あーちゃんの憂鬱。

あーちゃんが闘っている"ペルテス病"の事
 
ペルテス病とは大腿骨頭に阻血性壊死(血流が途絶えて
組織が死んでしまう事)が起こる原因不明の疾患です。
幸いな事に、ほとんどが完治すると言われていますが、
完治するまでには2〜6年かかるとも言われています。
 
その治療法は様々ですが、あーちゃんは、補装具での治療を、自ら選択しました。
現在、約2年間の補装具での治療期間を終え、経過観察の日々を送っています。
11      安静の日々。
1ヶ月もの間、幼稚園を休んで…外で遊ぶ事もせずに、ほとんど家に閉じこもりっきりの、あーちゃんの生活は、本当に大変でした。図書館に行って、紙芝居を借りて来て…何度も何度も読みました。車椅子に乗せて、思いっきり、走り回ったりもしました。でも遊び盛りの男の子に「動いちゃいけない。」って、なんでそんな事を言わなくてはならないのか…。外で、元気に遊び回っている近所の子供達の姿を、恨めしいとさえ思う日々でした。
12      装具…作り直し。
やっと補装具が出来上がる日が来ました。あーちゃんも、それを付けて、明日から幼稚園に行く覚悟を決めていたようでした。
でも…主治医からのOKは出ませんでした「そんなみっともない物、付けさせる訳にいかない…急遽、作り直せ。」装具屋さんへの叱責が待っていました。
子供なりにも、いろいろな覚悟を決めていたあーちゃんは、どう思ったのでしょうか?またしばらく、幼稚園を休み、安静の日々が続く事になりました。そして、それを境に、今まで張り詰めていたあーちゃんの気持ちが、まるで崩れ去ったかのように、手に負えないほど…荒れる日々が続きました。私達が、この子を支えなければ…、本当に毎日が必死でした。
13      補装具完成。
当初の予定より、3週間ほど遅れて、やっと補装具が完成しました。我が子に、補装具を喜んで付ける親が、何処にいるでしょうか?
でも…これでやっと、本格的な治療に入れる、これでやっと、幼稚園にも行かれる…、補装具さえ付けていれば、自由に動く事も出来るんだぁ〜と思って、何だかホッとしました。出来上がった補装具は"トライラテラル"と呼ばれるアメリカ製で、とても丈夫なジェラルミン製との事でした。但し…さすがアメリカ製だけあって、家にいる時も靴を履いている事を基準に作られていました。
14      装具屋さんの言葉。
初めて補装具を付けたあーちゃんは、補装具への体重のかけ方がわからないらしく…「こんなんじゃ〜歩けない。」と言って涙眼になってしまいました。それでも…あーちゃんは、歩く事を決して諦めませんでした、少しずつ少しずつ…気が付くと、上手にバランスを取って歩き始めました。
あーちゃんの補装具を作って下さった方も、詳しくはわかりませんが、子供の頃に補装具を付ける生活をしていたようでした。そして頬に傷があるのに気付いたあーちゃんに、その事を尋ねられると、キッパリと答えました「補装具をふざけて付けていて、怪我をしたんだよ。君もきちんと付けないと、おじさんみたいになるよ。」と…、その言葉とその真剣な眼差しは、あーちゃんの心に何かを確実に芽生えさせたように、感じました。
15      久しぶりの登園。
約2ヶ月ぶりの、幼稚園への登園。親も子も、とてもドキドキしていましたが…、担任の先生もお友達も、とても暖かく迎えてくれました。「ペルテス病の事。補装具は、あくまでも治療の為のもので、おもちゃではない事。他のお友達が好奇心を持って、触ったりすれば、怪我をする事もある事などを…。」改めて伝えて、私は園を後にしました。
約2ヶ月休んだと言う事で、しばらくはお昼までの通園と言う事になり…昼過ぎに迎えに行ってみると、私の顔を見て、ニッコリと笑顔を見せて…それから、のん気に歯磨きをするあーちゃんがいました。君のそのマイペースさに、母は随分と助けられています…それは事実なんだけどネ。
それにしても…約2ヶ月間は短かったのか?長かったのか?いつの間にか、冬服から、夏服へ衣替え…が済んでいました。
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最終更新日:2007/8/21

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