思ふ




平成16年9月1日(水)  聖地
やる気ナッシング。食欲ナッシング。年中夏の南の国で夏バテしてます。
こんな暑いのに毎日カレーなんか食えるかよ。
なのに、もうすぐカレーの国、インドに行くことになっています。
暑さのあまりインドで出家してても友達やめないでください。
みずたにです、こんにちは。
 
坊さんになってもHP更新してやる。
サイト名は「坊主が上手にゴールにボールを蹴りこんだ」。
 
脳みそもナッシングですいません。
 
んで、カタラガマです。
一路エンビリピティヤからイズミヤとの別れを惜しみ、カタラガマへ向かいます。
 
カタラガマは南の僻地でスリランカのあらゆる神の聖地だと呼ばれています。
そんな聖地に邪悪な僕が出かけたわけじゃないですか。
聖地の聖なるパワーで動けなくなったらどうしようかと思いましたけど、暑さにめげることなく、ばしばし写真をとりまくりました。
 
その数約70枚。
一眼レフで撮ったんだけど、そのうちの1枚が心霊写真でした。
 
と、思ったら同期隊員でした。
あー、また怒られるかな。こんなこと書くと。
 
いや、あのね。
この僻地カタラガマには幼稚園教諭として同期が1人住んでおるんですよ。
しかもホームステイで。
そのお宅に今回お邪魔させてもらったんですけど、
な、馴染みすぎ・・・。
ふつーに娘として生活してるよ、この人。
 
すると同期隊員が一言
「おにいちゃん、乾燥してるから汗かいてないように思えるけど、それ蒸発してるだけだから、適度に水分取らないと知らない間に死ぬよ。
 
 
ひぇ〜〜、と、取りますとも!!
 
さすが、たくましいもんです。
普段、快適なキャンディで住んでる甘ちゃんなサッカー隊員とはたくましさが違います。
ジョールソン、スミッツ、一回カタラガマ行って来い!
 
そいで、カタラガマに住んでる人たちも皆なんだかたくましく見えてきまして、なんか生きるために必死!みたいな感じが伝わってきて、同じ国でカルチャーショックでしたね。
 
ちなみに、ふつう日本人っていうと「お金があっていいわねー。」
って言われることがほとんどなんですけど、初めて「キャンディは水があっていいわねー。」と言われました。
 
どうよ、そんなうらやましがられ方。
 
水がこんなに貴重だなんて、スリランカに来ないと分かんなかったなぁ。
なんか普通に感動したよ。
 
で、一眼レフを片手に1人でとぼとぼと並木道を歩いておりましたら、ちょっといんちきくさそうなスリランカ人が寄ってきましたよ。
歳は30くらいでしょうか、アントニオ・バンデラスみたいな髪型して、タバコをふかしながら。
 
「ヘイ!フレンド。どこいくんだい?よかったらうちに寄ってかないか。」
来たよ、胡散臭そうな奴が。
 
お前みたいないかにも悪そうな感じの奴に付いてく奴なんていないよ。
ちょっと無視。
 
「いいから来いよ。すぐ近くだからさ。」
「近くって結構歩くんだろ?どうせ。」
「そんなことないよ。お茶でも飲んでけよ。」
「何が欲しいの?俺日本人だけど、金持ってないよ。」
「いや、ちょっと海外に行ってたから英語でしゃべりたくなっただけさ。」
「俺、忙しいんだけど。」
「かみさんも喜ぶからさ。」
「結婚してんの?」
「ああ、かみさんはドイツ人なんだ。紹介するよ。」
「ドイツ人か、会ってみたいな。未だにドイツ人とはしゃべったことないしな。」
「じゃ、決まり。」
「しょうがないな、ちょっとだけな。」
とぼとぼ、森の奥地に連れて行かれ、歩くこと10分。
着いたお家の中に案内され・・、
 
 
大麻売られそうになりました。
 
すげーの。あたり一面大麻畑なの。
いや、話には聞いてたのよ。
南はそこら中で作ってるって。
でも貧しいから政府も止めろって言えない状態。
んで、賄賂をもらって見逃してる最悪な状況が続いてるって。
でも、あんなに堂々と初めてあった日本人に見せるってことは、よっぽど公にやっちゃってるってことですよ。
それとも買わなきゃ僕が殺されるかのどっちかですよ。
 
んで、大麻は買わなかったもののとにかくお茶だけご馳走になって、写真を撮ってあげて早めに退散してきましたよ。
すげー、フレンドリーにして見逃してもらった感じだね。
さすがに大麻はやばいって。
この歳でまだ捕まりたくないですからね。
 
