私たちは必ずと言っていいほど、何かにつけて点数を付ける癖があります。そして、比較してしまう癖があります。
そのために、大切なものまでも見えなくなってしまうという弊害があるのです。
それは、命についてです。
ちょっと長めですが、これでも足りないくらいです。
さて、今回のコラムは命と数値の関係についてのコラムです。
私たちの身の回りには数値化されたものが溢れております。商品やサービスは細かな数値で設定されており、すべてのものごとは数字で平均化されて、数値の値によって比較・判断することができるようになっております。
それは、物だけではなく人に対しても同じです。身長や体重、年収や偏差値などによって、人格を有する者であっても、数値化されて比較・対象の物と化してしまうのです。
こうして、私たちの判断基準は数値となり、何事においても数値で計算し、数値がプラスになることを幸福として、いろいろなことについて選択基準としているのです。
この数値に囚われ馴れるあまり、比較・対象をする際に自分を通じてではなく、一般的な数値を主軸として自分をも評価するようになり、自分のことを卑下してしまい、大切な自分にすら良い点を付けないでいます。
また反対に、人間という生物は知性ある“万物の霊長”だから100点、犬や猫はかわいいから90点、他の野生動物たちは60点、鳩は平和の象徴だから70点、でもカラスはゴミを荒らすから10点、ハムスターは可愛いから70点だけどネズミは10点、ゴキブリは気持ち悪いから−100点などと、自らが神にでもなったかのように驕り高ぶることもあります。
そして、数値の付け方は若干違うにしても、ペットショップではハムスターは3千円、猫は7万円、犬は10万円と価格を設定していることが、あたかも命の値であるかのように置き換えて考えてしまう人も数多くいます。
そのいい例が、「たかがペットで…」という、私たちの最も嫌いな言葉に代表されることとなるのですが、すべてを数値化して判断するようになってくると大切なものは見失われ、命の重さや大切さは価格の数値に取って代わり、とても軽いものになってしまうのです。
だから、悲しみから涙していても、“たかが7万円のことで、そんなに悲しみ、涙を流すのはおかしいのではないか?”と思い、「たかがペットのことで…」と言うのです。そして、“たかが7万円なのだから、そんなに悲しんでいないでまた買ったら…”と思っているから、「また飼えば(買えば)いいじゃない」となるのです。
生命という計り知れない命をも数値化して標準化しているので、数値の値でしか物事を判断できなくなってしまっているのです。
また、この数値の弊害は、動物好きの間にも温度差として表れます。
例えるなら、生きた年数や共に暮らした時の長さで“幸せ”を判断してしまうこともあります。「何歳なんだから、いいじゃない。うちの子なんて…」と命の重さは時として期間という数値に成り代わってしまうこともあるのです。
自分にとって、かけがえのない子で、命を数値や金額には換算できないことを身に沁みているにも係わらず、命を数値に換算して幸福の度合いとしてしまうのです。
この幸福の度合いですらも、みなさんは気づかずに自然と数値化しているから、「この子は私の元で幸せだったのであろうか」と出会えたことにすら疑問を感じてしまうのです。
自分という人間を100点とするなら、もっと早く病気に気づいてあげられなかったから−40点、もっと相手してあげたかったのにしなかったから−20点、死に目を看取ってあげられなかったから−30点などと、自分のことをマイナスして評価しているので、文句なしに100点満点を付けているパートナーに対して引け目を感じることでしょう。
“はたして私と一緒で幸せだったのであろうか?”と思い悩むものですよね。
いやそれ以上に、生きていてくれることで100点満点であったのに、与えてくれたものが多いから100点満点+αになっているから、それと比較して至らない自分をなおさら責めてしまうものです。
みなさんはお金さえあれば、どんな高価な治療を施してでも生きて欲しい、少しでも長く生きて欲しいと思いますよね。
手術のときなど生き延びる確立からではなく、回復する希望から選択をしてきましたよね。
少しでも痛みを取り除いてあげたいと、数値ではなく気持ちを心を思いやりましたよね。
命の大切さをお金や数値に置き換えずに、代わりのいないかけがえのない子であることを知っていますよね。
この子がこの子であるが故に愛したのであって、この子が自分に利益(金額)をもたらすから飼っていたのではないですよね。
もし、命に点数を付けるとするならば、すべての生き物は地球に生命を授かり生まれてきた時点で、100点満点であり、命そのものが100点満点なのですよ。
それは、私もあなたも、愛した子たちや他の子たちも、地球に生きる命すべてにおいて同じで100点満点なのです。
それなのに、私たちは今の自分には満足していないので100点満点を付けてはいません。
「もっと背が高かったら」、「もっと痩せていたら」、「もっと綺麗だったら」、「もっと頭が良かったら」、「もっと収入があったら」、“もっと、もっと”と言って自分の価値を思い描く理想像からマイナスして点数を付けているものです。
今の自分が今において100点満点であることを知らずに、命があることが幸せであることを忘れて、幸せを求めて彷徨う「青い鳥」のチルチル・ミチルと同じです。
