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2006/10/28
Title

国際養子縁組

 
国際養子縁組は、国際間で人身売買により子供の福祉と権利の利益が侵害されることもあり、基本的枠組みを取り決めるために、1993年「ハーグ国際養子縁組に関する子の保護及び協力に関する条約」、1989年「国連子供の権利に関する条約」が中心となり、各国は法律の整備を行いました。
 
「子供の権利に関する条約」においては、養子縁組を第21条に規定して国際養子縁組のあり方などを定めました。この規定は、子の利益が最善にあるよう明確にしています。
 
また、養子縁組を認める国は、児童の福祉について最良の考慮が行われることを確認しており、権限のある機関によって認められるとし、関係者の情報を得た上での、同意を求めています。
 
出身国において里親制度、適切な監護ができない場合、これに代わる手段として国際養子縁組を考慮することができるとされています。
 
関係者に不当な金銭の利益をもたらすことがないよう適切な処置をとり、二国間又は多数国間の協定により行われることを確保する旨定めています。
 
これらの規定は、人身売買を防止して、権限のある機関によって、国際養子縁組を認めることとして子供の福祉を守ることとしています。
 
「ハーグ国際養子縁組条約」は、子の基本的権利を尊重して、人身売買を防止するために締約国における協力の制度を定めことを規定しています。
 
養子縁組のためには、子の出身国の当局から、養子縁組が可能と認定され、子の同意が自由な意思に基づき行うことが規定されている(条約第4条)。
 
子の受入国への入国及び永住性の決定がない限り、養子縁組をすることができないとされています(条約第5条)。
 
養親は、受入れ国に養子縁組を申請して、受入国と出身国の当局は、それぞれの報告書を作成し、互いに送付する(条約第15条・16条)。
 
このようにハーグ国際養子縁組条約は、国際間の養子縁組制度の基本的枠組みを制定していますが、我が国日本は、批准していませんので、日本での国際養子縁組を規定する法制度はありません。
 
これは、日本側が養親となることは多くて、養子として送り出すことは少なかった実情があるといわれています。
 
しかし、少なからず日本の子供が、海外への養親へ縁組する場合、日本国内での規定がないため、比較的簡単に養子縁組が行われ、人身売買の可能性があります。
 
これに対して、国際間の養子縁組制度が比較的多く行われるアジア諸国では、ハーグ国際養子縁組条約に批准して、国際養子縁組に関する法律が規定してあります。
 
 
法例について
 
国際間の準拠法等を規定した法律である法例第20条には、国際養子縁組に関する規定があります。
養子縁組は、縁組の当時の養親の本国法による、若し、養子の本国法が養子縁組の成立につき、養子若しくは第三者承諾、若しくは同意又は公の機関の許可その他処分あることを要件をするときは、その要件をも備えることを要する」としています。
 
これは、子供の本国の規定で養子としての保護規定は無視できず、これらの保護規定の要件を満たしたとき、養子縁組ができることとしているため、子供の権利保護を守る条文となっています。
 
例えば、養子の出身国で養子制度を禁止している場合、養親の本国法
のみにより国際養子縁組を規定することは、子供の権利条約に反することとなります。
 
第三者の承諾・同意を要件としている問題では、フィリピンの場合、フィリピン家族法第188条3号の養親の嫡出子で10歳以上の者の同意を要する規定では、例え、10歳以上の同意がない場合であっても、子の福祉が害されることが事情は皆無として、フィリピン家族法第188条3号を公序に反するとして適用を除外として、国際養子縁組を認めた審判があります(水戸家裁土浦支部平成11年2月15日審判)。
 
しかし、戸籍では、養親の10歳以上の同意がない場合、法例第20条により、養子縁組届出は受理してはならないとされています(平成7年7月7日民二第三二九二号法務省民事局第二課長回答)。
 
 
民法
 
法令20条1項では、養子縁組は、養親の本国法により定めると規定しておりますので、養子縁組の成立要件は、養親の国の法律を準用することになります。
養親が日本人の場合は、民法の要件を準用し、養子縁組の要件が満たされているか確認します。
 
 
 
普通養子と特別養子
 
日本の民法では、養子は2種類あります。
一般的な養子として、普通養子があります。普通養子の養子は、実の親子関係は継続したまま、養親の子供となる仕組みです。
一方、特別養子は、養子と実の親の親子関係を切断して、法律的に全く赤の他人とする仕組みです。
特別養子は、6歳未満でなければ認められず、家庭裁判所が決定いたします。
 
 
養子が20歳未満の場合
 
養子が20歳未満の場合、養子縁組は家庭裁判所の許可の審判を受ける必要があります。
許可の審判には、実の親の同意書を添付します。
家庭裁判所から、養子縁組許可審判書を受け取ったら、市区町村役場にて、養子縁組届を提出します。
 
 
養子の在留資格
 
@ 特別養子
 
特別養子を日本の滞在させる在留資格は、「日本人配偶者等」で申請します。
 
A 6歳未満の普通養子
 
「定住者」で申請します。
 
B 養親が外国人で在留資格により滞在している場合
 
「定住者」「家族滞在」で申請します。
 
 
6歳以上の普通養子を滞在させる在留資格はございません。これは、養子縁組が不法入国に流用される恐れがあるために、入国管理法上、規定したものです。
 



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