2007年9月1日(土) 梅猶会定期能(大阪能楽会館)にて能『玉鬘』のシテをさ舞わせて頂きました。
『源氏物語・玉鬘(たまかずら)』の巻から題材を得た曲です。
諸国一見の僧(ワキ)が奈良の社寺を廻った後に初瀬の長谷寺観音に参拝をしようと初瀬川にやってきます。
そこへ底の浅い山川の岩間づたいに小舟に棹をさして来る女性(シテ)がいました。僧が不思議に思って名を尋ねると、その女性も長谷寺へ詣でると答えます。
『海女小舟初瀬の川…』と古歌にも詠まれている事を伝え、僧を二本の杉に案内します。その昔、玉鬘の内侍が早船にて筑紫の国から都に逃げてきた時にここで亡き母・夕顔の侍女であった右近と出逢い、また光源氏に逢うことも出来た由を語り、自らがその玉鬘の霊であることをほのめかして消えてゆきます。
僧がその姿を哀れみ回向していると、玉鬘の霊が現れ妄執に乱れ狂う様を見せますが、昔を懺悔し仏の教えに縋り成仏する事が出来るのです。
その姿を見るや否や僧の夢の世界は醒めてゆくのでした。
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