気づいたこと、気になること
人間は死ぬまで何かを表現していく生き物である、というのが私の持論のようになっている。私は生きている限り、いつも何かを見たり聞いたりして、何かを感じ、考えている。そしてそれをしゃべったり、顔の表情に表したりしている。意識しなくても顔にでてしまうという現れ方である。それを表現といわずに表出というらしいが、言い方はどうでも、私たちは生きている限り何かを表現、表出している生き物である。それを言葉にするのが話したり、書いたりすることで、絵や彫塑にするとか、身振り手振りにするとか、衣服とか持ち物、身の回りのモノにするとか、多くの表現の仕方がある。車の運転の仕方にもその人、運転手の人柄がでてしまうように、人間は何をやってもその人柄、性質、性格というモノがでてしまう。あらゆる表現、表出にはその人の人柄、個性というモノがでてしまう。私が気づいたことは、だれもが気づいていることとは限らないし、私が気になることは私だけが気になることとは限らない。でも私がソレを書くのは、私自身の確かめにはなると思う。

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 平成19年9月10日 月曜日    子育てという自分育て
 以前私はこんなことを書いていました。読んでいて、その土台の考えは今も変わりがないなと思えるのです。
 
● これからの将来は予測できない。子どもには親よりも苦労することがあっても、親よりはたくましく、親よりも粘り強く、人生を生き抜いていく力と知恵を子どもに与えておく、それが一番正しい親の愛情であり、義務であるとわたしは思います。
 そのためにはどうしたらいいか。結論から先に言います。負ける練習、恥をさらす訓練、カッコの悪い体験を、できるだけ多く子どもにさせておくことです。人間の身体は使った所が強くなります。これは至極単純な原理です。その反対に使わぬ所はどんどん弱くなります。現代っ子にとって一番弱いところはどこか? 負けに耐える心、カッコ悪さに耐える心です。負けるということは自分の思いが通らぬことです。自分の思いが通らぬとき、子どもは次の二つのうち、どちらか一つの行動をとります。
 1.じっと我慢して自分の欲望にブレーキをかける。
 2.だだをこねて思いを通す。
 世の母親は大体において後者で、大事に大事にだだをこねさせて子どもの思いをみんな通させる。年寄りのいる家ではそれに拍車がかかる。いわゆる過保護様々である。つまり子どもはガマンする体験、ガマンする機会を、親自身の手でみんな取り上げてしまうのです。そしてわずかなことにもガマンのできない、ブレーキのきかない、我がまま放題の子を作り上げておいて、しかもその子に「手を焼いて」いるというのが大方の現状です。
 
●人生は思い通りにならない
 長い人生には自分の思いが通らぬ場合がたくさんあります。
 思うようにはならぬ・・・たとえば負けることです。カッコよく勝つことではありません。自分の思いどおりカッコよく勝つことは人生ではごく稀です。だから人生の的を確率の少ない「勝つこと」に合わせるのではなく、確率の多い「負ける」ほうに合わせておくことが大切なのではないでしょうか。これが負ける練習ということです。
 小さいときから負ける練習をさせておけば、成人してから負けに強い人間になれます。失敗してもヘコたれないたくましい人間になれるはずです。人生におけるどんな波風、どんな屈辱にも堪えて、真っすぐに自分の道を歩んでいけるような、しっかりした「いのちの根」を作っておいてやる、それが本当の愛情だと思います。
 楽してかっこいいこと、つまり、勝つことばかり考えて、過保護に育てられた子供は、その分だけ「いのちの根」が浅く、親亡き後の本人の負担が大きいことを知るべきです。
 
●相田みつおさんはこんな詩をつくってくれました。
 
詩 『トマトとメロン』
 
 トマトにねえ いくら肥料やったってさあ メロンにはならねんだなあ 
 トマトとね メロンをね、いくら比べたって しょうがねえんだなあ
 トマトよりもメロンの方が高級だなんて 思っているのは 人間だけだね
 それもね 欲のふかい人間だけだな
 トマトもね メロンもね 当事者同士は 比べも競争もしてねえんだな
 トマトはトマトのいのちを 精一杯生きているだけ
 メロンはメロンのいのちを いのちいっぱいに 生きているだけ
 トマトもメロンも それぞれに自分のいのちを 百点満点に生きているんだよ
 トマトとメロンをね 二つ並べて比べたり 競争させたりしているのは
 そろばん片手の人間だけ 当事者にとっては いいめいわくのこと
 メロンになれメロンになれ カッコいいメロンになれ!
 金のいっぱいできるメロンになれ! と、尻ひっぱたかれて
 ノイローゼになったり、やけのやんぱちで、
 暴れたりしているトマトが いっぱいいるのではないかなあ
 


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