道院長の独り言

H18年4月14日 金曜日
流山支部だより平成8年4月号「うさぎ」より その4
また、氏はかつては虚弱体質でしたが、今では毎日もぐり漁とジョギングは欠かさず、ホノルルマラソンには4度も出場したそうです。そこでこう語ります。
「人間は体を動かさないとだめです。体を動かさないと心が動きません。細かいことに気づかず風が吹いているという自然の営みにも気が付きません。体を動かすことは心を動かすことにつながります。私は体を動かすことで食事が変わりました。自然に近いものが一番美味しく栄養もあるのに、今の若者たちは、必須栄養素を捨てて精製したカロリーの高い食物(アイスクリームやハンバーガー)を多食しています。運動と食物で自分の体が変わっていくことで自分の体を律することができます。人間は欲望に弱いから心はごまかされるが体は正直です。健康は神から授けられるものではなく自分でつくるものです。」
これは、拳禅一如で、少林寺の三徳の一つ 健康増進にそのままつながります。
最後に「教えることは学ぶことであり、子供は可能性を持っています。教えるというのではなく、料理と同じく、そのものが本来持っている旨味を引き出すことです。
教えることによって、人間として自分が成長するのです。」
ダーマの分霊をもつ人間の可能性を語っています。
限られた紙面で氏の講演の内容全てを正しく伝えることは到底無理ですが、一貫して少林寺の教えに添った心に残るものでした。
とにかく、拳士とご父兄の方々にはこの面白くて考えさせられる『天の瞳』、ぜひ読んでいただきたいと思います。
H18年4月9日 日曜日
流山支部だより平成8年4月号「うさぎ」より その3
まず、「今の学校は知識をつめこめるだけつめこんで、知識の量を競います。しかし覚える考えるということを備えていても感じる心が無かったらミサイルを発射するかもしれません。賢いということは感じることで、学校は頭だけしか使わないが少林寺は頭と体の両方を使います。八方目の練習は五感をとぎすまし人間の心を読む優しい人間になることにつながります。また、「自立と自律」ということで、少林寺拳法の作務は自分のことは自分でやるという自立です。
少林寺拳法には先手必勝がなく、どんなに自信があっても先に手を出すことはありません。自律があってはじめて自分で生きていく自立が成立するのです。
自分を律することの究極の目的は、半ばは他人の幸せを考えることで、それは今の日本の教育に一番欠けていることです。
半分は自分の幸せのために使うが人間は社会的動物だから自分につながる他人が幸せになって初めて幸せになれるのです。」
 
正に少林寺でいう、自己確立と自他共楽です。
 
H18年4月5日 水曜日
流山支部だより平成8年4月号「うさぎ」より その2
さて、講演は『天の瞳』の内容をところどころ引用しながら氏の教育観、人生観を分かりやすく興味深く話され、あっという間の一時間半でした。
私なりのアレンジを加え紹介させていただきますと、まず冒頭に「少林寺拳法は既成の武道や格闘技に入らないもので、私には乾いた砂に水がしみこむように入ってきました。これはひょっとすると日本の教育を変えていく思想のきっかけになるかもしれない。そんな私の思いに添って話をしていきたいと思います。」と述べられました。
氏は、『天の瞳』でもそうですが、「添う」と言う言葉を好んで多用されます。「『個に添う教育』は、「教える」のでもなければ「導く」ものでもない。まして「しつける」という一方的なものでもない。子供に添って共に生きると言うことです」と語っています。こんな優しい言葉をさりげなく使われる氏に人間性の深さを感じます。
H18年4月4日 火曜日
流山支部だより平成8年4月号「うさぎ」より その1
4月20日、21日本部で行われた第1次道院長支部長研修会にロングセラーの『兎の眼』や『太陽の子』の著者であり、今話題の『天の瞳』と新潮社から発刊された灰谷健次郎氏の講演がありました。
氏は、『月刊少林寺拳法』4月号、5月号にも登場し、その他新聞、雑誌、テレビなどに枚挙にいとまのないほど紹介されている正に時の人です。
『天の瞳』は、倫太郎という個性豊かな少年を主人公にその回りを囲む著者の思いの投影された人物像が生き生きと描かれている小説で、最近これほど面白く感動した本は無く、私などは通勤時に夢中で読んでいて一駅乗り過ごしてしまうほどでした。
特に幼年編Uでは、少林寺の教えがごく自然に優しい言葉で随処に引用され少林寺拳士としての誇りと喜びに満たされてました。
また、この小説を書くきっかけになった「あんちゃん」のモデル四日市こだるま道院の増田道院長と「倫太郎」のモデル、杉本拳士の、人を動かす力に感じ入り、あらためて開祖の教えの確かさを実感しました。
                  ・・・つづく・・・
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Last updated: 2009/1/4