――――――――― 政治問題等での発言など ―――――――――
海野和夫
◎ 憲法9条を守り続け守り抜くために改憲勢力による悪法の濁流を知っておこう
(1977年〜2007年 9条を守るために改憲勢力の動きを知ろう)
● 改憲へ向けての悪法成立等の流れ
1977年 横浜市緑区に米ファントム墜落(住民2人死亡、7人重軽傷)
1978年 靖国神社が東条英機らA級戦犯14人を合祀、(福田首相)防衛庁に有事立法の研究を指示、(米軍への)「思いやり予算」始まる
1979年 (元号についての法的根拠を明示する)元号法が成立
1980年 社会・公明両党が政権構想で合意(社公合意)、(米日両軍の)リムパック80(環太平洋合同演習)開始、鈴木首相ら18閣僚大挙して靖国神社参拝、(政府)行政改革大綱決定
1981年 (行政改革推進のための)第2次臨時行政調査会会長に土光前経団連会長
1982年 老人保健法公布(70歳以上の医療費無料化廃止)
1983年 中曽根首相訪米「(米国のための)日本列島不沈空母」発言
1984年 中曽根首相が現職首相として戦後初の靖国神社に年頭参拝、健康保険法改悪成立(本人1割負担等)、電電公社民営化法成立
1985年 労働者派遣法の成立、年金改悪法成立(年金の給付水準の3割以上切り下げ、保険料を2倍に引き上げ)、中曽根首相靖国神社戦後初公式参拝、1986年 軍事費が「GNP1%枠」を突破、東京高裁「教科書検定は合憲」と判決、国鉄分割・民営化法成立、老人保健法改悪成立
1987年 朝日新聞社阪神支局を赤報隊が銃撃し記者が死亡、国鉄分割・民営化法に基づきJR発足
1988年 消費税導入法が成立
1989年 消費税が実施に(税率3%)
1990年 「天皇に戦争責任」と発言した本島長崎市長が右翼に短銃で撃たれ重態に
1991年 湾岸戦争始まる、(政府)避難民輸送のためとして自衛隊機派遣を決定、(政府)海上自衛隊掃海部隊のペルシャ湾派遣を決定
1992年 (自衛隊海外派遣の根拠となる)PKO法成立、PKO参加の自衛隊施設大隊がカンボジア入り
1993年 (政府)モザンビークPKOへの参加を決定
1994年 (革新野党の排除を狙う)衆議院選挙での小選挙区比例代表並立制(小選挙区300、比例代表200)の導入、(村山富市首相)衆院本会議で「自衛隊は合憲」と答弁。
1995年 沖縄米兵少女暴行事件発生(抗議の県民集会に8万5千人)
1996年 住宅金融専門会社(住専)に6850億円の公的資金投入
1997年 消費税率3%から5%に引き上げ、(本人2割負担等)健康保険法改悪成立、介護保険法成立
1998年 大手銀行に公的資金投入(17行に1兆4200億円)、米英軍イラク空爆
1999年 新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法成立、日の丸・君が代法成立、盗聴法成立、改定住民基本台帳法成立
2000年 森首相「日本は神の国」発言
2001年 (米国のアフガン攻撃に追随する自衛隊参戦法である)テロ対策特別措置法成立、小泉首相「聖域なき構造改革」断行を表明
2002年 (本人3割負担等)健康保険法改悪成立
2003年 日本経団連「奥田ビジョン」公表(消費税を2004年から1%ずつ上げ16%に)、米英軍イラク侵攻、武力攻撃事態対処関連3法成立
2004年 有事関連7法成立、陸上自衛隊のイラク派遣
2005年 (障害者に過酷な負担を強いる)障害者自立支援法成立、郵政民営化法成立
2006年 教育基本法改悪成立、(海外派遣を自衛隊の本来任務に位置付ける)防衛省昇格法成立、(後期高齢者医療制度の導入等)医療改悪法成立、行政改革推進法成立
2007年 (改憲手続法である)国民投票法成立
(改憲へ向けての悪法の濁流を見ると気分が悪くなりますが、しかし同時に、このような執拗な改憲勢力の策動にもかかわらず、憲法を擁護し、9条を守り続けている日本国民の力に、大きく確信を持つ必要がありますし、油断なく今後も9条を守り抜いていくことに、お互い力を尽くしましょう)
◎ そう簡単ではないDNA鑑定 北朝鮮問題の理性的、平和的解決のために
テレビなどマスメディアも報じるようになっていますが、拉致被害者の横田めぐみさんのDNA鑑定が、問題化しています。
当初、日本のマスメディアはいっせいに、DNA鑑定の結果、北朝鮮から提供された横田めぐみさんの遺骨は、実は横田めぐみさんの遺骨ではないことが判明した、と報じました。これを受け、北朝鮮への偏見、敵意を煽る報道が繰り広げられ、繰り返されました。
ところが、「横田めぐみさんの遺骨ではないことが判明した」というのが、どうも相当疑わしく、事実ではないらしい、という可能性が急速に浮上してきました。「世界で最も権威のある総合学術雑誌の一つ」と言われている『ネイチャー』(イギリス発行)に、横田めぐみさんの遺骨のDNA鑑定を行なった吉井富夫氏自身が「自分が出したDNA鑑定結果が汚染によるものである可能性を否定できないということを認めた」という記事が掲載されたからです。
くわしいなかみは省略しますが、私も分子生物学には相当興味を持っていて、そんな好奇心から数冊専門書的なものを読みましたが、DNA鑑定というのは、世間で思われているほど簡単なものでも、また絶対的なものでもないことを読んだ記憶があります。純粋な状態にする必要があるし、もちろん汚染されてはいけないということです。
田原総一朗氏が先日、テレビで言っていましたが、横田めぐみさんの遺骨は他人の汗等によって汚染されていた可能性があるということです。汗にはDNAが含まれています。また横田めぐみさんの遺骨のように、火葬された遺骨のDNA鑑定は相当難しいとのことです。
ヒトラーは『わが闘争』の中で、「戦争をやる場合、宣伝で、相手を悪魔として描く必要がある。なぜなら、相手が『人間』だと殺すことがなかなかできないが、相手が『悪魔』であれば平気で殺すことができるようになるからだ」という趣旨のことを述べています。
かつて、北朝鮮を「悪魔」のように描いていた日本のテレビ等マスメディアも、最近は、米朝関係の「緊張緩和」の反映という側面が相当強いのでしょうが、前述のテレビでの田原総一朗氏の発言のように、北朝鮮に対する理性的、平和的対応が目立ちます。
アジア外交重視、北朝鮮問題での「圧力より対話」重視と言われる福田首相にも、期待するものです。
戦争をやる場合の宣伝(戦争宣伝、戦時宣伝)のようなことはやめ、北朝鮮問題の理性的、平和的解決のためにたたかうことを呼びかけるものです。
◎ 「国連軍」への日本軍の参加と武力行使を当然視する小沢氏の憲法観への疑問
『世界』2007年11月号に民主党代表の小沢一郎氏が「今こそ国際安全保障の原則確立を」というタイトルの論文を載せています。
なかみは、一言で言うと、「国連軍」への日本軍(自衛隊)の参加とそこでの武力行使を当然視するもので、憲法9条と完全に矛盾していると、感じました。
以下に、小沢氏の主張を抜粋しておきます。
「私は、日本国憲法の考え方からいって、米国であれどの国であれ、その国の自衛権の行使に日本が軍を派遣して協力することは許されないと解釈しています。同時に、国連の活動に積極的に参加することは、たとえそれが結果的に武力の行使を含むものであっても、何ら憲法に抵触しない、むしろ憲法の理念に合致するという考え方に立っています」(アンダーラインは海野。自民党の町村氏の表現を借りればまさに「驚天動地」の考え方です――海野)
「国連の平和活動は、たとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法に抵触しない、というのが私の憲法解釈です」
「今日のアフガンについては、私が政権を取って外交・安保政策を決定する立場になれば、ISAFへの参加を実現したいと思っています」
「PKOは完全な形での国連活動ですから、当然、それにも参加すべきだと考えています」
これにはさすがに、タカ派と言われている前原氏も反発し、「それは違う。民主党内には異なる意見が存在している」と小沢氏の考え方に異論を述べています。
ところが小沢氏は、これに対して、「党の決定したことに従わないというのであれば、出ていけばいいんです」と言っています。
「黄門様」と言われている渡部恒三氏が、この小沢発言に怒り、「決定に従わない人は出ていけばいいというのは、民主主義じゃない、民主党は民主主義の党ですから」と某テレビ番組で反論しています。
共産党の志位委員長は次のように述べています。
