私は数的にはそれほど多くはないが不思議な体験をしている その中でも一番怖い体験である。この話は かなり前のことだが友人が運転をする車の助手席に乗ってドライブをしている時 助手席側に一台の車が衝突してきた。 運転していた友人はハンドルに手を巻き込まれ剥離骨折をし 私は外傷はなかったものの頭部をバックミラーにぶつけて ほんの数分間だったが自分の名前が言えなかった。
救急車で運ばれ首が痛いのもあり小さな個人病院で入院することになった。
入院生活は約一ヵ月ほどだったが その病院で起こった時の話である。
その病院はお年寄りがほとんどで土曜日になると それぞれの実家に帰宅し日曜にはまた病院に戻って来るという感じだった。
入院生活も半分過ぎた頃のいつもと変わらない土曜日 一人のお年寄りを除き皆それぞれの家に帰っていった
私の部屋は8人部屋で私のベットはドア側の角にあり壁側にはテレビ台が置いてある
いつもと何も変わらない土曜日のはずだったが この日に限って消灯時間が来ても寝ることができない 普段は寝る癖のようなものがついているせいかすぐ眠りにつくのだが なぜか眠れない 眠れないどころか神経がピンと張り詰めていて落ち着かないのだ
一人残ったお年寄りに眠れないので本を見ていていいか聞いてみると快く返事をしてくれた
消灯時間だが本を読むために枕元の電気を点けてとりあえず雑誌をみた 雑誌をみているうちに眠くなるだろうと思っていたが1時を過ぎても全く眠気が来ない・・・・・ベットで上半身だけ起こして雑誌をみているのも疲れた・・・眠れなくても寝よう・・・と雑誌を置いて頭を枕に付けた途端金縛りにあってしまった
こんな金縛りは今まで初めてで今まではウトウト眠りかけた時に起こるのだが今回のは完全に目は覚めているのだ この金縛りだけでも かなりの恐怖で 一人残っているおばあさんになんとか気づいてもらおうと必死に声をかけようとするが声がでない
そんな最中 変な音に気が付いた その音はドアの向こうの廊下から近づいて来るのである
カシャカシャと金物をかき混ぜているような音にエコーがかかっている その音がだんだん大きくなって私に近づいてくる もう怖くてパニックだ
そして ついに その音は私の耳元で鳴り ピタッと音が止んだ
その静けさの中 次は私の右枕元から布団と衣服をこすり合わせたような音が足元に向かい 今度はテレビ台のある左枕元に近寄ってくる 明らかに誰かが布団の横を歩いているのだ
心臓が口から出そうなくらい恐怖 お経を唱えるとかそんなどころの騒ぎではない
そして その音は枕の左側でピタッと止まったと同時に誰かが座ったような衝撃が伝わる
テレビ台とベットの隙間には人が入れる隙間はないのだ でも確かに私の枕元には誰かが座っている
思い切って目を開けてみると 眼球は上を向いたまま全く動かすことができない
私の横には この世のものではない何かが座っている そこに目を向けようと今度必死になる 異常なほど怖いのになぜ見ようとしているのか自分でも理解できない と その時眼球が動き真っ黒い人影が座っているのが見えた
その瞬間金縛りが解け影も消えた
声も出せるようになり 恐怖のあまり寝ているおばあさんには申し訳なかったが必死で声をかけた
「ずいぶん うなされてたねぇ 悪い夢でもみてたのかぃ」と言われた・・・・内心 起こしてくれてもいいのにぃぃぃぃぃぃと思った
そしてその日は眠れずに朝を向かえ 家に帰っていったお年寄りたちも病院へ戻ってきて あの恐怖の出来事を話をしてみた すると この部屋で二回霊を見たと言う人がいた
年代は50歳くらいの女性だったらしい
私が聞いたあの音は 手術で使用した器具の音ではないだろうか・・・・きっと成仏できずに助けを求めに来たのだろう・・・・
それにしても救いを求めているのなら なぜあんなホラー映画のように 怖がらせる演出してくるのか・・・・あれじゃ怖くて何もしてやれないじゃまいか!!と今なら落ち着いて言えるのであった
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