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フィリピンの婚姻無効と嫡出
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フィリピン国内でフィリピン家族法に規定してある一定事由により、婚姻無効訴訟が提起され、確定した場合、その間に出生した子供は、嫡出子となるか、非嫡出子となるかが問題となります。これは、フィリピン人と日本人の国際結婚をする場合、フィリピン人配偶者が現に、そのような状況に陥ったケースがあり、その場合、子供の在留資格が日本人配偶者になるか、定住者になるか別れますので、子供の将来にとって重要な問題となります。
婚姻無効理由
フィリピン家族法に規定してある婚姻無効理由は限定列挙であり、次のとおりとなります。
第35条
1 18歳未満の婚姻
2 法律に規定していない者による婚姻挙行
※フィリピン家族法第6条は、婚姻の挙行は、婚姻挙行官の事務所へ証人2名とともに出向き、夫婦の宣言をすることとなっています。婚姻挙行官は、第7条により、裁判官、司祭等に限定されています。
3 婚姻許可証を受けていないとき
※フィリピン家族法第3条により、有効な婚姻許可証を提示(日本人との国際結婚の場合は不要)することとなっています。
4 重婚のとき
5 人違いにより婚姻したとき
第36条
婚姻時において、精神的な不能状態である婚姻
※知的障害者、極度な精神的未熟な者等です。
第37条
近親婚(親と子)(兄弟姉妹)
第38条
近親婚のより広範囲の婚姻の禁止(養子縁組、里親等)
婚姻無効訴訟
フィリピン家族法第40条により、婚姻無効により再婚するためには、婚姻無効判決の確定した判決を要することとなっており、出訴する期間は、原則定めがありません。
嫡出認否
フィリピン家族法第165条は、婚姻無効理由により出生した子供は、フィリピン家族法に特別の定めがない限り、非嫡出子とする。つまり、婚姻無効判決が確定した婚姻中に生まれた子供は、原則、非嫡出子となるのです。
ただし、「フィリピン家族法に特別の定めがない限り」とありますので、注意が必要です。特別の定めは、フィリピン家族法第54条に規定してあり、「第36条(上記の精神的な不能状態での婚姻)による婚姻無効中に出生した子供は嫡出子とする。」としておりますので、精神的な不能状態以外の婚姻無効事由ならば、婚姻無効期間中の子供は非嫡出子となります。
在留資格
上記の婚姻無効中に出生した子供(配偶者とともに)を日本に招聘する場合、非嫡出子となる場合、非嫡出と証明する文書はフィリピンに存在しませんで、出生証明書及び確定した婚姻無効判決の写し(翻訳分付)を添付して、日本の市区町村役場にて、認知届を提出します。役所では、受理するかどうか法務局に照会する受理伺いとなりますので、法務局から日本のフィリピン大使館へ照会することとなりますので、原則、フィリピン家族法の根拠条文を補足資料として添付することがよろしいかと思います。
役場から受理されて戸籍謄本に認知の記載事項がされたなら、入国管理局へ、フィリピン人配偶者及び認知した子供の招聘手続(在留資格認定証明書交付申請)を行います。当然、在留資格は、日本人配偶者等により招聘します。
仮に、婚姻無効が精神的不能による場合、子供は嫡出子とされますので、フィリピン人配偶者の連れ子になり、招聘手続は、妻は日本人配偶者とし、子供は定住者となりますので、ご注意ください。
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