16年度 譲渡所得
 
1. 土地、建物等の分離長期所得の税率等の引き下げ
 
(1)税率の引き下げ
土地、建物等の長期譲渡所得(譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超える土地、建物等を譲渡した場合の所得)に対する税率が、次のように引き下げられた。
改正後 譲渡益 所得税15% 住民税5% (改正前 所得税20% 住民税6%) 
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以降に行う土地、建物等の譲渡について適用される。
 
(2)優良住宅地等の造成のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例
イ 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例について、次のように税率が引き下げられた上、適用期限が5年延長された。
改正後 譲渡益2.000万円以下の部分  10% 2.000万円超の部分 15% (改正前 譲渡益4.000万円以下の部分 15% 4.000万円超の部分 20%)
 
ロ 収用交換等により代替資産等を取得した場合の課税の特例、感知処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例の繰延べ措置並びに収用交換等の5.000万円特別控除、特定土地区画整理事業等のための2.000万円特別控除、特別住宅地造成事業等のための1.500万円特別控除、農地保有合理化等のための800万円特別控除及び居住用財産の3.000万円特別控除を適用した譲渡については、上記イの税率は適用しない。
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以降に行う優良住宅地の造成等のための土地等の譲渡又は確定優良住宅地等予定地のための土地等の譲渡について適用される。
 
2.土地、建物等の分離短期譲渡所得の税率等の引き下げ
 
土地、建物等の短期譲渡所得(譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下である土地、建物等を譲渡した場合の所得)に対する税率が、次のように引き下げられた。
改正後 譲渡益 所得税30% 住民税9%(15%) 
(改正前 次のイ、ロのいずれか多い方の税額による。)
 イ 譲渡益 所得税40% 住民税12% (20%)相当額 
 ロ 全額総合課税をした場合の上積税額の110%(100%)相当額
 ( )内は、国等に対して譲渡した場合の税率又は計算上の割合を示す。
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以後に行う土地、建物等の譲渡について適用される。
 
3.土地、建物等の長期譲渡所得の100万円の特別控除の廃止
 
土地、建物等の長期譲渡所得の100万円の特別控除が廃止された。
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以後に行う土地、建物等の譲渡について適用される。
ただし、次に該当する者については、従前どおり100万円の特別控除の適用がある。
@ 改正法の施行日(平成16年4月1日)前に死亡した者
A 施工日前に平成16年分の所得税について所得税法第127条《年の中途で出国をする場合の確定申告》の規定による申告書を提出した者
B 施行日前に平成16年分の所得税につき国税通則法第25条の規定による決定を受けた者
 
4.損益通算及び繰越控除の廃止
 
土地、建物等の長期譲渡所得の金額の計算上生じた損金の金額及び土地、建物等の短期譲渡所得の金額の計算上生じた損金の金額については、土地、建物等の譲渡による所得以外の所得との損益通算及び翌年以降の繰越しを認めないこととされた。
また、土地、建物等の譲渡による所得以外の所得の金額の計算上損失が生じた場合には、土地、建物等の長期譲渡所得の金額及び土地、建物等の短期譲渡所得の金額との損益通算も認めないこととされた。
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以後に行う土地、建物等の譲渡について適用される。
ただし、3の@からBまでに該当する者については、従前どおりとされる。
 
5.特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例の延期
 
特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用期限が、平成18年12月31日まで3年延長された。
 
6.特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の新設
 
(1)制度の概要
平成16年1月1日から平成18年12月31日までの間に、居住の用に供している家屋又は土地等でその年1月1日において所有期間が5年を超えるもの(以下「譲渡資産」という。)の譲渡をした場合(譲渡契約締結日の前日に一定の住宅借入金等の金額を有する場合に限る。)において、その譲渡資産に係る一定の譲渡損失の金額があるときは、次に掲げること等を要件として、その譲渡損失の金額(譲渡資産に係る住宅借入金等の残高から譲渡の対価の額を控除した残額が限度となる。)について、土地、建物等の譲渡による所得以外の所得との通算及びその年の翌年以後3年内の各年分(合計所得金額が3,000万円を超える年を除く。)の総所得金額からの繰越控除を認める制度が新設された。
また、純損失の繰越控除制度及び純損失の繰戻し還付制度の純損失の金額には、その譲渡資産に係る譲渡損失の金額を含めないこととされた。
イ その年又はその年の前年以前3年内において、他の居住用財産の譲渡損失の金額についてこの特例及び居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の適用を受けていないこと。
ロ その年の前年又は前々年の資産の譲渡につき居住用財産の譲渡に係る特例の適用を受けていないこと。
 
(2)申告手続
イ 損益通算の特例の適用を受ける場合
居住用財産の譲渡損失の金額が生じた年分の所得税について、その居住用財産の譲渡損失の金額の計算に関する明細書その他一定の書類を添付した確定申告書を提出する必要がある。
ロ 繰越控除の特例の適用を受ける場合
居住用財産の譲渡損失が生じた年分の所得税につき上記イの確定申告書を期限内に提出した場合であって、譲渡損失が生じた年分以後の年分についても、連続して確定申告書を提出し、かつ、その確定申告書に控除を受ける金額の計算に関する明細書その他一定の書類を添付する必要がある。
(適用時期)
この改正は、平成16年分以後の所得税について適用される。
 
7.株式等に係る譲渡所得等の税率等の改正
 
(1)上場株式以外の株式等の税率の引下げ
上場株式等以外の株式等を譲渡した場合における株式等に係る譲渡所得等の金額に対する税率が15%(改正前20%)に引き下げられた。
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以後に行う株式等の譲渡について適用される。
 
(2)上場株式等の優遇税率及び繰越控除の対象の拡大等
公募株式投資信託の受益証券及び特定投資法人の投資口を譲渡した場合における譲渡所得等の金額について、優遇税率(7%)を適用することとされた。
また、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の対象とされた。
(適用時期)
この改正は、平成16年1月1日以後に行う公募株式投資信託の受益証券及び特定投資法人の投資口の譲渡による所得について適用される。  
 

更新日:
2003/1/2
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Last updated: 2005/1/1