「一つは、国連決議があれば、(自衛隊が)どんな活動をおこなおうと、日本が国家として武力行使をおこなったことにならないから、憲法違反にならないという議論は、およそ通用しない議論です。たとえ(正規の)国連軍が作られたとしても、そこへの兵力の提供がされるなら、それは日本の国家意思としておこなわれることになるわけですから、憲法違反であることは明らかです。ましてやアフガンに展開している国際治安支援部隊(ISAF)は、もとより国連軍ではなく、(国連の指揮でなく)派兵した国々の指揮で活動し、その活動は戦争行為そのものですから、(小沢氏が主張するように)これに参加するなら憲法違反となることは、あまりにも明瞭です。もう一つは、国連決議にもとづく活動ならば、すべてが正しいか。そこは自主的な吟味が必要です。ISAFといわれる部隊が、いまどんな活動をおこなっているのか。この部隊は、アフガンにカルザイ政権ができたときに、暫定政権と国連要員の安全確保を目的としてつくられた部隊でした。しかし最近の実態をみますと、一方で、米軍による報復戦争が継続し、それに並行してISAFがNATO軍中心におこなわれ、この両者の活動の区別がつかなくなっているといわれています。たとえばISAFの部隊も、空爆や武力掃討作戦などをおこなっています。本来の「治安支援」「安定化」から離れた活動(戦争活動)になっている。その活動が、軍事力行使とテロ拡大の悪循環に加担することになっている。ドイツなどのISAFに参加している国でも、撤兵が世論となっています。そこに日本が参加することは、憲法違反という大問題にくわえて、アフガン問題の解決のうえでも有害ということになります」
◎ 経済同友会終身幹事 品川正治さんが語る これからの日本の座標軸
先日、経済同友会終身幹事の品川正治さんの講演を聞く機会を得ることができました。
財界の良心、保守の理性派、日本軍の理性派を結集する綱領的発言ともなり得るものと感じましたので、以下に同氏の講演の要旨を紹介しておきます。
(同氏のプロフィール)
1924年生まれ。83歳。現在、経済同友会終身幹事。
日本興亜損保(旧日本火災)の社長・会長を経て、93年〜97年 経済同友会副代表幹事・専務理事。
(講演の要旨)
中国での戦争体験、戦闘体験を持っています。
戦争体験は同じだと思っているかたが多いと思いますが、これは全く違います。
南方での戦争体験、これは一番悲惨な戦争体験だと思います。戦闘で死ぬのではなく、大半は飢えて死んだのです。
参謀本部にいたとか軍司令部にいたという人と、兵隊という立場の人、これもまた全然戦争体験は違います。北京の日本の支那派遣軍総司令部にいた人などは空襲さえ知りません。食の不足なんていうこともまったく知りません。
私の場合は兵隊として戦闘に参加したわけなのですけれども、そのかわり逆に、野間宏の「真空地帯」だとか五味川純平の「人間の条件」に書かれているような軍隊の中のイジメを私はまったく受けていません、経験していません。
本当に戦闘する部隊は兵隊が完全武装しているからです。
戦争が終わると、武装解除され、俘虜収容所に入れられました。そこで激しい論争がおこりました。敗戦と呼ぶのか、終戦と呼ぶのかという問題です。
主に将校を中心として、敗戦とはっきり呼んで、国力を回復して日本はもう一度たたかうのだ、という声がおこりました。
私たち兵隊のほうは、二度と戦争はしないという意味で終戦と呼ぶのは正しいと論陣をはりました。俘虜収容所の中では、終戦派が大部分でした。
内地に復員し、二度と戦争をしないということを明白に書いている日本国憲法を見て、感激しました。
いま、憲法9条の旗はズタズタに破れています。しかし国民はまだこの旗を放さないのです。放せ、放さない、のせめぎあいになっています。
今回の参院選の結果は、改憲を、戦後レジームからの脱却を、国民が主権を発動して止めたものです。
日本の憲法9条2項は、近い将来には、必ず普遍性を持つものに発展すると思います。
憲法9条があるために、先進国のなかでは非常に珍しいのですが、日本は軍産複合体が経済の中心になっていないのです。
戦争は三点であらわすことができます。
一つは、勝つためにという価値観が一番になるのです。
二つは、すべてを動員します。学問を動員します。
三つは、戦争を指導する部門が権力の中心に座ります。
その戦争を、いま、アメリカがしているのです。
日本の支配階級は、アメリカと価値観を共有しているのです。戦争の価値観まで共有しようとしています。平和憲法を持っている国と、戦争をしている国の価値観が一緒だというのです。
原爆を日本に落とした国と原爆を落とされた日本が、価値観を共有できるでしょうか。
市場原理主義には反対です。教育、福祉、環境問題は、市場に委ねるべきではなく、人間の努力が基本です。
「規制緩和」といっていますが、結局、資本家のための規制緩和、改革をやろうということなのです。
憲法の国民投票で国民がノーと答えたらどうなるのか。日本の政治の文脈は大きく変わります。アメリカに、価値観が違いますよと、はっきり言うことができるようになります。
戦争を起こすのも人間なら、それを止めるのも人間なのです。
(講演のなかでの、福田氏、小沢氏への評価の部分)
○ (小沢氏の軍をつくって国連軍に参加する構想について)国連軍も爆撃をするし、殺傷する。憲法9条との関係で問題だ。
○ 福田氏、小沢氏について、国民は様子を見ている。価値観が違うとアメリカに言えるかどうかだ。
(福田氏を「靖国派」と断定する人、「羊の皮を被った狼」と酷評する人、また早々と「福田内閣を退陣、解散・総選挙に追い込んでいく」と意気込む政党が存在する中で、品川正治さんは慎重な姿勢を示しました。財界のトップとして歩んできた人は、将来を慎重に冷徹に見通す目を持っている、と感じました――海野)
◎ 夏休み雑感 「核兵器と人類」理論上整理整頓しておきたいこと等々
1 核兵器と人類
ソ連が崩壊してから、だいぶ経ちました。ソ連の崩壊を「歓迎」するのではなく、ソ連について全面にわたって捉え直し、スターリン型の最悪の部分を反省すると同時に、ソ連の最良の部分は継承する必要があると感じています。
「核兵器と人類の問題」に絞って言うと、ソ連から継承すべき最良の部分は、思想は、以下のように整理整頓できると思います。
@ 異なる社会体制間の平和共存の思想
A 「核戦争か平和共存か」 平和共存しか選択肢はないという思想
B 核兵器拡散防止条約(核兵器不拡散条約)への肯定的評価
C 「核兵器の出現によって国際舞台での階級闘争には客観的限界が生じた」という考え方
D 「核兵器と人類は共存できない」として核兵器の廃絶をめざす思想
E 核兵器の先制使用の放棄
F 「アメリカ帝国主義がソ連を核兵器で攻撃してくるなら、ソ連の強大な核戦力によって反撃し、アメリカ帝国主義に壊滅的打撃を与える」との核戦略の放棄 (憲法9条を守る思想と同一の考え方だと思います)
G アメリカを一面的に見るのではなく、アメリカ支配層の中に「好戦派」と「理性派」が存在することを、冷徹に見ること
H 1963年8月 部分的核実験禁止条約(地下を除く大気圏内、宇宙空間及び水中での核実験の禁止を内容とする)
部分的核実験禁止条約については、否定的見方が強力に存在するが、しかし、この条約が成立していなければ、大気圏内、宇宙空間及び水中での核実験が継続され、人類は放射能汚染の全人類的脅威に直面することとなり、それを阻止したのがこの条約の成立だったわけです。
(日本の原水爆禁止運動は、上記思想を「核兵器の緊急廃絶」へと純化しています。まさにそのとおりです。政党で言うと日本共産党が「全人類的課題としての核兵器の緊急廃絶」を掲げています)
2 レーニンとプレハーノフ
レーニンはボリシェヴィキの指導者。
プレハーノフはメンシェヴィキの指導者。
ソ連崩壊後、レーニンについて、その「暴力革命路線」を含めていろいろ言われているし、党の組織原則の厳格さ(民主主義的中央集権制)についても各種言われている中で、メンシェヴィキのより「民主主義的路線」、「議会主義的路線」、「緩やかな組織形態、組織原則」のほうがもしかしたら正しかったのではないかと思ったりするのですが、しかし、第一次世界大戦の際、プレハーノフを含めてメンシェヴィキは「祖国防衛」を唱えて帝国主義戦争に自国の労働者階級を動員するというまさに致命的な誤りを犯しているのです。誤りというより反階級的、反革命的犯罪と言ったほうがいいでしょう。
一方、レーニンは「帝国主義戦争の内乱への転化」、「自国の敗北」を主張しました。
日露戦争の際には、「祖国防衛」ではなく正しく「自国敗北」の立場に立っていたプレハーノフがなぜ、第一次大戦の際「祖国防衛」に転落したのか、理解できません。
『史的一元論』等プレハーノフの著作は、日本語訳されているものは全て読みましたが、素晴らしいなかみです。これらの著作からは、「祖国防衛」を唱えて帝国主義戦争に自国の労働者階級を動員するというような裏切りは、絶対に導き出すことはできません。謎です。
◎ 夏休み雑感 「核兵器と人類」理論上整理整頓しておきたいこと等々(2)
「核兵器と人類の問題」に絞って言うと、旧ソ連から継承すべき肯定し得るテーゼは、以下のように整理整頓できると思います。
@ 異なる社会体制間の平和共存の思想
A 「核戦争か平和共存か」 平和共存しか選択肢はないという思想
これを言うと必ず、「平和共存万能論」だという批判がアタックしてきます。
