「祈り」テーマに心情込めて
第51回山下房子染色教室展
本誌寄稿でお馴染みの染色家・山下房子さんの教室展が今月4日まで、
大阪市北区の教室で行われた。
今展で51回目。難技法とされるベッチン染め等を得意とするなど、
オリジナルな技法で新しさを持ち込み、染色界を引張る一人として大いに活躍中だ。
今回のテーマは「祈り」。忙しない日々の出来事に思いを馳せつつ、
時の心情をステンドグラスの教会や夜空の三日月などをモチーフとして描いた。
「ふりさけて 三日月見れば ひと目見し 人の眉引 思ほゆるかも」
(万葉集999 大伴家持)。作品「三日月抄」より。
和歌や詩歌を作品に添えるのも、また文筆家として作品鑑賞を楽しませるところだ。
この他の作品には海外をテーマにしたものも多数紹介された。
エジプト・メンフィスの拝殿跡でかって行った着物ドレスのファッションショーもその一つ。
ふきあわせの竹模様の着物が評判になった染物なども紹介され、
和洋を巧みに表す表現力が来場者を楽しませていた。
また、今展で紹介された大作「開かれた風景」(110×185p)が
大阪市に寄贈されることになった。
洋装産業新聞 11月15日号より