「コストダウン5%達成」を例に考えてみましょう。
新任の調達担当役員に言われたことがあります。
曰く、現状のコストダウンの集計方法では精度に問題がある。信頼できる集計方法を考えよ。
曰く、コストダウン○○億円やったというけれど、どこにその金があるのか。
当時の私にとっては難問です。素人に分かるように話をするには、自らが理解・納得していなければできません。よって、明快に納得を得る説明をすることはできませんでした。当時の集計方法ではいくつかの欠陥があり、新任担当役員はそこを鋭く突いてきたわけです。
これらの問題は、機種別原価で集計する、ということで解決できますが、当時の調達部門ではこの概念は欠落していました。部品中心の集計方法にこだわっていたのです。
閑話休題。
「コストダウン5%目標」は「原価率○○%目標」に切り替えます。そして、○○%は独立目標でなく従属目標でなければなりません。「コストダウン5%」は経営目標からは独立して設定されていませんか?これを経営目標に従属したものにします。
企業は利益率目標を設定します。その目標を達成するには、売上目標があり、その時、販売商品の原価率は○○%なら、会社の利益率はこうなる、と求められるはずです。この目標原価率と現状原価率の差異が「目標コストダウン率」ということになります。現状原価率が70%で、目標原価率が60%であるなら、10ポイント(=約15%)のコストダウンを達成しなければなりません。これが、経営目標に従属したコストダウン目標ということです。
経営目標に従属したコストダウン目標は、それを達成すれば企業の利益目標達成につながるはずです(売上も達成すれば)。そこには、調達部門に対する明確な期待が生じ、調達部門では、やる気や達成感が明確になってきます。これが、何としてでも達成しよう!という「こころざし」です。15%のコストダウンなどとんでもない!ということではなく、どうすれば原価率60%にできるか!ということを考えるわけです。楽しくなると思いますよ。
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