ちなみに、どうでもいいけどかみさん普通のスリランカ人。
大麻の方がインパクト強くて奥さんがドイツ人だろうが、宇宙人だろうが、どうでもよくなっちゃった。
 
大麻やってる人たちにとってはあそこが天国なんだろうなぁ。
 
そんなドキドキ感を味わいながら、ゲストハウスにもどりました。
そのゲストハウスでね。
今夜コカコーラカンパニーのパーティがあるらしいんです。
その家族やら親戚中がそのゲストハウスの裏庭に集まって、バンド呼んじゃったりなんかして夜通しドンちゃん騒ぎ。
 
 
ね、寝れねー。
普通、安眠、快眠を約束する宿泊施設で夜通しパーティしますか?
 
こらこら、そこのお子!
俺のズボンにつかまるんじゃない!
パンツ下がるだろ!
おっさん、うるさいよ!
ちょっと黙っててくれよ!
おばあちゃん、じっと見すぎだから僕のこと!
視線はずそうよ!え?もしかして瞳孔ひらいたまま、あちらの世界へ??
ボーイ!アイスクリームばっか持ってくるんじゃありません。
これで3杯目だっつーの。
 
観光地キャンディとは違い日本人が珍しいらしく思いっきり人寄ってきました。
み、身動きとれない・・・。
 
見上げると満月でした。
そう、今夜はポーヤデー(満月の日)。
 
カタラガマの心地よい夜の風と太鼓を叩く現地人の笑顔が妙に爽やかな印象の、カタラガマの夜でした。
 
 
 
 
と、爽やかに終わろうと思いましたが、やっぱり止めました。
もう一つお話を。
 
カタラガマからの帰り、ちょっとだけバスの乗換えでゴールに寄ったんですよ。
そこで、ジュース売りのおじさんからジュースを買いました。
 
暑い日差しの中で飲む、クールドリンクですからね。
気持良かったんですよ。
 
おっさんの話が始まるまでは。
 
いやね、どうもこの人クリスチャンらしくてね。
クリスチャンは別にいいんですよ。
宗教は自由ですから。
ところが、いきなり聖書読み出しちゃってね。
僕が飲んでる横で。
 
もうね、説法がすごいの。
最後には結婚の意味とはなんだ!って真剣に聞いてきてね。
なんか結婚生活うまくいってないんすかね、彼。
 
結婚に意味を求めるてるうちは素人だぜおっさん。求めるなら好きな女の意味だろう。
 
あんまり気持よさそうにしゃべってるもんで、30分立ったまま聞いてる振りをしてみましたけどね。
 
ゴールフォートの真下の道で炎天下の中どぎつい色のジュースを売ってるおじさんがいます。
結婚の意味が説明できる方、是非教えてあげてください。
 
平成16年9月2日(木)  野望
おすぎとピーコの見分け方を考えてたら、日が暮れました。
みずたにです、こんにちは。
 
ああ、うるさい方がおすぎでもっとうるさい方がピーコね。
 
南の旅2004からコロンボに帰ってきましてですね。
なんだかバタバタと忙しいんですよ。
ほら、インドに行くじゃないですか。
だからビザを取りに行ったりするために、インド大使館とか行かなきゃならんわけですよ。
また、大使館とかもいい加減ですからね。
ある人は1日で発行して、ある人は2週間待ちとかなんですよ。
人によって対応が変わるってどういうことですかね。
これがアジアの常識だっていうんだから、そりゃ発展しないよ、アジア。
こんないい加減な国が発展してたまるか!
 
んでね、僕のビザは4日待ち。
なんでだよ!
他の人は1日でもらえるのに。
 
そういうわけで、明日帰ろう明日帰ろうと思っているのに、キャンディには帰れず、ずっとコロンボで堕落した生活を送っています。
 
と、ここまで書いて任地キャンディに2週間ぶりに帰ってきました。
やっぱ我が家は落ち着きますな。
 
久しぶりの我が家なので今日はご馳走を食べたいと思うのであります。
 
「カレーマルシェ」(中辛)。
 
レトルト食品がこんなに貴重品だとは日本に居ては気づきませんよね。
そんな高級食材を食べながら来たるインドに向けて思いをめぐらせるわけでありますよ。
 
インド。
 
皆さんはインドと聞いて何を思い浮かべました?
僕のファーストインプレッションは「インド人嘘つかない。」でした。
でもね、3秒で気づきました。
 
嘘つかないのはインディアンでした。
「インディアン嘘つかない。」ね。
 
あと、「インド人もびっくり。」ね。
古いとか言わない。
よく意味が分からないんですけどね、このキャッチコピー。
大体何にびっくりするんだよ。
ガンジス川に死体投げこんで、そこで水浴びや排泄してるあんたらにこっちがびっくりだぜ。
 