動物たちのすべては今の自分の有り方に100点満点で、生きていることが100点満点なので、与えられた命を精一杯に生きています。
犬は犬であることに100点満点、猫は猫であることに100点満点、カラスはカラスであることに100点満点、ゴキブリだってゴキブリであることに100点満点を付けていて、他人の評価を気にする私たちとは異なり、誰からかその価値観を与えられるものではなく、自分が自分であることを自ら認めて満点な生き方をしています。
そうして自分自身に100点満点を付けているパートナーたちは、生きていることに満足して感謝しているから、共に暮らす私たちと一緒にいることはプラスαなのです。
心が満たされている上に、共に暮らせる幸せをプラスのこととしているから、自然と愛情が溢れ与えてくれるのです。だから、彼らは無条件の愛情を私たちに示すことができるのです。
自分が幸せで満たされているからこそ、心の内側から溢れ出るものがあり、その自然と溢れ出る愛情を私たちは受けているから、彼らはみな優しいのです。
人の優しさも同じですね。
今の自分を認めて生きていることに感謝し、自ら幸せを見出して満たされるからこそ、心の内側から溢れ出る優しさや愛情を誰かに与えることができるのであり、心から溢れ出た優しさには利害や損得もありません。利益からする優しさには偽善を感じ、損得からする優しさには誘導を感じるものです。
心からの優しさは人肌に温められているので、温かさを感じることでしょうね。
そのような優しさを抱くあの子たちは、あなたを愛したのであり、あなたの望む理想のあなたを愛したのではありません。
大好きなあなたが、あなたでいることがいいのです。
そして、亡くなってから「気づき」があり、自分に足りないこと(欠けていたことではなくてね。)を自責の念として自分を省みることのできる人だからこそ、その奥にある深い優しさに触れたくて、出会うために生まれてきたのですよ。
そんな会いたい人に会えて共に暮らせて幸せでないはずがありません。
運命を賭けて生まれてきて、共に暮らせて幸せだから、100点+αとなって愛情を受けてきたのでしょ。
大好きな100点満点のあなたに愛されて、100点満点の自分は+αとなって、この祝福に感謝しているから、彼らには迷いがないのです。
だから、大好きな人に無条件の愛情を注ぐことができたのです。
あの子たちが大好きな100点満点のあなたを、いろいろなことでマイナスしてはいけません。
あなたを愛する子たちが悲しみます。
敢えて強く言うなら、みんなの愛した100点満点のあなたを卑下してはいけません。あなたを愛する子たちに失礼です。
せっかく自責や後悔で、その奥底にある優しさに気づいたのですから、出会えた時の100点満点より、共に暮らした時の100点満点より素敵な人になって、あの子たちが選んでくれた出会いをより素敵にしてあげましょうよ。
そうして、より素敵な人になって、いつか再会しましょうね。
そうなれたなら、自分から会いたいと求めなくても、より素敵になったあなたなら、会いたくて喜んで駆け寄って来てくれますよ。
より素敵になったあなたなら、出会えたように再会もできますよ。
人間なんだから長所や短所があるのは当たり前。
人間なんだから良い心も悪い心もあって当たり前。
人間なんだから完璧なんてありません。
自分の求める理想像に向かって努力する人は素敵な人です。
でも、自分を変えようと苦しみ、変わらない自分を否定しては辛くなるだけです。
まずは自分を認めましょ。
今の自分に100点満点を付けよう。
過去がどうであれ、そのままの自分が100点満点。
それを認めた上で、変えるべきところはプラスαのこととして、より素敵な人になるために100点プラスαにしよう。
間違えに気づいたら素直に謝ろう。
生命や心は間違えを許してくれます。
科学や数値は間違えを正しますが生命は違います。
だから、生命や心を数値に置き換えてしまうと、伝える・伝わるメッセージが異なってしまいます。
数値化できる物は時が経てば陳腐化してゆきますが、数値化できない命や心は時が経っても色褪せることがなく、時が経つほど生き生きとしてきて、かけがえのない価値を帯びてくるものです。
私は出会いに導かれ、心を重んじ、時を大切にし、命の尊さ知り、自他の命を認め、素直でいるから彼らからのメッセージを感じることができます。
そのメッセージは、あなたの心にもありますよ。
このHPにもあります。
愛する子たちの為にも素敵な人になりましょう。
100点満点のプラスαの愛情を誰かに与えられる人になりましょう。
あの子たちの与えてくれた無条件の愛情のように、
大きな、大きな、プラスαの愛情を天に届けよう。
より素敵に生きることで、
彼らの分まで命を生きることで、
大きな、大きな、プラスαを誰かに届けよう。
そして、あの子たちに愛された自分を素敵な人にしましょう。
きっと、みんな喜びますよ。
あなたに出会えて幸福でした。
あなたと暮らせて幸福でした。
あなたに愛されて幸福でした。
そして、今も幸福です。
あなたが愛してくれるから。
愛するあなたがそこにいるから。
より魅力的で素敵になったあなたとの再会は、
じっとしていられないくらいの至福です。
あなたに伝えたいメッセージとは何でしょうね。
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