そうではないのです。異なる社会体制間の平和共存の中で、そういう条件の下で、国際労働者階級の、民主主義、社会主義のための闘争、そして核兵器廃絶のための闘争は当然続くし、続けるのです。核戦争による人類の滅亡ではなく平和共存こそが、国際労働者階級の、民主主義、社会主義のための闘争、そして核兵器廃絶のための闘争の継続を可能にするのです。
B 核兵器拡散防止条約(核兵器不拡散条約)への肯定的評価
この条約が、条約に基づく核不拡散体制が、成立し、存在していなかったとすれば、核兵器の拡散はより急速に進み、人類はより急速に核破局に直面したでしょう。当然、この条約、不拡散体制だけでいいわけはありません。それに核兵器緊急廃絶のたたかいを結び付けることがどうしても必要です。核兵器廃絶のたたかいを結び付けることではじめて真に、核不拡散条約は生きてきます。
C 「核兵器の出現によって国際舞台での階級闘争には客観的限界が生じた」というテーゼ
核戦争を起こしてはいけない、してはいけない、核兵器を使用してはならない、核戦争は人類を滅ぼすという意味で、「核兵器の出現によって国際舞台での階級闘争には客観的限界が生じた」のです。当然のテーゼというより当然過ぎるテーゼだと思います。「国際舞台での階級闘争には客観的限界が生じた」ということであり、国内での階級闘争に客観的限界が生じたわけではありません。
D 「核兵器と人類は共存できない」として核兵器の廃絶をめざす思想
E 核兵器の先制使用の放棄
F 「アメリカ帝国主義がソ連を核兵器で攻撃してくるなら、ソ連の強大な核戦力によって反撃し、アメリカ帝国主義に壊滅的打撃を与える」との核戦略の放棄 (憲法9条を守る思想と同一の考え方だと思います)
G アメリカを一面的に見るのではなく、アメリカ支配層の中に「好戦派」と「理性派」が存在することを、冷徹に見ること
H 1963年8月 部分的核実験禁止条約(地下を除く大気圏内、宇宙空間及び水中での核実験の禁止を内容とする)
部分的核実験禁止条約については、否定的見方が強力に存在するが、しかし、この条約が成立していなければ、大気圏内、宇宙空間及び水中での核実験が継続され、人類は放射能汚染の全人類的脅威に直面することとなり、それを阻止したのがこの条約の成立だったわけです。
部分措置で人類への放射能汚染の惨害の波及を弱めながら、このような部分措置にとどまることなく、核実験の地下を含む全面禁止、さらに核兵器の完全廃絶のためにたたかうのは、当然のことです。
(日本の原水爆禁止運動は、上記思想を「核兵器の緊急廃絶」へと純化しています。まさにそのとおりです。政党で言うと日本共産党が「全人類的課題、人類の根本課題としての核兵器の緊急廃絶」を掲げています)
I 平和革命の可能性の肯定
このテーゼを純化して、日本共産党は、「人民的議会主義」、言い換えると議会を通じての平和革命を綱領化しました。暴力革命路線を完全に否定した「議会を通じての革命」を人類史的到達、憲法遵守として歓迎し、支持するものです。
◎ 選挙政策(公約、マニフェスト)への建設労働者、中小、下請業者の要求反映へ
1 はじめに
選挙政策、公約、マニフェストなど言い方、呼び方は何でもいいのですが、選挙政策、特に間近に迫る参院選挙政策に建設労働者、建設中小業者、下請業者の諸要求、切実な要求を反映させたいと思い、以下に試論的に書かせていただきました。
建設労働者、建設中小業者、下請業者の諸要求を考えるとき、最近(2007年4月17日、18日、19日、26日に)行われた全建総連関東地協の第46回大手企業交渉が掲げた諸要求とそれへの大手住宅企業11社、大手ゼネコン28社、大手サブコン5社の、合わせて44社の回答が、大きく参考になると思います。
2 要求、回答、選挙政策
全建総連関東地協の要求@ 「低入札による下請へのしわ寄せをやめること等最近の現場事態への見解」
要求@に対する大手企業の回答の特徴
回答の特徴は、各社とも「低入札による下請へのしわ寄せはしていない」としていることです。
「低入札は沈静化、収束」(大成建設、清水建設、西松建設)との回答もあります。
大林組、積水ハウス、大和ハウス工業、大東建託等から「現場の下請業者、労働者はステークホルダーに入っている」との回答を引き出しました。
駐車場代については、ゼネコンが「下請に負担させている」傾向であるのに対して、住宅企業は「下請に負担させていない」との回答が主流です。
産廃処理については、ゼネコンの場合、「処理は元請が行うが、処理費の一部は下請に負担してもらう」という傾向の回答でした。
「エレベータ使用料は取らない」(フジタ)との回答の一方、「取らないという約束はできない。話はしてみるが、社内全体のコンセンサスを得にくい」(大林組)との回答が存在します。
要求@に関連しての選挙政策(参院選挙政策)
大手企業に建設業法を遵守させ、中小業者、下請業者への低単価の押し付けを許さない。
産廃処理費、駐車場代、エレベータ使用料等の中小業者、下請業者への負担押し付けを許さない。
全建総連関東地協の要求A 「『生活に必要な賃金』として月額50万円以上の確保。現場労働者の賃金を1日2,000円以上引き上げること」(1日8時間で25,000円以上、月額50万円以上の賃金を確保してください。また、8時間を超える作業には残業代(法で定められた割増し賃金)を支払ってください。いま、技能工不足が深刻となっています。根底には低賃金による入職者不足と技能後継者の離職があります。このままでは一人前の技術をもった職人がいなくなり、建設業界の発展が損なわれます。現場労働者の賃金を2,000円以上引き上げてください)
要求Aに対する大手企業の回答の特徴
1次への発注単価(契約単価)を「上げた、上がった、上げざるを得なかった」との回答が目立ちました。
同時に、「1次への発注単価を上げたのだが、それが必ずしも下請の労働者の賃金に反映されているわけではない」(大林組)という趣旨の発言、そしてそういう実態であることも、特徴です。
大東建託は「1次への発注単価を上げた」とは回答しませんでしたが、「この1年間で(現場労働者の)賃金が日額1,000円上がった」と答えました。
「現場従事者から搾取して大きな利益を上げているのだから、利益の一部(ほんの一部)を現場に還元して、現場労働者の賃金を少なくとも1日2,000円引き上げてほしい」との本格的追及に対して、「上げる」との回答には至りませんでしたが、「社内の会合で検討する」(大林組)、「真摯に受け止めて検討する」(大和ハウス工業)、「(この場では決められないので)持ち帰って検討する」(積水ハウス)、「検討するのは、やぶさかではない」(大東建託)など多くの企業から「検討」との回答までは引き出しました。
要求Aに関連しての選挙政策(参院選挙政策)
建設労働者の賃金を、1日2,000円以上引き上げ、月額50万円以上にするとの建設労組の要求を支持し、その実現に努める。(建設労働者の賃金・単価引き上げ要求を支持し、その実現に努める)
全建総連関東地協の要求B 「労働安全衛生法の遵守。労災隠しの根絶。現場従事者への元請労災適用の徹底」(安全経費の確保と適正な工期設定をおこない、労災事故を減らしてください。下請が元請に労災事故を申告しやすい環境を作り、あらゆる「労災隠し」の根絶をはかってください。現場には安全衛生法で定められたトイレ(大・小)や手洗い場などを適切に確保し、下請業者・職人のための衛生設備を元請の負担で完備してください。元請として、責任ある安全衛生管理業務を行うために、予算と人員を十分に確保してください。手間請労働者ならびに一人親方は、新規入場時に確認し、労働者として元請労災を適用してください。元請の責任で、暖房、ロッカー、分煙(喫煙スペースと禁煙スペースを分けること)などの設備をはじめ、労働安全衛生法に定められたトイレ・手洗い場や給水機・休憩所を適切に確保し、適切に配置してください)
要求Bに対する大手企業の回答の特徴
鹿島建設が「田町キャピタルマンタワーの現場は、5階ごとに水洗の(大)トイレがある。これが理想」と回答しました。
元請労災適用の際の「労働者性」のところでは、建設労組側の説明不足の反映と思われるのですが、「(労働者性は)行政、監督署が判断することである」との回答がほとんどでした。
「『労基研報告』には、『グループ手間請について、グループ内が平等であれば労働者として認めることはあり得る』という趣旨の記述があります。衆参法務委員会での政府答弁が『法人といえども、実態によっては労働者として認められることは、十分にあり得る』としています。新興産業(パットさいでりあ)倒産事件では、東京労働局の裁決が、材料持ちの一人親方を労働者として認めています。朝日ハウス産業破産事件(本社 大阪)では、破産管財人が『従業員』2人までの『事業主』を、実態は労働者と同視できるとして、労働者として認めています」ときちっと説明したところでは、「労働者として認めさせるために労基署に働きかけている」(積水ハウス)、「全建総連が『労働者性』の問題で運動していることは、いいことだ。本当は、現場での災害の場合、全て労働者として認められるのが一番いいのだが、そうなっていない」(大和ハウス工業)との回答を得ることができました。
