会員の最新歌集
大河原惇行歌集『雨下』 短歌新聞社 一〇〇〇円
闇の彼方に音を聞くべき時は過ぎむ一つ魂の静まれるまへ
近くゐて近づけぬ思ひをりをりの心は齢の故のみならず
古賀多三郎歌集『雲の音』 短歌新聞社 二五〇〇円
声を持たぬ生物の意思の伝達法なかんづく植物の意思の伝達
伝へくる春のいぶきのごときものステンドグラスの円状の形(けい)
渡辺和佐子歌集『時の花譜』 短歌新聞社 二五〇〇円
励まして己みづからはげまして夕べとなれりカーテンを閉づ
気を張りしふた月過ぎぬ肩冷えて目覚むる朝雨は静かに
辻淳二歌文集『感謝と始動』 郁文印刷株式会社 非売品
新潟に通いの講義半ば過ぎ車中に眠ることにも慣れぬ
この歳で為すことがある幸せの持続を願うもう暫らくは
猪股靜彌歌集『万葉游』 冬至書房
とほき世の高きみこころ思へよと雲さへにほふ田原西のみささぎ
花びらを土に埋みし寒あふひあはれは花の濃き土のいろ
今野金哉歌集『摺上川』 非売品
老い母に「交通事故は起こすな」と諭されて帰る警官の吾
昼の間のベッドに寝ねて見し夢を母は夕(ゆふべ)に吾を待ちて言ふ
(申し込みは著者又は発行所へ)
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