 
勿論、今回僕は初めてインドを訪れるわけですが、どの情報誌を見ても半端じゃなくツーリスト被害が多い国なんですよ。
同じアジア圏でもかなり詐欺事件が複雑で中々手強そうです。
好意でもらったビスケットに睡眠薬が入れてあったり、偽札がらみの事件、タクシーが目的地とは別のところに行く、などなど、手が込んでますなぁ、インド。
 
単なるカレーの国だと思ってたぜ。
まあ、そんな人間観を根底から覆す経験ができそうな予感がするんですけども。
「インドに行って人生観が変わった。」というのはよく聞く話。
さてさて、どうなることやら。
 
機会があったらサイババに挨拶でもしてこようと思ったんですけどね、
「ビブーティのひとつやふたつ出せるっちゅーの。」って張り合おうと思ったんですけども、ちょっと時間足りない。ま、でも一応ビブーティ仕込んどきますが。
 
さて、そんなわけで、9月7日から26日までスリランカを留守にします。
最近留守が多くてごめんなさいね。
サイトに足を運んでくださるお客様に申し訳ないです。
 
ところで、みなさん。
「野望」はすでに確認済みだとは思いますけど、インド戦テレビ見ててくださいよ。
興奮スタジアムの中、1人冷静にピッチを見つめる顔をUPで撮らせます。
 
ふふふ、テレビ関係者もまさか映る気マンマンで応援に来てる奴がいるとは思っていまい。
しかもそれが計算された出演であることも!
 
もうね、僕の頭の中ではシチュエーションが出来上がってるわけですよ。
 
アウェーの大歓声の中、格下のインド相手にジーコジャパンは意外にも苦戦するわけですよ。
前半戦は1−0で折り返すものの、中々追加点が入らない。
中田を欠いた穴を小野が埋めきれないわけですよ。
一貫して引いて守るインドのディフェンスをこじ開けられないわけです。
そうこうしている間に後半30分くらいでインドのコーナーキックもしくはフリーキックから1点を奪われて同点なわけですよ。
青ざめるジーコのUP。
スタジアムはインドの歓声に包まれる。
日本スタンドからはため息が漏れる。
 
そして後半43分。
祈るような日本スタンドに
「1億3千万のハート持ってきた!!」の垂れ幕とともに、僕の横顔がUPで映るわけです。
 
その直後に小野が絶妙なスルーパスを柳沢に送り、柳沢が右足で豪快に決めるわけです。
ジーコジャパン劇的な勝利!!
 
すげーすげー、1人で盛り上がってきた。
 
その後、激怒したインドスタンドからは火の手が!!
ところが僕も負けじと垂れ幕に火をつけるわけです。
「日(火)の登る国日本」を実践するわけです。
 
スタジアムは一転してパニック!!
逃げまどう観客。
叫ぶ警備員。
ユニフォームに着替える僕。
 
ますますエスカレートしたスタジアムはいよいよ治まりが利かなくなり、
泣き叫ぶ観客。
警棒を取り出す警備員。
ピッチでボールを蹴る僕。
 
そして、インドの観客と日本の観客の乱闘が始まるわけです。
殴りあう観客。
威嚇射撃する警備員。
豪快にゴールを決める僕。
 
うん、ありえない。
 
何、自ら火付けといて、豪快にゴールって。
 
まあ、そのくらい気分は盛り上がってるってことですよ。
 
ジーコジャパンよ、インド人をびっくりさせちゃってください。
 
平成16年9月3日(金)  疑惑
どうやら、隊員が一度は通る道、第1次現地人キライ病にかかったっぽいです。
ま、今までこんないい加減な国と人に1年間も嫌気がささなかった方がむしろ奇跡ですが。
普通は3ヶ月くらいで来るらしいんですけどね。
んで、精神的ダメージを受けて遅くとも半年以内には帰国してしまう。
そんなケースが少なくない協力隊であります。
むしろ僕みたいなトラブルメーカーは現地人にとっては早く帰国した方がいいのかもしれません、みずたにです、こんにちは。
 
ぜってー、帰国しねーぞ。
 
まあ、そんな時はですね、何か楽しいことを考えるのが一番なんですよ。
今まで数々の困難や理不尽なこと、むかつくことなどをですね、日記で笑い飛ばしてきた僕じゃないですか。
そういった意味でもこの「思ふ」は僕にとって意味のあることなんですよね。
 