要求Bに関連しての選挙政策(参院選挙政策)
労働安全衛生法等の遵守。建設現場での労働安全衛生の徹底。
建設現場での災害発生の場合、従事者の全てを労働者として認め、元請労災を適用できるよう法整備する。また、倒産・不払い発生の場合、従事者の全てを労働者として認め、「工事代金」の中の労務費部分を労働債権として認めることができるよう法整備する。
全建総連関東地協の要求C 「技能労働者不足の解消。後継者の育成」(技能者の後継者育成をどのように考えていますか。全建総連が国に要求する「後継者養成のための基金制度の創設」に対する賛同をお願いします。全国の認定職業訓練校への助成をはじめ、後継者育成事業への助成をお願いします。外国人研修生の受け入れをどの程度実施していますか、お聞かせください)
要求Cに対する大手企業の回答の特徴
「業界全体で取り組むべき課題」という趣旨の回答が、ほとんどでした。
「外国人研修生の受け入れ状況」については、「把握していない」、「協力会社の一部が少し受け入れている」という趣旨の回答が大半です。
要求Cに関連しての選挙政策(参院選挙政策)
全建総連が国に要求する「後継者養成のための基金制度の創設」を支持し、その実現に努めます。
全建総連関東地協の要求D 「不払い発生の場合の元請責任での解決」(不払い問題が発生した場合は、下請業者、現場労働者、建設資材納入業者を救済すべく建設業法第41条第2項および第3項にもとづき、「賃金」、「工事代金」、「建設資材納入代金」の『立替払い』を厳正にかつ速やかにおこなってください。2006年12月の私たちと国土交通省関東地方整備局との話し合いの中でも、「二重払い(既に支払い済み)を立替払い拒否の理由にすることはできない」との国土交通省関東地方整備局の見解に変わりはないと回答していますので、この点も踏まえてご回答ください)
要求Dに対する大手企業の回答の特徴
回答もそうですが、現実の事例、案件で、各社とも、23年46回に及ぶ全建総連関東地協との信頼関係を土台として元請責任での解決を一定はかっていますので、それを徹底していくことだと思います。
要求Dに関連しての選挙政策(参院選挙政策)
元請に建設業法41条2項、3項を遵守させ、賃金、工事代金、建設資材納入代金について立替払いを行わせ、元請責任で不払いを解決させます。また、その徹底をはかるための法整備を行う。
全建総連関東地協の要求E 「アスベスト対策の徹底」(アスベスト対策の完全な徹底をお願いします。アスベスト含有製品を一切使用しないこと。今後の解体・改修工事では、元請として石綿障害予防規則に定められた対策を完全に実施してください。特に、アスベストを吸うことが生命に関わるわけですから、貴社の現場労働者が、現場で出たアスベスト廃材をどのように処理するのか、書面でご回答いただくとともに、お手数ですが当日の(企業交渉の)参加者にご説明をお願いします。悪性中皮腫や石綿肺などにり患した場合、アスベスト関連の労災認定に使用するため、過去の工事について、現場施工証明書を元請から直接交付してください。貴社のアスベスト関連での労災認定件数は何件ありましたか。また、申請中のものは何件ありますか、教えてください)
要求Eに対する大手企業の回答の特徴
全社が「法令、規則を遵守」、「アスベスト含有製品の使用禁止」という趣旨の回答。
一方、「アスベスト労災認定のための現場施工証明書の元請からの直接交付」に対しては、引き続き大半の企業が「交付する」、「協力する」と答えていますが、「直接、証明書は出さない」(鹿島建設)など「出さない」との回答が前々回→前回→今回と少しずつ増加傾向にあります。
説明不足、誤解、またはアスベストの元請責任への恐怖(元請への損害賠償の要求、責任追及への恐怖)などが原因なのでしょうか?
要求Eに関連しての選挙政策(参院選挙政策)
石綿障害予防規則の遵守など元請責任でのアスベスト対策の徹底。
「アスベスト労災認定のための現場施工証明書の元請からの直接交付」の義務化へ向け法整備する。
◎ ――― ヒトラー『わが闘争』を読む 政治のマジック ―――
人間は割合簡単にマジックに騙されます。騙されるのを楽しんでいるのかもしれません。私もカードマジックをやりますが、見た人は本当に不思議がります。人間は本当に簡単に騙されるなと実感します。
小泉マジックにも、石原マジックにも、多くの人たちがだまされたし、だまされています。政治のマジックを見抜く目を養う上では、冷徹に政治のマジックを見抜く上では、政治上の最高のマジシャンの一人であるヒトラーの『わが闘争』を読むのもいいかもしれません。
そのつもりで読んでいたら、逆にすっかりヒトラー・マジックに洗脳されてしまったということになりかねませんので、この本は本当に冷徹な心で読む必要があります。
この本には、以下のようなことが書かれています。
──────────────────────
ヒトラーはネズミにエサをあげるような優しい心の持ち主である。
敵は一つである。敵が何種類もたくさん存在すると大衆は恐れるので、敵は一つだけで簡単に粉砕できると大衆に思わせる必要がある。敵は一つである。ユダヤ人=ボルシェビキ=大資本家であり、この一つの敵を、ナチス(国民社会主義ドイツ労働者党)は打倒する。
敵を複雑なものとして描いてはならない。複雑なものを大衆は理解できないし、複雑なものには敵対心が湧きにくいからだ。敵を黒一色に描くことだ。敵が100%悪く、ナチスは100%正しいのだ。
戦争をするときは、相手を悪魔として描き、宣伝する必要がある。相手が人間ではなく悪魔であれば、平気で殺すことができるからだ。
(日本のマスメディアは、かつて旧ソ連を悪魔のように描き、宣伝し、今は、北朝鮮を悪魔のように描き、宣伝しています。マジックかもしれません。冷徹に見ることです―――海野)
共闘を求めるのは、弱者である。強者は、自分だけで闘う。
大衆は女性のようなものであり、理論、理性ではなく、感情で動くものである。
大衆は、文字によって、文字の集積である論文によって動くのではなく、人間の口から発せられる生きた言葉によって、言い換えると演説によって動かされるのだ。
ボルシェビキの扇動者、その指導者レーニン、あるいは労働組合の指導者を見ればわかるように、彼らは、集会での、職場での、街頭での、その時々の無数の演説によって大衆を動かしているのだ。その意味で彼らは、天空に輝く無数の星なのだ。
(ここは、敵であるはずのボルシェビキへの一種の畏怖、憧憬をヒトラーが示している箇所だと、私は感じました───海野)
敵はナチス・ドイツには民主主義がないと言う。そんなことはない。ゲルマン民主主義がある。ゲルマン民主主義とは何か? 命令と服従である。
民族間の闘争によって、強い民族が勝ち、弱い民族は滅びていく。これが自然の摂理であり、この生存闘争を通じて、より強い、より優れた民族が創造されるのだ。
(ヒトラーはニーチェ哲学から影響を受けたと言われていますが、ニーチェの超人思想は「動物から超人へ至る中間の橋」として人間を捉えています───海野)
(弱肉強食の生存闘争を賛美する点で、ナチズムと新自由主義のイデオロギーは一致しています───海野)
◎ ――― ソ連とは何だったのか? 雑考 ―――
ソ連とは何だったのか? なぜ簡単に敗退し、崩壊したのか? 多少冷静に冷徹に振り返ってみたいと思います。「雑考」ということで、ごく簡単に短い文書にします。
かつてソ連は「国際労働者階級の祖国」、「国際労働者階級が瞳のように大切にすべき存在」、「国際共産主義運動の一般に認められた前衛」と言われ、「ソ連を先頭とする社会主義陣営」と表現されるような「偉大」な「社会主義国」であり、ヒトラーのナチス・ドイツを粉砕する上で主要な役割を果たした存在でした。
直接には、ソ連共産党の一部指導者によるクーデタの失敗を転機として、ゴルバチョフ大統領を擁するソ連は、ロシア大統領のエリツィンによって覆されました。
今は夢と消えましたが、ゴルバチョフの唱えたペレストロイカが本当に正常な軌道に乗り、民主主義に基づく社会主義、核兵器の緊急廃絶を求める社会主義ソ連が実現していたら、一番よかったのではないかと感じています。
しかし、現実の軌道は、エリツィンによる権力の奪取であり、資本主義化でした。
アレクサンドル・ソルジェニーツィンは、ソ連を悪魔の国のように描きました。ソ連を「収容所群島」として描き出しました。私も全部読みました。ショックを受けました。直感で言うと、彼は真面目な人間だと感じていますから、ウソを書いたわけではなく、ソ連の現実の一面を、その暗部を体験し、体験に基づいて『収容所群島』を書いたのだと感じています。
トロツキーはスターリンを、「スターリン・ギャング」と表現しています。いわゆる「血の大粛清」を明らかにしています。直感で言うと、これも事実のような気がしています。
スターリンの個人独裁を結果したのは、どのような機構を通じてなのか?
