2002/11/3


感想でーす
簡単な感想が多いですが、気に入れば、その本を読んでください。
 


91   告白−井口俊秀−だいぶ前の感想
更新日時:
2001.04.19 Thu.
本も読まなくなってしまった。久しぶりに読んだ本が「告白」という本です。もと大和銀行ニューヨーク支店井口俊英著。12年に亘る無断取引で970億もの損失をだし、役中の人です。現在44歳。刑務所の中で書いた本です。これはドラマになります。映画には難しいと思いますが、テレビにはなります。とても面白いドラマになります、といます。直ぐに版権を買うべきです。筑紫哲也が刑務所に行ってインタビユーしているのが、先日テレビに出てしました。12年間いつばれるか、針のムシロの生活だったそうだ、私腹を肥やそうとやっていたのではない。なんとか取り返そうとする気持ちが同じ社会人としてよくわかります。妻が去り、子供は生活が乱れ、アメリカでは誰にも相談できない。孤独感。そして、会社では毎日毎日金が飛んでいってしまう。自殺も考えていた。970億もの金を吹っ飛ばした人と思えないほど淡々と分析し、大和銀行を暴露しています。その文章力、構成力、緻密な観察力、記憶力、感心します。本当にこの人が書いたのかなとも思いたくなるような、文章力のある本です。この人は、服役を終えても、きっと立派に第二の人生を送れるような人です。私とさほど変わらない年であることが、よけい興味を湧かせました。
92   ストロボ−真保裕一−
更新日時:
2001.04.13 Fri.
藤沢周平が亡くなって、新刊を出さなくなった。最近はちと彼からも遠ざかる。山本周五郎も短編だけ読んで、最近はちとお休み。で、これぞと言う作家になかなか出会わない。
 
前に書いたように真保裕一が新刊を出した。「ストロボ」アクションものでも刑事物でも推理ものハードボイルドでもない。彼としては変わった小説。さほど面白いというほどでもないが、なかなか人生をしみじみとのぞくことが出来る。50歳のカメラマンの脳裏によみがえる熱き日々。大して素晴らしいというほどでなく、だれでも経験するような人生。そんな話を5つ纏めています。淡々とした文章がいいです。
 
あなたのアルバムの写真にもいろんな人生の思い出、物語があるはずだ。若いときには感じれない想い。思い出したくないこと、楽しくてまたあの時代に帰りたいこと、心が燃えていた頃、悲しさに苦しさに耐えてきたこと、人と人との出会い、一つ一つの写真に思い出があることだろう。楽しいと言うより、せつない、今も疼く記憶のお話です。あっさり読めて、自分の人生をも振り返ってしまう小説でした。
若い時にはわからない、あの頃。
93   かあちゃん−山本周五郎−
更新日時:
2001.04.10 Tue.
この間古本屋のブックオフに行く。
なにかいい本はと思っていたが、さほど買いたいのが無く−−。
で山本周五郎でも読んでみるか−−、でふと「雨あがる」に目がいく。
読んでいたが、最近の心理状態から、なんとなくまた読みたくなって−−
でぱらぱらめくっていたら、この間書いた−市川こん監督が映画化している「かあちゃん」があったので、この本に決定。で「かあちゃん」を読んでみる。ある事情で吝嗇な家族が居る。けちんぼうな家族。母と子たちだけの家族。お金を貯めている。そこに有る夜泥棒が入る。で、その泥棒とかあちゃんが話して−−−ある方向に、とんでもない人情話がはじまる。市川コン監督で、大丈夫かいな。
こんな人情話。
いい話。
 
94   夜と霧
更新日時:
2001.04.09 Mon.
収容所の話、ある本から。
「夜と霧」ドイツのフランクルというアウシュビッツから生還した精神科医の書いた本の紹介から。彼の本の中にこんな事が書かれているという。
 
あの収容所から生きのびた人はどんな人が多かったのだろう。強い信仰を持った人、強い意志を持った人、最後まで希望を捨てなかった人、などが生き残ったと考えがちだが、必ずしもそれだけではないと書いているそうな。
 
強制労働で、死んだ人たちのためにスコップで穴を掘っている。そのうち日が暮れ、栄養失調のために身体は凍えそうに寒い。そんなとき、林の向こうに夕陽が沈んでいこうとしている。それを見た瞬間、スコップの手を休めて「オーイ、見ろよ、なんて素晴らしい夕陽じゃないか」というようなことを言う人、「本当に、綺麗だ」というようなことを言える人、そんな事が言えるひとが極限状態で比較的生き延びたというのです。
 
「夕陽がどうした、自分たちはガス室に送られるかもしれないんだぜ」と言って、そういう自然の美しさとか、夕日が沈んでいく様に全然心を動かすことの無かった人の方が先に死んでいったというのです。
 
枯れ木のようにベットで寝ていて、遠くから聞こえる曲に聴き惚れる、そんなタイプの人たち、そんな心持ちの人たちのほうが生き延びる可能性が高かった。
 
映画では、そんなドラマのない人間は描きませんよね。強い意志を、希望を捨てない、人間ばかりを描いてきたような気がするが−−。
 
生活に追われていると、そんな感動する暇、心を忘れそうになる。感動は気をつけさえすれば暇など必要ないところに転がっていると思うが。
 
95   手塚治虫
更新日時:
2001.04.09 Mon.
手塚治虫の文庫本が出たので読んでみる。前に三戸さんが「アンドリュー」と日本のロボットマンガについて書いていたと思うが、なんか日本とアメリカのロボット観の違いがあるようだ。
 
手塚治虫も「鉄腕アトム」をアメリカに輸出したとき、違和感を感じたようだ。本の中で−−−。「鉄腕アトム」のアメリカでの題名は「アストロボーイ」アトムというのはアメリカでは「おなら」の隠語だそうだ。アトムが敵のロボットと戦って、相手をたたき壊すシーンが゛正視に堪えないと批判された。彼はロボットの世界だから問題なかろうと、考えていたらしい。確かに日本人はそんな考えしますね−−私だけか−−。ロボットがたかったり、腕をへし折られたり、したって残酷とか思いませんよね。人間と違う世界だから。だから日本ではロボットマンガが盛んになったのかも知れない。ウルトラマンが怪獣と戦ってても残酷とは思いません。どっちかというとすかっとするか楽しみますよね。日本のマンガは残酷と言われるが、あれはマンガの世界と思っている日本人が昔は多かったせいかも、今の若者は違うのかも−−。ぎゃくに日本人はロボットを単なる機械と思わず、人間の仲間のようにしてしまうところもありますね。どらえもんはロボットでしたよね。
 

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