ〜っし、出来た!さっ!行くわよ!!」
と姉はいいながら息子と、車から降りてくる。
降りた瞬間、「それぇ〜。」と言って、二人は走り出す。
「おいおいっ!雨なのに、そのハイテンションはどっから、くるんだい!!」
と突っ込みつつも、二人を見ていると、せっかく来たんだから楽しまなきゃ損だと考えなおす。
よ〜っし!!
私は、カッパはなかったけど、帽子をかぶって、さらに傘をさして、彼女たちを追っかけた。
姉は、スヌーピーが大好きなんで、主にスヌーピーのあるエリアで時間を過ごした。
姉の息子は、そこにあるミニジェットコースターを、指さしながら、
「ポッポ、ポッポ!!」
と言って、自分も乗りたがる。
彼は今、電車にハマっていて、どうやらミニジェットコースターを、電車と勘違いしたよう。
だけど、身長があと4センチ足りなかった。
「僕、ごめんねぇ〜。」
と乗り口にいたお姉さんに言われるが・・・彼は諦めない!
お姉さんのスキを見て、ササッと行こうとするが、「ダメよっ!」と言われて何度も阻止される。
だけど、諦めない彼。
とうとう、最後は男の人まで、出てきて二人がかりで、入り口を阻止されて・・・仕方なく断念。
はたから見ていた私たちは、大笑い。
だけど、本人は、深刻な問題みたいで、半泣きで私たちの元へ戻って来る。
「また、来ようね。」
そういって、彼を励ましてみるけど、「ポッポ〜。」と悲しげに囁きながら、走っているミニジェットコースターをみつめている彼の姿をみていると、かわいそうというより・・・笑えてきた。
だって、あれ電車じゃないし。
それに、すっごい恐がりなのにさ〜。
乗ったら、絶対号泣するはずなのに・・・。
今度、絶対に乗せてやる!
それで、号泣した写真を撮ってやるんだっ!
と意地悪な事を考えて、笑う私。
悲しみを引きずっている彼を、「マンマ食べよう!」とつって、外に連れ出した私たち。
そこで、ご飯を食べるものの、外は相変わらずのどしゃぶり。
もう、なんだかんだといって、4時間はいるし、そろそろ帰るかー。という話になった。
「じゃ、車までいこうか。」
と甥っ子に言い聞かす。
その瞬間、急に彼は、今来た道を戻り出した。
「なんだ?」
という私に、姉は「始まったよ〜。」と苦笑い。
何かというと・・・。
彼は、進んだ道を、そのまま引き返さないと納得が行かないみたいなのね。
それを、強引に「こっち。」と言うと、大泣きして道路にゴロンとしちゃうらしくて・・・。
「あんたが、説得してよ。」
と姉に言われる。
なんで、私?
と思うが、姉とマーちゃんと私だったら、一番私のいう事を聞く彼。
なぜなら、車を運転しているのが、私でしょ。
あまりに、ひどいわがままな態度を取ると、「置いていくで!」とか「降りてください。」とか言いまくるからさ。
結構、私のいう事は素直に聞くんだ。
だけど、これは・・・大丈夫か?
戸惑いながら、彼に近付く。
「あのさー、そっち行ったら、遠いねん。
こっち、行ったらすぐ、出口やから、こっち行こうや!」
私の言葉をじっと聞いている彼。
ダメか?
と思った時、「キャ〜!!」と叫びながら、私の言った近道の方に猛ダッシュして行く彼。
「すご〜い!泣く所か、喜んでるよ!」
と手を叩いている姉。
ノンキ過ぎる姉にもビックリだけど・・・なぜ、喜んでいるのか、全く謎な私は、しばらく前を走る彼に見とれていた。
USJをあとにして、私たちは駐車場へと向かう。
が、しかし、そこで思わぬ落とし穴が!!
「な〜・・・場所、覚えてる?」
と、聞く私に、「ぜ〜んぜん。」と答えたのは姉とマーちゃん。
「えっ!マジ?」
メッチャ驚く私。
実は・・・彼女たちを当てにしていた私。
焦る私に、
「あんたの車は目立つから大丈夫だよ!」
とノンキに答える姉。
それを、聞いて確かにな〜。と納得してホッとする私。
新車を買った私の、今の愛車は赤紫。
結構目立つのよね〜。
だけど、駐車場に着いた私たちは、3人ともそこで立ち尽くしてしまう。
「なんじゃ・・・こりゃ!」
みんなの声が重なる。
車がしきつめてあって・・・奥の車なんて、全く見えねぇ〜。
「どうすんねん、これ。」
と言う私に、
「なんとなくなら、覚えてるから、行ってみよう。」
と姉が言う。
その時だった。
立ち止まっている私たちには、お構いなしで、姉の子供は、「ブッブー。」と踊りながら先に進んでいく。
「もしかして・・・覚えてるんちゃう?」
という私に、「まさかっ!」と答える姉。
でも、その横で、
「来た道を正確に戻るくらいやから、覚えてるかもしれへんでっ!」
というマーちゃん。
「行って・・・みる?」
と提案して・・・2歳児に付いていく事に。
だけど、明らかに「こんな所で、曲がったか?」と言うところで曲がる彼。
「やっぱ、ダメやで。」
と私が言った瞬間っ!!
彼は、停まっている車の間を、どんどんすり抜けていく。
それも、斜め斜めに進んでいくのね。
私たちは、ドキドキしながら彼に付いていくと・・・。
「うわっ!・・・あった!」
そう。
私の愛車がありました。
甥っ子は、偉そうに運転席のドアノブに手を差し込んで、ロックを解除すると、後部座席の扉を、背伸びをして開ける。
そして、チャイルドシートに乗せろ!と言わんばかりに私に、両手を広げで「だっこしろ。」と態度で表す。
そんな彼に・・・脱帽。
「参りました。」
と彼に頭を下げて、彼を抱っこして、チャイルドシートに乗せる。
乗せながら思う。
小さい頃は、頭がやわらかいというが、これって、まるで・・・ナビ人間だよっ!て。
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