2002/11/3


感想でーす
簡単な感想が多いですが、気に入れば、その本を読んでください。
 


11   松本清張と映画化
更新日時:
2002.08.14 Wed.
「顔」は男が犯人でないといけません。人物設定を変えて女を犯人に したら、面白くないですね。「声」という短編小説も映画化にはいいの ですが−−後半はちと物足りないですが、前半は凄く映画的です。
「天城越え」も素晴らしい短編なのですが、映画化されたものはシナリ オがよくなかったですね。松本清張では「Dの複合」「渡された場面」という小説も好きです。
「渡された場面」は映画向きと思うのですが−−
 
12   「戦争と人間」−五味川純平
更新日時:
2002.08.13 Tue.
この間映画「戦争と人間」第三部完結編を見ました。
山本薩夫監督。1973年の映画。殆どの人は知らない。第一部第2部第三部と
ある。第三部は山本圭と吉永小百合の愛を軸に日本への戦争批判で貫かれている。
モノンハン事件に突入する姿が描かれている。渋い映画ですが、この第三部は見
応えありますね。
書きたかったのは、原作が五味川純平。今この人の本はほとんど見ることができ
ない。文庫では全くない。若い人は五味川純平という名前も聞いたことがないか
もしれない。私も読んだことがない、売れないのだろう。
この「戦争と人間」はかなりの長編。このあと「人間の条件」書く。これも長編
で映画化もされてますね。この映画がまた超長い、5−6時間あった気がするが
昔見ました。渋い映画です。
13   歴史再発見物語
更新日時:
2002.08.12 Mon.
今井沢元彦著「歴史再発見物語」というのを読んでいます。
目から鱗−というような歴史の流れが書かれてました。
なぜ豊臣秀吉は朝鮮征伐に行ったのか。彼の説。
昔の戦国大名の軍団の兵士は、9割近くが農家との兼業兵士だった。普通は農業
をしていて、戦争の度に百姓が足軽として動員されて戦争に向かう。なぜこんな
ことをしたかというと、これしか方法がなかった。専業兵士にした場合の最大の
問題は、彼らの食料を誰が生産するか、だった。だから兼業兵士だった。しかし、
ここに逆転の発想をした大名が唯1人いた。その男はこう考えた。「兼業兵士は
農業もやらなければならなから、1年中フル稼働できない。もし専業兵士の軍団
を作ることが出来たら、いかに敵が強かろうと必ず勝てる」この発想をしたのが
信長である。
では、その食い扶持は−−。当時日本に専業兵士が居た。僧兵である。僧兵とい
うのは寺社が抱える専業兵士。寺社はありあまる経済力を持っていた。信長は敵
に学んだ。この寺社勢力から経済利権を奪えば、専業兵士を養成できる。楽市楽
座の背景にはそういう事情もあった。
信玄は、信長にも秀吉にも勝てない。信玄の兵士の大半は農家だから、農繁期に
は田畑に返さなければならない。
さらに秀吉は刀狩りをして、武士以外の武装解除をして、武士軍団を作った。そ
して、天下をとり平和な時代になったら、戦争しかすることができない専業兵士
が大量に余ってきた。
「七人の侍」の農民はまさに刀狩り以降の農民ですね。
で朝鮮出兵の話、彼はこの計画を「唐入り」と言っていて「中国進出計画」を練
っていた、書状に載っているらしいが、最終的には天皇を北京に移し、各大名に
中国の各州を与えるというとんでもない壮大な計画だったが、入り口の朝鮮で敗
退してしまった。
それと、秀吉は統一政権を作り、国内交易だけでなく貿易立国にも進出したかっ
たのに立ちはだかったのが、明の貿易禁止令だった。この時代16世紀の福建省
の人たちは、生きる為に海賊になった。14世紀の倭寇は日本人だが、この時代
の8割以上は中国人だった。明はこの方策を決して方向転換しなかった。
ならば軍事力で屈服させるしかない。日本には屈強な専業兵士がいる。これを使
って明を征服したれ、と出かけたのが朝鮮出兵だった。
というのが彼の説です。流れるように時代は次々と動いていく。明治時代から日本が戦争の道を歩み始めたように。
 
14   日本の古都はなぜ空襲を免れたか−吉田守男
更新日時:
2002.07.29 Mon.
「日本の古都はなぜ空襲を免れたか」吉田守男 朝日文庫
太平洋戦争中、米軍は日本本土空襲で京都、奈良の町は文化的遺産だから空襲し
なかった、米国はえらい、という話を聞いたことがあります。それは本当かということを検証しています。京都、奈良をすくったのは米国人ウォーナー博士であるということで、戦後各地に6つの記念碑が作られている。あの戦争中にそんな文化財を守らねば、という考えをもっている懐の深さに感心させられてました。
この著者の分析は、そうではない、ということです。京都奈良を守らねばならな
い、空襲をしてはならない、という話は嘘っぱち、ということです。ウォーナー
博士も日本人が勝手にそう思いこんでいることに戸惑いがあったらしい。
原爆の第一候補は京都だった、ということも驚きでした。日本のかつての都、日
本人の心のよりどころ、確かにあそこに原爆が落とされていたら日本人の落胆は
もっと激しかったことだろう。原爆の候補地は空襲をしないという方針が米軍に
あったらしい。京都の人は空襲がないということで、多少安心していたらしい。
そこに一発落とすという作戦だったらしい。最後の最後に、日本の敗戦後の処理
で、もし京都に原爆を落としたら、戦後アメリカに対する日本人の感情は大変ま
ずくなる、ロシアの台頭を考えていたら、多少でもさしさわりのない場所に落と
さなければならない、という思惑があって、京都は第一候補からはずされたらし
い。ロシアの対日参戦もどうも日本人感情を悪くする意味でアメリカが認めた節
もある。
奈良はどうか。奈良は工場もなく小都市で、さほど空襲する価値がない都市だっ
た。空襲の優先順位からすればずっと後だった。そろそろ空襲の対象都市になる
かなという時に戦争は終結して火災を免れた。
なにはともあれ、京都と奈良で大きな空襲がなかったのは素晴らしい運である。
もし、両都市が焼けていたら−−と思うとぞっとする。我々は文化遺産を大切にしていかなければならないだろう。
アフガンの仏像は破壊されてしまった。
日本人はどうも文化財に対して興味が無かったようで、アジア諸国の芸術品をさほど盗んでこなかったようだ。ドイツはヒットラーの趣味か芸術品を盗み、ロシアもぶんどりましたね。どうも文化というものに日本の権力者は、興味が無いのかも知れない。
15   あなたの親が倒れたとき−野木裕子−
更新日時:
2002.07.27 Sat.
「あなたの親が倒れたとき」野木裕子 新潮文庫 を読む。
最近老親という新しい日本語を見かける。
介護、介護、介護と連日新聞、テレビで聞く。
突然親が倒れて悔悟しないために−−−
そういう年齢になってきているのだが−−
どうすればよいかさっぱり分からないが、必ず来るから怖い。
いつまでも元気でいてくれればと思いながら、避けられない。
自然になるようにという訳にもいかない。
元気で歳をとってくれればともいかない。
この本を読んでみると、とにかく大変なこととお金がかかること。
覚悟を準備をと言っても難しい。

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