ところが、今回の問題はもっと僕にとって深刻なわけです。
一番頼りにしてた、一番信用してた同僚コーチのジフリーにですね、「トーナメントスポンサー料着服疑惑」が浮上しました。
 
もうね、金がらみのトラブルはまっぴらですよ。
毎日、
スリランカ人の頭の中はそれしか考えてない。
白人や日本人を見ると金が歩いてるとしか考えてないんです。
 
でもジフリーだけは違うと思ってました。
金が目当てで僕に協力してくれてるわけじゃないと信じてたんですけどね。
要するに、
「日本人ボランティア主催のトーナメントだから。」と言ってスポンサー料を僕に内緒で集め、ポケットに入れておったわけです。
まだ事実確認はしてませんが、確かな情報筋なわけです。
 
僕にとっては家族のような仲間なわけですよ、庭師同様。
スリランカ人はどんなに仲良くなっても100%信用してはいけないことは分かっていますが、それもまた悲しいじゃないですか。ですから、なるべくプラスの方向に考えては来たんですけどね、今回の件はちょっと無理。
 
しかも前任者の時に行われたトーナメントでもそういったことがあったという疑惑も浮上したわけです。
前回に味を占め、今回もというケースも考えられるわけです。
 
もうね、まじ泣きそう。
というか、呆れてやる気もない。
外国人が1人でやって来て、唯一信用できる友達から裏切られる。
つらいっすね。
試練にしてはつらすぎるっす。
 
ん〜、なんか楽しいことを書こうと思ったんですけどね、やっぱり今日は無理っす。
 
おやすみなさい。
 
ああ、そういやジーコの日記読んだら、柳沢じゃなくて、高原か鈴木か久保を使うらしいです。
いきなり構想が崩されました。
ついてないときはこんなもんです。
 
平成16年9月28日(火)  撮影
旅行から帰ってきてHPのUPで徹夜し、身辺整理をしていたため、もうぐったりです。
タイのマンゴープリンが忘れられず、一人月夜にたたずんでいます。
今日は満月です・・・。
あ、いけね。
狼に変身しちゃった。
WEB上の一匹狼みずたにです、こんにちガオーッ。
 
動物占いではチーターなんですけども。
 
なんだこの挨拶。
 
いや〜、それにしても久しぶりの日記更新。
旅に出る前の日記を読み返したら、かなりテンション下がってますね。
これじゃあ、傷心旅行みたいに思われますな。
大丈夫ですよ。
タイで充電(ある意味放電)してきましたからね。
今はもう無問題(モウマンタイ)ですよ。
あんな新世界見せられたら、誰でも世間は広いって思えるわ。
ありがとう、おホモだち。
 
 
そういうわけで、今日一日寝てましたからね。
何にもしてない。
旅行中のことは少しずつ日記と平行して更新していくので、暇つぶしに読んでくださいな。
 
それじゃあ、今日の日記に何を書くか。
うん、決めてない。
 
最近気になることと言えば、右手の人差し指のささくれくらいしかないからさ。
それについて語ろうとでも思ったんだけど、そんなことしたら、ささくれた人生と思われるわけじゃないですか。
 
なので、今日は僕のモデル時代のお話をしようと思います。
って書くとかっこいいんですけどね。
モデル業をやっていたことなど一度もない。
 
では、モデル時代とはなんですか?
はい、そこいい質問です。
 
昔僕がまだ「アイドルはうん○なんてしない」と思っていた、うぶな青春時代21歳の大学生の秋のことです。
 
僕に大学広報担当の職員の方から一つのオファーが来たのです。
「大学のパンフの撮影したいんだけど、モデルやってくれない?」
 
デルモですよ。
 
ま、いつかは僕もそんなお声がかかっちゃうと思っていたわけですよ。
こんな逸材を世間は野放しにはしないだろうと。
持て余した甘いフェイスで世間の奥様方のハートをワシ掴みにしてしまい、ご近所の奥様方の毎日の話題は「みず様派かヨン様派か」なんてことになるのは自分でも分かっていました。
分かっていながらあえて世間には出て行かない方向だったんです。
 
