あーちゃんの憂鬱。

あーちゃんが闘っている"ペルテス病"の事
 
ペルテス病とは大腿骨頭に阻血性壊死(血流が途絶えて
組織が死んでしまう事)が起こる原因不明の疾患です。
幸いな事に、ほとんどが完治すると言われていますが、
完治するまでには2〜6年かかるとも言われています。
 
その治療法は様々ですが、あーちゃんは、補装具での治療を、自ら選択しました。
現在、約2年間の補装具での治療期間を終え、経過観察の日々を送っています。
31      お父さんとの永遠の別れ〜。
装具を付けたままで、年長に進級したあーちゃん。新しい担任の先生は、とても理解のある方で、スムースに新しいクラスに溶け込むことが出来たようでした。しかーし、お父さんは新学期の前から、予断を許さない状況で、入院中。あーちゃんにとっては、幼稚園生活最後となる親子遠足も、迷いに迷った末に欠席させる事になってしまいました。そして在宅治療へ〜親子4人での本当に貴重な11日間を遺して、大好きなお父さんは旅立ちました。
お通夜・告別式の席でさえ、あーちゃんの足を見まくる人は、随分といたようでした。それでも家族の為だけに、辛い治療に耐え、最後まで病と闘った男の息子として、そして喪主を努めた、頼りない母の息子として、彼は臆する事なく堂々としていました。あーちゃん、ありがとうネ。いつも助けて貰っているのは、君の母親である私の方です。
32      涙の運動会…。
装具を付けた足で、徒競走を皆と同じように走る事になったあーちゃん。インコースからのスタートなら、ほんのチョッとでも、距離が短くなるからと、先生が配慮してくれたようですが、装具の付いた足が、お友達に当たってしまう事を気にして〜敢えて、距離が長くなるアウトコースからのスタートを選んだあーちゃん。もちろん5人中、5番目でのゴールでした…。その姿を見ていて、溢れる涙を抑える事が出来ませんでした。この涙は、憐れみなんかでは決してない。あーちゃんと、その悔しさを共有した涙。そして…必ずどこかで見ていてくれたはずの主人への涙。
お母さんと一緒に、お父さんも泣いているはずだよ…どこかできっと。あーちゃん、君は本当に本当に立派だったよ。感動をありがとう!
 
33      男の勲章だよ。
秋の遠足は、親子一緒ではなく、子供達だけです。しかも年長と言う事もあって、電車等の公共機関を使った、歩く距離もかなり長いハードなものです。親の心配をヨソに、前日からワックワクのあーちゃん。当日は天候にも恵まれて、胸を張って出かけて行きました。しか〜し帰って来るとあーちゃんの雲行きがおかしくなっていました。「おやつに持たせたチョコが溶けたせい」みたいな事を言っていましたが、どうもそうではないみたい。見ると駅の階段等でも、皆と同じように懸命に、歩いた為か、装具が当たっている部分の皮膚は、可哀想なくらいに擦り剥けていました「痛くなかったの?」と尋ねる私に「このくらい、平気さぁ〜。」と答えた後で…小さい声で「後ろの子がね、遅くなるから抜かしてくれれば良いのに、幼稚園から出て行け!」って言ったんだぁ〜と打ち明けてくれました、その言葉で堰が切れたように泣き出すあーちゃん。擦りむけた傷をなぜながら〜その言葉をどんな思いで、聞いていたのか、耐えていたのかと思うだけで、涙がこぼれました。「悔しかったね〜悔しかったね〜。」と、何度も何度も声を掛けて、泣きじゃくる、あーちゃんを抱き締めました。
とても悔しい思いをしたけれど、今日頑張って歩いて出来た、足の擦り傷は"男の勲章"だよ。きっと、お父も誉めてくれてるよ!立派だったよ〜あーちゃん。
 
*:今回の件は担任の先生にも報告をさせて頂きました。きちんとした対処をして下さって、あーちゃんの心が、それ以上傷つかなかった事が幸いでした。
34      装具〜悲鳴を上げる。
あーちゃんは、装具を付けていても、たいていの事は出来るようになりました。だからこそ、だからこそ〜装具は壊れる、壊れまくる。真っ二つにもなった、その後は〜どこがどうなっていたかも、わからないほどにバラバラにもなった。その度に、あちこち修理をして〜もう限界だよ、装具も…、あーちゃんも、そして母も。
35      あーちゃんの選択。
壊れまくり、痛みまくった装具を持参しての検診。主治医から「装具を外そう。」って言われた、やったーと思ったのも束の間「でも、運動厳禁だから。」と後に続いた。あーちゃんは、装具を外して動けないよりも、装具を付けて動ける方を自分自身で選択した。子供ながらにものすごい覚悟だって思った、もう限界を超えているはずなのに…。母も君の選択に、付いて行こうと思いました、もうしばらく装具の修理に走り回ろうと思いました、ごめんね!母親なんて、所詮そんな事しか出来ないんだよ、あーちゃん。
次の日、あーちゃんは発熱と腹痛を訴えて、救急病院に担ぎ込まれました〜どこまで君を追い詰めたら気が済むんだろうね、この病気は。
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最終更新日:2007/8/21

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