党綱領の組織原則である「民主主義的中央集権制」にその根があると、感じています。「下級は上級に従う」という組織原則に、悪の根源はあったのではないか。これは、本質的には、ヒトラー『わが闘争』が明らかにしているナチスの組織原則「ゲルマン民主主義とは、命令と服従である」と同一だと、私は思います。
なお、日本共産党は、党綱領の改正で既に「下級は上級に従う」を削除しました。また、『自由と民主主義の宣言』で、近代民主主義の到達である三権分立制の将来にわたる堅持を明らかにしています。
三つの侵略、即ちハンガリー、チェコスロバキア、アフガニスタンへの侵略。因果応報であり、ソ連の没落を準備するものでした。
自由と民主主義に基づく社会主義、核兵器の緊急廃絶をめざす社会主義政府、これは、労働者階級と人類の課題の一つです。
◎ 県議会議員選挙に向けての建設産業関連の政策、要求について
日本共産党埼玉県委員会が2006年12月、「大増税を許さず、県民の暮らしをまもるために 県議会議員選挙にむけての日本共産党の訴え」を出しました。
この中から、建設産業に直接関係があると思われる部分を抜粋して、以下に紹介いたします。
(以下は、「大増税を許さず、県民の暮らしをまもるために 県議会議員選挙にむけての日本共産党の訴え」からの抜粋です)
「養護学校の過密解消についても、高等部の独立などを求めた日本共産党の提案などを受けて、高等養護学校2校の整備や知的障害高等養護学校の基本構想の策定が始まりました。さらに乳幼児医療費助成の就学前までの拡充(入院分)、特別養護老人ホームの建設にたいする県費助成制度の創設など、県民の世論と運動を力にした日本共産党の奮闘によって貴重な成果をかちとっています」
「防犯対策の強化」
「(上田県政は)必要のないダム建設に700億円もつぎ込むことや、さいたま市内に大企業を誘致するために1社に10億円も補助を出すことを約束するなど、逆立ちした政治をすすめています。財政が厳しいときだからこそ、県民が納めた税金は1円もムダにすることなく、県民のために使うべきです。日本共産党は、そのために全力をつくします」
「少子化の背景には、結婚もできない低賃金や出産後も安心して働き続けられない職場環境、長時間労働、保育所の不足といった様々な社会的要因が横たわっています……保育所の増設をはかり、待機児童の解消に努めます……児童相談所を増設し、児童福祉司や児童心理士などの専門職員を大幅に増やします」
「特別養護老人ホームを中学校区ごとに整備できるようにします」
「身体障害者療護施設や重症心身障害者施設、知的障害者入所更生施設などの障害者施設の整備を推進します」
「公務労働での正規雇用の拡大や公契約時に適正な雇用や労働条件の確保を民間に義務づけるなど、若者をはじめ雇用の確保と正規雇用の拡大に努めます」
「財界・大企業が3期連続で史上最高の利益をあげるなど、バブル期を上回る空前の富を得ながら、中小の製造業や建設業では生活費も捻出できない水準に単価を抑えられた上、資材高騰による『原料高・製品安』で収益悪化に拍車がかかっています……日本共産党は、豊富な人材と首都圏に位置する地理的条件、多彩な製造業などの集積を生かして、産学官連携のもと中小企業・地場産業の振興と地域商業の活性化をはかり、地元雇用の拡大につながるような地域循環型の社会を実現します……中小企業振興条例に基づく県の中小企業施策に関する施策を立案する官民共同の中小企業振興会議(仮称)を設置します。県の委託業務や工事請負での契約に際して、適正な労働条件や賃金が確保されるよう県独自の基準を定めた『公契約条例』を制定します。総合評価型入札制度の導入を拡充し、談合とダンピング受注の防止をはかります」
「県内産木材の利用を促進するため、県公共施設などでの利用を義務づけるとともに、(県内産木材の利用との関連で)公共建築物や住宅建設に対する助成制度を設けます」
「本県でも、八ッ場ダム建設や、圏央道沿線開発など右肩上がりの経済成長を前提にした大型プロジェクトが進行しています。日本共産党は公共事業の重点を、低家賃の公共住宅の供給や公園、生活道路の整備、交通安全施設の整備、特養ホームや学校の増改築・耐震化といった県民の暮らしを支える生活密着型の公共事業に切り替え、あわせて中小業者の仕事確保につなげていきます。八ッ場ダムについては、中止を含めて見直します……高齢者世帯の住宅リフォームに対する助成制度を設けます。県営住宅や高齢者優良賃貸住宅の増設をはかり、住宅難を解消します。住宅の耐震補強を図るため、簡易補強工法による補強工事に対する助成制度を創設します」
「養護学校の過密を解消するため、高等部の独立と養護学校の増設を進めます……校舎の大規模改修や耐震補強などに対する助成を強化します」
「学校や保育所、公共施設の耐震補強、個人の住宅の耐震補強工事への助成など災害に強い街づくりをすすめます。信号機の大幅増設と改良、歩道の整備などの予算を大幅に増額し、交通安全対策を推進します。スクランブル交差点など歩車分離式の信号機の増設で交差点事故の防止をはかります」
(なお、県議会議員選挙に向けての政策は、より正確にあるいは追加、補強、補正される可能性があります。そのときは、ここに掲載した文書もそのようにします)
◎ 憲法9条を守る意義 「防衛省」昇格法案と憲法9条との関係
1 憲法9条の意義は衰えない
防衛庁自身が、防衛庁のサイトで、「防衛省」昇格法案が単に庁から省への移行を意味するだけでなく、海外派兵を自衛隊の本来任務化するものであることを事実上認めています。
しかし同時に、防衛庁のサイトは、「防衛省」昇格法案が成立したとしても、(憲法9条が存在しているために)「海外派兵」と言っても、武力行使の目的をもって「海外派兵」することは禁止されているとの説明を行い、憲法9条のもとでは自衛隊が海外での武力行使をおこなうことができないことを認めています。
また、防衛庁のサイトは、「防衛省」昇格法案が成立したとしても、「専守防衛」、「非核3原則」などが変わらないとの説明をおこなっています。
平和を守る守護の壁としての憲法9条の大事さが衰えていないことは明らかです。
2 武力行使の目的をもって「海外派兵」することは禁止されている
防衛庁のホームページには、次のように記載されています。(抜粋)
Q4 (「防衛省」昇格法案は)わが国の軍事大国化につながりませんか?
省にすることで、シビリアン・コントロール、専守防衛、軍事大国とならないことなど、わが国の防衛政策の基本が変わることはありません。
専守防衛
相手から武力攻撃を受けてはじめて防衛力を行使する受動的な防衛戦略
海外派兵の禁止
武力行使の目的をもって武装した部隊を他国の領土などに派遣することの禁止
非核3原則
核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず
軍事大国とならない
自衛のための必要最小限の防衛力
3 海外派兵の本来任務化を事実上認める防衛庁
防衛庁のホームページには、次のように記載されています。(抜粋)
Q6 省にする法律案はどのような内容になるのですか?