ところが、そんな僕をやはり見ている人は見ていたわけです。
こいつは将来ビッグになりやがる。
将来日本のモデル界を背負って立つ男になりやがる、と。
 
広報部の田之倉さん(45歳:バツ1、当時の悩みは今頃になって親知らずが生えてきたこと、似ている芸能人は稲中の柴崎先生)は見抜いておったわけです。
 
そんな柴崎先生、いや田之倉先生に連れられて撮影開始です。
 
撮影会場にはこんなにうちの大学に美人がいましたっけ?というほど、美人揃いのモデルさんたちがうようよいたわけです。
 
真っ白なスクリーンの前でカメラマンの指示により次々と笑顔やポーズを繰り出しています。
もう、青春ど真ん中の僕としたらここはチャンスなわけですよ。
いわゆる綺麗系な女子大生に囲まれて男が1人僕だけぽつーんておるわけですから。
こんな状況、30の今となってはありませんからね。
今そういう状況作ろうと思ったら、3万円は要りますな。
どこぞのお店で。
いや、相場とか知らないけど。
 
まあ、あまりの緊張度で結局話しかけられませんでしたけど。
 
もう!わたしったらいつもそう!でも、まさこ!がんばっ!
 
誰だよ、自分。
 
で、そんな美女揃いの中で結局誰一人会話を交わすことなく、僕の番が回ってきたんですよ。
 
スタイリストさんが、一応撮影用の衣装を持ってきてくれたんで、それに着替えます。
ヘアメイクさんが軽い化粧とヘアーセット。
頭の中ではキメ顔とかよそ行きの顔とか考えてるわけですよ。
まあ、前日から鏡で練習してきたんですけど。
 
なのにね。
 
今時黄色いセーターと黄土色のスラックスて!!!
 
おまけに頭、6;4分けでワックス塗りたくってわかめ状態です。ペッッッターーーてなってる。
 
お前らもっと素材を活かさんかい!
どう見てもキャラちがうやろ!
後ろのお姉ちゃん達ちょっと笑ろてるやん。
 
 
納得いかないんですけども、とりあえずスクリーンの前へ。
するとカメラマン。
 
「はい!じゃあ、みずたにくん!まずガッツポーズいってみようか!!」
 
はいはい、ガッツポーズね、ガッツポーズですと?!
あのOK牧場のガッツポーズですと?!
まあ、いいや。
とりあえず、言われたとおりにガッツポーズ。
すると続けてカメラマン
「ああ、後ろ向いてください。」
 
後ろですと?!
モデルなのに、後ろですと?!
 
「で、顔だけこっち向けてくれるかな。」
 
皆さん、想像してください。
 
頭わかめの黄色いセーター着ている青年が後ろ向きで両手をガッツポーズして、振り向いてにこって笑ってます。
 
何ページのなんのカットですかぁ〜〜〜〜〜!!!!
 
そんな僕の気持をよそに撮影は進んで行きます。
ちなみに、皆さん一度はカメラマンから聞いてみたい一言ってあるじゃないですか。
そうです。
 
「いいよぉ〜〜。」ですね。
 
連発してました。
ほんとに言うんですね。
 
まあ、どう見ても僕的にはよくないんですけども。
 
そして次々と繰り出すガッツポーズ。
いや、絶対おかしいって。
ボディービルダーじゃないんだから。
何次々と繰り出してんだか。
 
そして、約15分で撮影終了。
 
その後はギャラがもらえるんですね。
ラッキーですよね。
ギャラをもらってモデルをするなんて。
 
本日のギャラ:学食のカレーライス(福神漬け食べ放題)。
 
張り切ってガッツポーズしすぎてお腹すいちゃった。たくさん食べよ!
っておーーーーい!安すぎやしませんか???
 
 
まあ、業界の裏話とか聞けたんでよかったんですけども。
それにしても、一つ納得いかないのがヘアメイクさん、過去にキムタクのメイクもしたってのに、僕のこのわかめちゃんはなんですか。
お前のような素人はわかめでも乗っけとけってことですかね。
 
 
数日後、パンフレットができたからっていうので、もらいに行きました。
あのダサい感じの写真はできれば友達に見つかりたくなかったので、目立たないページに載っててくれないかなぁと思ってたんですよ。
 
 
表紙に単独で写ってました。
で、でかすぎるよ!
ダサすぎるよ!
 
ん?横に台詞がつけてあります。
「1人暮らしも安心生活!さあやるぞ!」って。
 
僕自宅生ですけどね。
 
なんか校舎との合成写真になってまして、その校舎を見つめながら、これから始まる大学生活に気合を入れてるコンセプトになってるわけなんです。
 
その後、カレー一杯で周囲にしばらく笑いものにされたのは言うまでもありません。
 
こうして、僕の最初で最後のモデル体験は終わりました。
 


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