自衛隊の任務にPKO(国際連合平和維持活動)や国際緊急援助活動などの国際平和協力活動を加えます。
省移行法案の概要
法案全体について
@庁から省への移行、A国際平和協力活動などの本来任務化。
法案により変わること
@内閣府の長である「内閣総理大臣」の権限は「省の主任の大臣」の権限になります。
A自衛隊法第8章の「雑則」にある国際平和協力業務などを第6章の「自衛隊の行動」に規定します。
(国際緊急援助活動等、国際平和協力業務等、テロ特措法に基づく活動、イラク人道復興支援特措法に基づく活動、機雷等の除去、在外邦人等の輸送、周辺事態における後方地域支援など)
法案により変わらないこと
内閣の首長である「内閣総理大臣」の自衛隊の最高指揮官としての権限は全く変わりません。
4 ポイント
「防衛省」昇格法案が成立し、自衛隊の海外派兵が本来任務化したとしても、「自衛隊の海外派兵」と「海外派兵された自衛隊の海外での武力行使」との間には、大きな距離、大きな違いがあります。
憲法9条が自衛隊の海外での武力行使を阻む壁になっています。
憲法第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
◎ 「防衛省」昇格法案 自衛隊の「海外派兵」を本来任務に
1 「防衛省」昇格法案の本質
自衛隊の創設以来初めて、自衛隊の本務(本来任務)に海外派兵を位置付ける「防衛省」昇格法案が2006年11月30日の衆院本会議で、自民、公明、民主、国民新の各党の賛成多数で可決されました。日本共産党と社民党は反対しました。
「防衛省」昇格法案は、防衛庁を省に昇格させるだけでなく、自衛隊の「海外派兵」を本務(本来任務)と位置付けるものです。
2 防衛庁は「防衛省」昇格法案をどう捉えているのか
防衛庁自身は「防衛省」昇格法案をどう捉えているのか、調べるために、防衛庁のホームページを訪問しました。その「率直さ」に正直驚きましたが、防衛庁自身が「防衛省」昇格法案を、単に庁から省への移行とは捉えず、自衛隊の「海外派兵」を本来任務と位置付けるものとして捉え、ホームページでそのように説明していることです。
3 防衛庁のホームページからの抜粋
防衛庁のホームページには、次のように記載されています。(抜粋)
Q6 省にする法律案はどのような内容になるのですか?
自衛隊の任務にPKO(国際連合平和維持活動)や国際緊急援助活動などの国際平和協力活動を加えます。
省移行法案の概要
法案全体について
@庁から省への移行、A国際平和協力活動などの本来任務化。
法案により変わること
@内閣府の長である「内閣総理大臣」の権限は「省の主任の大臣」の権限になります。
A自衛隊法第8章の「雑則」にある国際平和協力業務などを第6章の「自衛隊の行動」に規定します。
(国際緊急援助活動等、国際平和協力業務等、テロ特措法に基づく活動、イラク人道復興支援特措法に基づく活動、機雷等の除去、在外邦人等の輸送、周辺事態における後方地域支援など)
法案により変わらないこと
内閣の首長である「内閣総理大臣」の自衛隊の最高指揮官としての権限は全く変わりません。
◎ ───── あらためて核兵器のことを考えてみました ─────
このごろ、人類の未来に不安を感じます。
日本を見ても、猫や犬の殺処分が1年間で数十万匹。余りにも人間本位過ぎます。
フランスのサルコジ大統領は、「核兵器による警告」という危険な軍事ドクトリンを打ち出しました。
フランスのドゴール大統領(当時)の「全方位外交」にもとづく「独自核武装」路線から始まった仏の核兵器戦略が、サルコジ大統領の「核兵器による警告」という軍事ドクトリンへと「進化」したわけです。
2008年3月22日の朝日新聞夕刊によると、サルコジ大統領は「核兵器による警告」に踏み切る可能性に言及した、とのことです。同記事によると、「核兵器による警告」とは「威嚇のための核兵器使用を意味したとみられる」とのことです。
警官がピストルを威嚇発砲するのとはわけがちがいます。サルコジ氏を疑いたくなります。
アメリカはもともと、核兵器先制使用戦略だと言われています。
かつてソ連共産党のゴルバチョフ書記長(当時)が言ったように「核兵器で攻撃されたら核兵器で反撃するというテーゼを放棄する」勇気が、必要なのではないでしょうか?
旧ソ連の核兵器戦略は、「平和共存は階級闘争の一形態である。平和共存をアメリカに押し付ける。もしもアメリカがソ連に核兵器攻撃を仕掛けてきたときは、ソ連の強大な核戦力によって反撃し、アメリカ帝国主義に壊滅的打撃を与える」(フルシチョフ、ブレジネフの時代)→「核兵器の時代にあっては、国際舞台での階級闘争に客観的限界が生じた。核戦争にまで進むことはできない、それが客観的限界である。『もしもアメリカがソ連に核兵器攻撃を仕掛けてきたときは、ソ連の強大な核戦力によって反撃し、アメリカ帝国主義に壊滅的打撃を与える』というテーゼを放棄する。『平和共存は階級闘争の一形態である』というテーゼを放棄する。平和共存は戦術でもないし、選択肢の一つでもないし、絶対的なものである」(ゴルバチョフ氏)へと正しい方向に大きく変化しました。
しかし、残念ですが、ロシアになってから、「核兵器には核兵器で対抗する」というテーゼが復活し、現在のロシアの軍事ドクトリンになっています。プーチン氏は危険な道を選び、歩いている、といわざるを得ません。
13億人を擁する「社会主義中国」は、核兵器の先制使用を否定し、あくまでも自衛のための核兵器保持であることを言明しています。期待したいのは、旧ソ連のように、もっと積極的に核兵器ゼロをめざして国際舞台で運動してほしい、ということです。
人間の都合で核戦争をおこして、他の動物まで死滅させるのは、最悪の人間本位といえるのではないでしょうか?
◎ 小沢戦略とマスメディアによる国土交通省攻撃の狙い 直感ですが
かつて、16,7年位前でしょうか、小沢さん(現在、民主党代表)の書いた本(確か)『日本改造論』を読んだことがあります。
タイトルのとおり、そこには、日本改造への小沢戦略が書かれていました。
記憶で書くと、保守二大政党制、規制緩和・撤廃、集団的自衛権の確立、(どこかで聞いた言葉ですが)民主主義的中央集権制、などだったと思います。
保守二大政党制と規制緩和・撤廃は、かなりの程度、既に実現されています。
最近の小沢発言にも、集団的自衛権の確立へ向けての「熱意」は、はっきり見えます。
残るは、民主主義的中央集権制という名の独裁政治の実現、ということなのでしょうか?
マスメディアの連日の国土交通省攻撃の狙いは、何か?
率直に書きますが、国土交通省は、建設業法や建設業法令遵守ガイドラインなどにもとづく元請指導という点で、重要な役割を果たしていますし、国土交通省の労働組合である全建労は、とてもまともな労働組合です。
かつて、マスメディアによる国鉄攻撃の真の狙いが国労つぶしにあったように、今日のマスメディアによる猛烈な国土交通省攻撃の狙いが全建労つぶしにあるのではないか? あくまでも直感ですが、どうでしょうか?
◎ ── チベット問題の中の「チベットは中国の一部」問題について ──
1 胡錦濤主席に書簡
日本共産党が、「志位委員長が胡錦濤主席に書簡を送る」という形で、チベット問題についての見解を表明しました。
以下は、日本共産党の志位和夫委員長が2008年4月3日、チベット問題について中国の胡錦濤国家主席に送った書簡の全文です。
中華人民共和国国家主席 胡錦濤 殿
チベット問題をめぐって、騒乱・暴動の拡大と、それへの制圧行動によって、犠牲者が拡大することを、憂慮しています。
事態悪化のエスカレーションを防ぐために、わが党は、中国政府と、ダライ・ラマ側の代表との対話による平和的解決を求めるものです。
そのさい、双方が認めている、チベットは中国の一部であるという立場で対話をはかることが、道理ある解決にとって重要であると考えます。
だれであれ、オリンピックをこの問題に関連づけ、政治的に利用することは、「スポーツの祭典」であるオリンピックの精神とは相いれないものであり、賛成できないということが、わが党の立場であることも、お伝えするものです。
2008年4月3日
日本共産党中央委員会幹部会委員長 志位和夫
2 「チベットは中国の一部」問題
上記の書簡の中にある「双方が認めている、チベットは中国の一部であるという立場」が引っかかったので、調べてみました。
2007年10月17日の、米議会黄金勲章授賞式でのダライ・ラマ法王のスピーチ(英語)の中に、次のような箇所がありました。
On the future of Tibet, let me take this opportunity to restate categorically that I am not seeking independence. I am seeking a meaningful autonomy for the Tibetan people within the People's Republic of China.
出典は以下のサイトです。
<http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/message/071017_us.html>
和訳すると、「チベットの将来について、もう一度断言する機会を私に与えて下さい。私は、チベットの独立を求めていません。中華人民共和国の中での、チベットの人々のための意味のある自治を求めているのです」というような意味だと思います。確かに、チベットを中華人民共和国の中に位置付けており、「チベットは中国の一部」という立場だと受け取ることは可能です。
3 レーニンの民族政策
かつてチベットは独立国を形成していたと言われていますし、チベットの人々の中には独立への熱望もあるようですから、レーニンの民族政策「強い民族が譲る」にもとづきチベット問題は解決されるべきだと思います。
◎ ペレストロイカの衝撃 人は敗れても思想は敗れるとは限らない
ゴルバチョフ氏の掲げたペレストロイカとは何だったのか?
ペレストロイカの中で、衝撃と刺激を受け、なるほどと肯いたのは、主に次の四つでした。
@ 党員の平等
A 「平和共存は階級闘争の一形態である」というテーゼの放棄(言い換えると、ペレストロイカは、平和共存を、階級闘争の一形態ではなく、絶対的なものとして位置付けました)
B 「アメリカが核兵器で攻撃してきたら、ソ連の強大な核兵器で反撃してアメリカ帝国主義に壊滅的打撃を与える」というテーゼの放棄
C 人々の前に真実を示す
本当に、日本国憲法9条の思想と同じ思想です。人類の最高の到達だと思います。
人は敗れても思想は敗れるとは限らない。そのことを信じて、人類をはじめとする全生命の生存のために、がんばりたい。
◎ レーニンは革命の平和的形態の可能性を否定していた?
「レーニンは革命の平和的形態の可能性を否定していた?」と一部で言われていますが、本当にそう割り切った見方をレーニンに対してして、いいのでしょうか?
第一次世界大戦のときの、レーニンの有名なテーゼ「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」がありますし、レーニンの著作『国家と革命』がありますし、確かにその二つを合わせると、レーニンは革命の平和的形態の可能性を否定していた、と理解することも可能です。
同時に見ておく必要があると感じているのは、テーゼ「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」が出されたときの状況、背景です。第一次世界大戦の際、プレハーノフなどを指導者とするメンシェビキや第二インタナショナルは、「祖国防衛」の立場に陥り、転落し、帝国主義戦争に自国の労働者階級を動員するという犯罪的誤りを犯していました。そのとき、「祖国防衛主義」に対置してレーニンは、「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」を打ち出したのです。労働者階級を戦争に動員する祖国防衛、祖国勝利、自国勝利を拒否して、「自国敗北」の「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」を打ち出したのです。
レーニンの思想は、テーゼは、『共産党宣言』の言う「労働者階級は祖国を持たない」というプロレタリア国際主義にもとづいています。
国際労働者階級の立場に立てば、世界の労働者を戦争に動員する「祖国防衛」ではなく、「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」による自国敗北とそれにもとづく戦争終結こそ、正しい道だったのです。
この道を選ぶのは至難であり、本当に「労働者階級は祖国を持たない」というプロレタリア国際主義の立場の貫徹が必要です。かつてレーニンがロシア・マルクス主義の宝庫と呼んだプレハーノフでさえ、祖国防衛主義に陥ってしまったくらいですから、「祖国」という幻想から労働者階級を解放することは容易なことではないのでしょう。
私の記憶によればなのですが、トロツキー『ロシア革命史』などいくつかの論文で読んだ記憶があるのですが、レーニンはロシア革命を遂行する際、革命の平和的道の可能性を最後まで追求した、とのことです。どんなにわずかな可能性であっても、革命の平和的遂行の可能性を追求した、とのことです。
したがって、レーニンを単純に、「暴力革命論者」として描くことには、賛成できません。違和感を感じます。
◎ フォイエルバッハ『キリスト教の本質』 エンゲルス『フォイエルバッハ論』
沼のある公園に行き、沼の周囲(約2キロか?)を10周ジョギングしながら考えていたのですが、エンゲルスの論文は、『イギリスでの労働者階級の状態』、『家族、私有財産及び国家の起源』、『革命と反革命』、『ドイツ農民戦争』、『共産党宣言』(マルクスとの共著)、『反デューリング論』など魅力ある作品が多いのですが、『フォイエルバッハ論』だけは嫌いな作品、論文です。
フォイエルバッハ『キリスト教の本質』は、大好きな作品、論文です。いろいろな問題で苦しんでいるとき、この本を読むことで、また読み返すことで、生きる上での勇気を与えられた論文です。3回以上は、そんなことがありました。
「神の本質は、人間の本質の対象化に他ならない」というこの本のテーゼは、衝撃でした。
エンゲルス『フォイエルバッハ論』は、この『キリスト教の本質』を含めてフォイエルバッハを罵倒しています。愛だ、愛だ、愛だと舞い上がっている(階級闘争を忘れた)「愛の哲学」として切り捨てています。
マルクス、エンゲルスを創始者とする運動が、スターリン主義という非人間的方向へ大きく歪んでしまったことの原因の一つが、エンゲルス『フォイエルバッハ論』によってフォイエルバッハの「愛の哲学」が蹂躙されたその上に、運動が進められていったことの中にあるような気がします。
フォイエルバッハ『キリスト教の本質』の正当な再評価の上に、国際労働運動は進んでいくべきだと感じています。
◎ 2008/5/21 宇宙基本法成立 宇宙開発の目的に「我が国の安全保障」明記
2008年5月21日に成立した宇宙基本法について、宇宙軍拡の危険性を衆院内閣委員会で追及した日本共産党の吉井英勝衆院議員は、要旨次のように話しています。
日本の宇宙開発は、1969年の国会決議で平和利用に限ると決められていました。平和利用とは「非軍事」だと国会答弁で明確にされてきました。推進側の狙いは、「安全保障に資する宇宙開発利用」を口実に、軍事利用に道を開くことです。
自民党防衛族と防衛省幹部、宇宙産業による勉強会で、日米共同で進めるミサイル防衛システムでの宇宙利用が検討されていたことを、国会質問のなかで明らかにし、危険性を追及しました。答弁は「専守防衛の範囲内で防衛目的の利用は可能となる」などというものでした。他国の衛星を攻撃・破壊するキラー衛星の保有も否定しませんでした。
これだけ重大な方向転換を、衆議院、参議院ともわずか2時間の国会審議で通したのは大問題です。
国会質問で、日本共産党の修正意見として「安全保障」の目的を削除することなどを強く要求しましたが、残念ながら自公民の法案が強行されました。
今回成立した宇宙基本法をもとに、今後、宇宙関連機関の業務内容の見直し、軍事機密の保護を口実にした管理強化・罰則強化など、具体的な法整備が進められます。軍事衛星の開発にかかわらざるを得ない人が増えたり、「情報管理」の名目で技術者や科学者が制約をうける可能性もあります。
今後、こうした危険な動きを監視し、宇宙の軍事利用の拡大を防ぐたたかいが必要です。また、小惑星探査機「はやぶさ」の活躍など、日本が誇る宇宙科学を発展させるためにも、「平和目的に限る」の原則を守らなければなりません。
日本の宇宙開発は、憲法の平和主義に徹して進めるべきです。今後とも、そのために力を尽くす決意です。
宇宙基本法2条 宇宙開発は、月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約等の宇宙開発に関する条約その他の国際約束の定めるところに従い、日本国憲法の平和主義の理念にのっとり、行われるものとする。
宇宙基本法3条 宇宙開発は、国民生活の向上、安全で安心して暮らせる社会の形成、災害、貧困その他の人間の生存及び生活に対する様々な脅威の除去、国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障に資するよう行われなければならない。
宇宙基本法14条 国は、国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障に資する宇宙開発を推進するため、必要な施策を講ずるものとする。
(上記のように、成立した宇宙基本法は、宇宙開発の目的に「我が国の安全保障」を明記していますが、同時に「宇宙開発は……日本国憲法の平和主義の理念にのっとり、行われるものとする」と同法2条に規定しています。宇宙基本法が成立したいま、同法2条を根拠にして、また憲法9条にもとづき、宇宙軍拡を阻止するたたかいが、日本国民には求められています──海野)
◎ ── 憲法で保障された政治活動の自由に介入し妨害するJR ──
2008年5月26日、JR○○駅が、JRの敷地内であることを唯一の理由に、JR○○駅前での政治活動の自由に介入し妨害しました。同駅前では、消費税率引き上げ反対と後期高齢者医療制度廃止を求める宣伝行動がおこなわれていました。JRの敷地内であることを唯一の理由に、この宣伝行動の中止を要求してきたものです。
次の4点を主張し、同駅前での宣伝行動の中止には応じず、行動を続行しました。
@ 憲法で保障された政治活動の自由への介入、妨害、侵害は認められない。
A JRの敷地内を唯一の理由として政治活動の中止を求めることは、駅前という広場での広範な市民、国民を対象とする政治活動を妨害するものであり、憲法が保障する政治活動の自由への侵害である。
B 従来、長年にわたって、同駅前での政治活動はおこなわれており、それは伝統、慣習となっており、こうした伝統、慣習を一方的に覆すことはできない。
C 右であれ左であれ、警察でさえ、駅前等での政治活動に対しては介入しないし、中止を求めたりはしない。
◎ ─── オバマ氏への評価 行動を見る必要があるでしょうネ ───
(オバマ氏の大統領就任演説の中に、次のような箇所があります。彼の今後の行動を注視していく必要を感じます。オバマ氏と言えば、「イスラエルへの全面・完全支持」を表明していますし、「アフガニスタン戦争の開始」をやるつもりだとも言われていますし、黒人の大統領だからということだけで幻想を持つのは、危うい、と感じます──海野)
Recall that earlier generations faced down fascism and communism not just with missiles and tanks, but with sturdy alliances and enduring convictions.
私たちの前の世代がファシズムとコミュニズムに対して、ミサイルとタンクだけでなく、不屈の同盟と忍耐強い信念で対峙したことを、思い起こそう。(海野 和訳)
上記の中の「faced down」をどのように和訳するか、それにより、読み手の受ける印象はある意味180度違ってきます。私は「対峙した」としました。
ちなみに、
朝日は「屈服させた」
読売は「対峙した」
日経は「立ち向かった」
毎日は「勇敢に立ち向かった」
朝日は「ファシズムと共産主義を屈服させた」と訳していますが、これだとオバマ氏が反共の闘士みたいになってしまい、違うような気がして私は「対峙した」としました。
◎ 歴史上はじめてとも言われる日本経団連と日本共産党の会談
主観的、情緒的にものを言わせてもらうと、日本の経済界(財界)は、金を与えて自民党、民主党という子供を育ててきたが、立派な大人に成長することなく、安心して任せておけないので、自分の子供ではない共産党に頼らざるを得ない、現下の恐慌的状況下、そのような状況が近づいている、一部発生している、などというあり得ない状況が、現にいま、ある状況へと現実化しつつあるということなのだろうか?
2008/12/18歴史上はじめてとも言われる日本経団連と日本共産党の会談が実施された。
同会談での共産党から日本経団連への『要求書』の中には、次のような箇所があり、優秀な子供が親を諭すような内容を含んでいる。
「年の瀬に突然契約を打ち切られ、寮から追い出され、寒空のもとでホームレス生活に追い込まれている労働者が、すでに全国各地で生まれています。解雇される非正規社員の多くは、正社員と同じように働き、残業にも、休日出勤にも応じ、高熱があっても、身内に不幸があっても仕事を休まずにがんばってきた人々です。こうした労働者を、真冬の冷たい巷(ちまた)に放り出すようなことが許されるでしょうか。それは、まず何よりも、人道にてらして、けっして社会的に許容されるものではありません」
「いますすめられている非正規社員の大量解雇が、現行の労働法制でも違法か、あるいは違法性がきわめて高いものであることも重大です……法令順守が、企業の社会的責任の最低限の土台であることは、立場の違いをこえた共通の認識であると考えます。日本経団連の会員企業が、法令違反の謗(そし)りを受けるようなことはあってはならないことです」
「日本経済を立て直す道は、外需依存から脱却し、内需に軸足を移す以外にないという認識は、立場の違いを超えて広がっています。内需を活発にすることが景気悪化をくいとめ、景気回復に向かう唯一の道であるときに、大企業が競い合って大量解雇をすすめるならば、どうなるでしょうか。それは家計消費の落ち込みをもたらし、さらに生産の減退や設備投資の減少をもたらし、日本経済を雇用破壊と景気悪化の悪循環に突き落とすことになるでしょう。個々の企業にとっては、人員削減は、瞬間的には、その財務状況を良くしたとしても、それがいっせいに行われるならば、経済と社会の前途を危うくすることになります。それは、企業の存立・発展を展望しても、自殺行為ではないでしょうか」
「日本経団連の初代会長である奥田碩氏は、かつて『不景気だからといって、簡単に解雇に踏み切る企業は、働く人の信頼をなくすに違いない。そして、いずれ人手が足りなくなったときには、優秀な人材を引き止めておけず、競争力を失うことになる』、『仮に現在、人が余っているというのなら、その人材を使って新しいビジネスに生かす努力をしてこそ、経営者というものです。それもできないようでは、経営者の名に値しません』(『経営者よ、クビ切りするなら切腹せよ』)とのべています」
「1、会員企業等にたいし、大量解雇計画の中止・撤回を働きかけられたい。
2、違法な解雇、解雇権の濫用をおこなわないよう労働法制の順守を求められたい。3、不当な内定取り消しなど、社会的責任を放棄した行動をやめるよう働きかけられたい。4、労働者が解雇によって住まいまで奪われ、路頭に迷うような事態を引き起こさせないために万全の対策を講じるよう働きかけられたい」
◎ 中国の国会にあたる第11期全国人民代表大会(全人代)開幕に関連して
2009/3/6『赤旗』の「全人代開幕」関連記事を読み、感じるところがあった。
1 同紙掲載の記事によると
「中国全人代開幕 温家宝首相が方針」
「景気対策 8%成長めざす」
「危機克服へ内需拡大」
温家宝首相「国際金融危機の影響で成長率が低下し続け、全局に響く主要な矛盾になっている」
「過剰生産」
「雇用情勢の悪化」
「財政収入の減少」
(温家宝首相)「内需拡大を第一に掲げ、2年間で約57兆円の景気対策を実行すると表明」
「財源確保のため、中央政府の財政赤字が大幅に増える」
「都市部で9百万人以上の新規雇用を確保し、失業率を抑える」
「消費者物価上昇率を4%程度に抑えることを目標」
「低所得者と農民への補助金を増額」
「公共住宅、鉄道、道路、農村インフラの建設を促進」
「多くの人たちが集結する事件を予防する」
(温家宝首相)「無駄で現実離れした実績づくりを行ってはならない。私利をはかってはならない」
「2009年度予算案7兆円の減税」
「雇用が悪化すれば、社会の不安定化も助長される」
「農村部で相次いでいる暴動」
2 感じること
崩壊したソ連「社会主義」には、「民主主義的中央集権制」という問題があった。
中国共産党の「綱領」には、組織原則として「民主主義的中央集権制」が存在するのだろうか?
「国営企業」と「資本主義企業」が併存、混在、競争していると言われる中国「社会主義」経済の構造は、「社会主義のメルトダウン」なのか? 「市場経済を通じての社会主義への道」なのか?
核兵器で武装し、軍事予算を急速に増強している中国が、政治的な意味で社会主義と言い得るのか?
少なくとも憲法9条的思考が必要なのではないか?
◎ 英国国際戦略研究所のMilitary Balance 2009 - Press Statementから(補強)
(以下は、英国国際戦略研究所のMilitary Balance 2009 - Press Statementからの抜粋です──海野)
In Afghanistan, we are entering what is probably the most critical period since 2001. The Afghanistan Compact of 2006 is in its final two years and presidential elections are due to take place this year amid rising violence and with a government that is unable to exert its authority in the provinces. Against this background there is a risk that it will not be possible to hold elections; or voter turnout may be below the minimum necessary for the ballot to be valid. The integrity of the whole international mission in Afghanistan is therefore very substantially at stake.
アフガニスタンで、我々は多分、2001年以降最も危機的な時期に入りつつある。2006年のアフガニスタン協定は、その最後の2年の中にある。そして、地方に権威を及ぼすことができない政府という状況の下、巻き起こる暴力の真っ只中にある今年、場所を占めるのは、大統領選挙である。このような背景の下、大統領選挙が実施不能または法的有効性の限度を下回るような投票率になるリスクが存在する。アフガニスタンでの全体的な国際的ミッションの誠実さは、それ故、とても大きな危機の中にある。(和訳 海野)
Compact 協定
presidential elections 大統領選挙
due することになっている
amid 真っ只中で
exert 及ぼす
province 地方
election 選挙
voter 有権者
turnout 投票率
ballot 投票
valid 法的に有効な
integrity 誠実
substantially 大いに 実質的に
stake 火刑
オバマ氏は大統領選での公約に「アフガニスタンへの増派」を掲げている、とのことです。どうするつもりなのか?(海野)
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